THE イナズマ戦隊「生きて、またお会おう」いま発信すべきメッセージ
INTERVIEW

THE イナズマ戦隊

「生きて、またお会おう」いま発信すべきメッセージ


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:21年01月13日

読了時間:約7分

 THE イナズマ戦隊が1月13日、14thアルバム『世明けのうた』をリリース。アルバムタイトルでもあるリード曲「世明けのうた」はイナ戦らしい力強くも優しい言葉で紡ぐメッセージソング。そして、イナ戦初の地上波タイアップとなったテレビ東京系ドラマBiz『行列の女神~らーめん才遊記~』主題歌「WABISABIの唄」、 BS12 トゥエルビドラマ『課長バカ一代』主題歌「リーダー論争」、ステイホーム期間にメンバーがリモートで制作し、その模様をYouTubeで公開した「流れる日々を君と共に」などを含む全12 曲収録。一曲一曲が聴く人の人生に寄り添う1枚。MusicVoiceではアンケートインタビューを実施。本作の話題を中心にコロナ禍という時代に入った昨年を振り返りつつ、現在のTHE イナズマ戦隊の胸中に迫る。【平吉賢治】

むしろ前向きに考えていた2020年

――昨年はコロナ禍という未曾有の出来事がありましたが、その中で強く感じたことは?

上中丈弥 普通に4人で音出せるだけで幸せな事だと感じました。

久保裕行 一番は、今まで当たり前に全国を飛び回ってライブ三昧だった日常が、当たり前ではなくとても幸せな活動だったということです。

――ステイホーム期間中など、心境面において変化した部分もあるのでしょうか。

上中丈弥 ライブがバンドマンの心の安定剤だと痛感しました。

久保裕行 この状況で何が出来るのか、むしろ前向きに考えてました。あとはずっと休まず動き続けて来たバンドなので、焦らずに、潔く休む時間にもあてて、結果バンドを客観的に見て考えることが出来ました。

――12月に配信された『唄モノSTATION 2020』の感触はいかがでしたか。

上中丈弥 やっぱり生演奏はいいっすね。日々の適度な緊張がないとダメですね。

久保裕行 もちろん生で目の前のお客さんに向けてできるライブの変わりにはなりませんが、どんな状況であっても工夫して、心を込めて、伝えたいという気持ちを配信することはできると思いました。配信ならではの良さ(観る側が時間や場所を選べるので、ライブに来れない人も見れる等々)も感じたので、今後、今まで通りのツアーができるようになっても配信もやりたいですね。イケイケのロックンロールだけでなく、聴かせるような唄を好きでいてくださるのも嬉しいです。

避けて通れない現状で感じたこと、そして「今発信すべきメッセージ」

『世明けのうた』ジャケ写

――「世明けのうた」は希望の光を感じる言葉とサウンドから、現代に向けてのメッセージという印象を受けました。こういった時代だからこそ、という想いも込められているのでしょうか。

上中丈弥 そうですね 自分もそうですが大切な人には生きてて欲しいですし、崖っぷちでも生きててくれたら手を差し伸べられますからね。

久保裕行 今、皆が直面している現状の中で、THEイナズマ戦隊が発信すべき言葉と音楽を形にしました。今だからかけた曲です。曲のアプローチとしては、バラードにはせず、元気よくライブバンドのサウンドであることを絶対条件にしました。それが僕らのバンドが今出すべき曲調だと信じてかきました。

――「WABISABIの唄」を聴いていると凄くエネルギーが湧いてきます。この楽曲を書く際の着想は?

上中丈弥 ドラマのタイアップ曲なんですが、テレビ側が「イナ戦そのままのメッセージでOKです」ってことだったので、いつものイナ戦節全開で書きました。

久保裕行 楽しい楽曲なのに、なんかホロリと泣ける。それがTHEイナズマ戦隊の真骨頂というか、ど真ん中だと思っています。なので、曲は楽しく、ノリよく作りました。もちろんここぞグッと来たい!というところには、自分も鳥肌がたつコードとメロディつけたいと思ってました。それにジョウヤが詞をのせるという化学反応だと思います。

――「流れる日々を君と共に」はYouTubeで制作過程を発信されていましたが、ああいったリモートなどを使っての制作は新たな試みだったのでしょうか。また、制作過程での印象的なエピソードなどは?

