PassCode「私達を奮い立たせてくれる」自身を鼓舞する『STRIVE』に迫る
INTERVIEW

PassCode

「私達を奮い立たせてくれる」自身を鼓舞する『STRIVE』に迫る


記者:村上順一

撮影:

掲載:20年12月28日

読了時間:約12分

 PassCodeが23日、メジャー3rdアルバム『STRIVE』をリリースした。今年は5月にリリースしたシングル「「STARRY SKY」がオリコン週間シングルランキングで自身初となる1位を獲得。8月にはコロナ禍により延期されていたライブ『PassCode STARRY TOUR 2020 FINAL』を有観客で行うなど、例年とは違ったライブスタイルも経験しさらなる成長を見せた1年となった。12月18日には日本武道館公演を2022年2月12日に行うことを発表した。インタビューではアルバム『STRIVE』の制作背景や、武道館公演へ向かう意気込みなど南菜生、高嶋楓、大上陽奈子の3人に話を聞いた。【取材=村上順一】

ライブへの向き合い方も変わった1年

『STRIVE』通常盤ジャケ写

――この1年を振り返るといかがでしたか。

大上陽奈子 今年の1月には想像していなかった1年でした。1月にツアーのファイナルを迎え日本武道館公演を宣言して、そこに向かって「頑張って行くぞ!」という年になる予定でした...。でも、悪いことばかりではなかったと思っていて、リモートでの特典会やインスタライブなど今まで出来なかったことにも挑戦出来ました。楽しんでもらえるコンテンツがこんなにあるんだなと発見があったんです。ライブが半年もやらない期間が開くというのは初めてで、出来ないことがこんなに辛いんだと実感した年でもあったんですけど。

南菜生 ライブを8月にやるまでは、PassCodeをやる理由もそうですし、これまでは普段の生活で辛いことがあってもライブで取り戻せたりしていました。ライブがあったからこそ成り立っていたバランスが崩れてしまった感覚もあって、ライブが出来ない中で続けて行く自信もなくて...。でも、いつもとはやり方は違うんですけど、ライブができるようになって、思っていたよりもいつも通り、というライブの感覚がありました。

高嶋楓 1月に新木場STUDIO COASTでツアーファイナルがあって、日本武道館という宣言した場所に向かうための活動が出来なくて、自分たちを見直す期間になりました。どうすればライブが出来るのかという状況になった時に、全席指定という中でどうしたらPassCodeをよく見せられるのか、というのを考えた期間でした。この期間があって良かったなと思える1年にしたかったんです。

――『PassCode STARRY TOUR 2020 FINAL at KT Zepp Yokohama』は、時間を掛けて行うことが出来たのも大きいですよね。

南菜生 確かに一つのライブに2カ月、3カ月も掛けることは今までなかったです。それもあり、PassCodeの為になる期間になりました。音楽を伝える為にはどうするべきか、というのをメンバー同士でもしっかり話すことが出来ました。普段できないような踏み込んだ話も出来たので、ライブへの向き合い方もだいぶ変わったんじゃないかなと思っています。

――久しぶりのライブはいかがでした?

大上陽奈子 お客さんから「待ってたよ」という温かさや熱量が伝わってきて、ライブが出来た時は今まで一番楽しめたんじゃないかなと思いました。今までだったらパフォーマンスに気を取られてしまったり、終わった後も歌の反省点などにいきがちでしたが、8月のライブはとにかく楽しもうと臨みました。ファンのみんながいるからこそ私たちのライブが成り立つんやなということを再認識出来ましたし、ライブがあるからこそのPassCodeなんだという事を強く思えました。今まではツアーを回ってきたからこそのセトリが馴染んでくるところもあったと思うんです。でも、今回はセトリは1〜2カ月前から決まっていて、「STARRY SKY」もこの日が初披露で。歌がすごく難しくて個人にもそうですし、みんなで集まって沢山練習していました。それもあって集中力はすごくあったライブだったんじゃないかなと思います。

南菜生 私はどれだけ練習でセトリを通してみてもライブになると感覚が変わるんだなと思いました。必要以上に大きく見せよう、ファンの皆が「PassCode成長したな」とか「待っていた甲斐があったな」と思ってもらえるような想いが前に出すぎて、自分は楽しむよりもいっぱいいっぱいでした。私はちょっと硬かったと思っていて、もう少しいつも通りのステージで良かったんだなと思えたり。それもあってあの日のライブ映像を見ると初心に帰れるような気持ちになれます。

高嶋楓 ライブの準備時間が沢山あったので振り付けを変えた曲とかもあったんです。なので前半の方は振り付けのことを考えてパフォーマンスしている感じもあったので、ちょっと硬い部分が私もあったと思うんですけど、後半の方はお客さんの顔を見てパフォーマンスできたのですごく楽しめました。でも改めて映像を見たら足りない部分の方が多くて...。そのライブがあったおかげで、大阪公演に向けて修正できたので、やって良かったと思えるライブでした。

『STRIVE』は未来が見えていくようなアルバム

――そして、3rdアルバム『STRIVE』が完成しました。今年はずっと水面下で作業されていたんですか。

南菜生 平地(孝次)さんはずっと作業していたと思うんですけど、私たちは歌録りはいつもギリギリなんです。「Anything New」ぐらいしかアルバム曲はわかっていなくて全貌は見えていなかったんです。

――「Anything New」は先行配信されましたけど、アルバムバージョンではファンの皆さんの声も入って特別なものになりましたよね。さて、『STRIVE』は努力という意味の言葉ですが、このタイトルになった経緯は?

