玉森裕太

 上白石萌音主演ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS)が放送中だ。「仕事も恋愛もほどほどに。人並みで普通の幸せを手にしたい」という安定志向のヒロイン・鈴木奈未(演・上白石萌音)の運命の相手(?)を演じているのが、Kis-My-Ft2の玉森裕太だ。

 玉森が演じている宝来潤之介は、屈託のない笑顔で奈未を振り回す子犬系御曹司。面接前にスーツにペンキをつけてしまい「私この後大事な面接があるんですよ!このままじゃ…」焦る奈未に、「会社の椅子にペンキ付いちゃう!」と言い、「そういう問題以前に!」と怒られたり、代わりのスーツを買いに連れて行った先は超高級店だったり…普通とは少しずれた天然キャラが魅力的だ。

 おっとりとしていて、何不自由なく過ごしていそうな潤之介。しかし、実は、偉大な父にコンプレックスを抱えているように見えるシーンも。カメラマンとして契約を取りに行っても、写真の技術は見てもらえず、「いいじゃないですか!どっちも最高ですよ!」と褒めちぎられ、すぐに「ところで、お父様はお元気ですか?くれぐれもよろしくお伝えください」と切り返される。アシスタントの尾芦一太(演・亜生)に、「(契約が決まって)嬉しくないんですか?」と聞かれ、「嬉しいよ。…嬉しいに決まってんじゃん」と返すところに、ただのゆるふわキャラではない闇が垣間見える。

 また、奈未が失恋をして落ち込んでいる時には、何も聞かず海に連れて行き、「どう?元気出た?」と微笑む。物語の序盤は、何も考えていない自由人に見えていたが、実はすごく人の心を読んでいるのでは?と思えてくる深みのある役柄だ。「最悪な時の海って最高だよね」と切なそうに話す潤之介。第4話で、恋が加速し始めた2人。明るく天真爛漫な潤之介が、今後、奈未に弱さを見せるようになるのかもしれない。

 『美男ですね』(TBS系)の桂木廉など、“俺様”キャラを演じることが多かった玉森。これまでは、素直になれない強気なキャラクターが、時折見せる優しさで視聴者をときめかせてきた。今作の潤之介は、「俺甘いの好きだから」とケーキをペロリと食べたり、そっと差し出した飲み物がおしるこだったり…「甘いものなんて嫌いだ!」と言いそうな役柄が多かった玉森にとって、新境地とも言える役柄に挑戦している。

 同枠は、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)や、『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)など働く女性たちを鼓舞しながらも、心をフッと軽くさせる作品が多い。第1話では、「みんなみたいに夢もやりたいこともない」と悩む奈未に、潤之介が「夢ってさ、なきゃいけないのかな?夢に縛られたりとらわれたり、それで笑えなきゃ意味なくない?」と語りかけるシーンがあった。菜々緒演じる奈未の超ドS上司・宝来麗子が、「もっと頑張れ」と鼓舞する存在だとしたら、潤之介は、「そのままでいいよ」と心を軽くしてくれる存在になっていくのではないだろうか。玉森のキャラクターに近い雰囲気を感じさせる潤之介が、冬の恋をどう彩っていくのか…毎週火曜22時を楽しみに待ちたい。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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