上中丈弥 コロナ禍の中で感じた一番最初のメッセージをそのまま詰め込みました。アナログバンドなのでリモートは初めてでしたけど便利っすね。

久保裕行 コロナ禍で、それでも何か動いて、日々応援して下さってる皆さんのちょっとしたステイホーム中の娯楽になればいいなと思いこの発信方法に挑戦しました。曲を作っていくのはもちろんですが、それぞれが自分の分の録音と配信の映像編集などもして作っていったので、それぞれの個性とか改めて感じて面白かったです。工夫とアイディア次第で色んな事ができると感じた発信になりました。

――「僕の宝物」からはとてもハッピーな想いを感じられますが、どんな想いを込められた楽曲でしょうか。

上中丈弥 僕も42歳になって周りも子供と夫婦ばっかりなんで浮かんだメッセージです。男はどんな時も女性にいろいろ勉強させられます。

久保裕行 僕が作った曲にジョウヤが温かい歌詞をかいてくれて、肌触りが『みんなのうた』みたいだったので、アレンジや音選び、全てにおいて温かく、母に包まれるような優しさで制作しました。

――本作を通してのテーマは?

上中丈弥 ズバリ言うと「生きて、またお会おう」です。大袈裟ですが、そんな気持ちです。

久保裕行 避けては通れない現状の中で感じたこと、その中でTHEイナズマ戦隊が今発信すべきメッセージを詰め込んで、日頃から聴いて下さってる皆さんの力になれる作品を作ることが一番のテーマになっていると思います。

――サウンド面において、特に意識した点やこだわった点、アレンジ面などにおいて特化した部分は?

上中丈弥 4人の顔が見えるバンドサウンドです。

久保裕行 結成23年、同じメンバーで続けて来たグルーヴを出せることを一番に考えてました。サポートで色んな楽器の音も入って曲を彩ってくれますが、骨になるノリはこれぞイナ戦!っていう。アレンジはその曲や詞が呼んでいる方向に磨き上げる気持ちで。経験でできるようになったアレンジ技術をふんだんに使う曲もあれば、それを全く使わずぶっきらぼうに使ったりもしました。こんなバンドである!!というのが伝わるように。

――本作のレコーディングは、時期的にこれまでとは異なるやり方もあったかのではないかと想像しますが、実際はどのように進行したのでしょうか。

上中丈弥 スタジオに人がいっぱい居れない時期だったので、変わったところはそこぐらいですね。

久保裕行 実際、レコーディングスタジオの密を避けるため、常に最低限の人数で作業しました。普段は自分の出番がなくても全員集合したりするものですが、今回は出番がない人は自宅待機。なので、現場で迷いや疑問がでないように前もって密に連絡とりあいました。完成してもこの禍中にリリースできるのか?等々もあり、今までで最長期間を使い焦らずゆっくりちょっとずつ積み重ねて作った感があります。

いかなる時も「ロックバンドはタフに」

――コロナ禍という時期に入ってのロックバンド像として、新たなスタイルなどはありますか。

上中丈弥 とくに無いです。4人がそろってステージで奏でる事が求められてる事だと強く感じたので、4人でいいライブ届けたいです。

久保裕行 創意工夫とDIY精神です。今回も配信ライブの録音からミックスまで自分でやった回があったのですが、勉強して自分でできるようになることで、バンドの自力、地力が上がったと確信しています。出来ることを自分でやることにより、色んな選択肢が増えていくと実感しています。

――時代の変換期とも捉えられる時期の中で新たな発見や着目したこと、プライベートなどでも何か新しく始めたことなどは?

上中丈弥 リモート制作が意外と楽しかった事かな。

久保裕行 プロデュースの勉強をしています。僕は出来ることを自分でやる事に長けて来たと思っています。誰かをプロデュースしたいという気持ちももちろんありますが、プロデュースというものを通して、人との関係の作り方を学んだり、どんな状況下でも最善のものを引き出すという所を学びたいです。多種多様の音楽や活動があるなかで、経験してきたからこそわかる、出来ることをバンドにも還元したいし、他の迷える音楽人がもしいたら手助けしたいと考えています。

――THE イナズマ戦隊の今年の展望をお伺いします。

上中丈弥 25周年の向けて色々考えていきたいです。

久保裕行 希望は通常運転。そうはいかない現状が襲いかかったとしても、ロックバンドはタフに、必要として下さってる皆さんに、創意工夫あらゆる手段を用いて音楽やTHEイナズマ戦隊らしいエンターテインメントをお届けします。

(おわり)

作品情報

2021年1月13日(水)
THEイナズマ戦隊「世明けのうた」
CRCP-40607 2,727円+税
・収録楽曲
01. 世明けのうた
02. THE GLORY SONG
03. WABISABIの唄
04. 流れる日々を君と共に
05. 僕の宝物
06. 鳴り止まない鼓動
07. マイルメイルガンバル
08. Please Please marry me
09. おはようから墓場まで
10. リーダー論争
11. 岐路に立つ君へ
12. 大切な人 幸せであれ

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