南菜生 タイトルは平地さんがいろんな人が出した案の中から選ばれることが多いです。言葉の意味と発声した時の気持ちよさ、語感を優先していているみたいです。「どんなタイトルがいい?」と聞かれたので、これまでのアルバムが『ZENITH』、『CLARITY』と来たので一単語で分かりやすくて目にとまりやすいものがいいと話をしました。努力するというのもPassCodeらしくていいなあと思いましたし、3枚目にしてこのタイトルというのは、まだまだできることがたくさんあるんだ、と言われているような気がします。未来が見えていくようなアルバムになったなと思いました。

高嶋楓 アルバムが全曲揃った時にはまだタイトルは知らなかったんですけど、先週ぐらいに初めて知って(笑)。響も私達っぽくっていいなと思いましたし、一単語でまとまっているのも素敵だなと思いました。

大上陽奈子 タイトルが発表された時にかえちゃん(高嶋楓)がSNSで引用リツイートをしていて、この『STRIVE』をプリンの絵文字で挟んでいたのがすごく印象的で(笑)。

高嶋楓 全然意味はないんですけど、プリンで挟んだら可愛いかなと思って(笑)。かっこいいタイトルだったのでプリンで挟むことよってちょっと中和されるかなと思ったり。

――可愛いですね。さて、今作を聞かせて頂いて思ったのですが要所要所にオリエンタルな雰囲気を感じたのですが、平地さんがハマってるのでしょうか。

南菜生 平地さんは結構ハマり癖があるんです。『ZENITH』の時は私と高嶋がラップする曲がすごく増えたり、今度は私と大上が交互に歌って最後一緒になるパートがあったりとか、そういうものにはまっているんだろうなって。今回、私が面白いなと思ったのが平地さんのお兄さんがオリエンタルな曲を結構作っている人なんです。それもあって兄弟、平地家の血が騒いでるなと私は思って(笑)。

――面白いですね。今回新曲もたくさん入っていますけど皆さんから見て、新鮮だなと感じた曲はどれですか。

大上陽奈子 「Yin-Yang」は曲の長さも短くてPassCodeとしては新しいなと感じました。

南菜生 他の曲はこれまでのPassCodeの曲達があって、その流れというのがあるんですけど「Yin-Yang」の短さは新しいなと思いました。

――今田(夢菜)さんが日本語でシャウトするというのも珍しいんじゃないですか。

南菜生 インディーズ時代は結構やっていました。本当に意味のわからない言葉を叫ばされていて。

高嶋楓 ドーナツとかドラえもんとか(笑)。

南菜生 歌詞を法橋(昂広)さんが作っていた時は、空耳みたいに聞こえる感じのものが多かったんですけど、それを今このタイミングでやっている感じなんです。

――原点回帰してる部分もあるわけですね。ちょうどこの曲が真ん中に入っていて、楽曲の陰と陽が切り替わるのかなと思ったり。

南菜生 確かにここから開けた曲が多くなっていくので、そういう風に捉えると面白いです。

もう一段階大きなグループにならないといけない

――前作に引き続き、南さんが作詞した楽曲「yours」が収録されています。

南菜生 『オールナイトニッポン 0』に出演した時の企画でサビの部分だけ作詞するコーナーがあって、そこでできた歌詞なんです。これがアルバムに入るとしたらちょっと面白いよね、みたいな話をしていたものが、ちょうどアルバムを作るタイミングと重なって、改めて作詞をしたものなんです。PassCodeと繋がりのない内容と、PassCodeに寄りそった内容の2パターン書いたんです。それもあってサビの部分はすでに歌詞がついていたんですけど、そこから過去形にしたり少し変えたのですが、基本的にはそのまま使いたいなと思って。私が書く意味のある歌詞がいいなという話になって前者を選びました。後者の方がメンバーは歌いやすいと思ったんですけど、レーベルの方とお話しした時に「もうみんな歌えるようになってるし、他の人の心情とかも歌えるようにならないとダメだから、そっちでもいいんじゃない」ということでこちらに決まりました。

大上陽奈子 歌詞を見た瞬間に「これは南だ」と思いました。偶然とか巡り会えたという言葉が、普段のPassCodeだったらあまり出てこないワードだなと思って、そこが南らしいなと思ったり。あと私たちの曲は、黒や赤、紫というイメージが多いんですけど、この曲はすごく温かい色を感じて。前作で南が書いた「horoscope」は、夜明けの歌詞なんですけど孤独を感じて、「yours」は独りだけど誰かを思っているようなイメージがあるんです。

高嶋楓 歌詞にコーラとかサイダーとか出てくるのも可愛くて、私が好きなポイントです。

――タイトル「yours」は歌詞が全部書き終わってから?

南菜生 はい。前作の時もそうなんですけど、タイトル案を5〜10個ぐらい考えて提出するんです。

――他にはどんなタイトル候補が?

大上陽奈子 「All Night Long」とかあったよね。

南菜生 「All Night Long」は仮タイトルでした。あと、「Proust」というのも候補にあって、匂いで思い出すことをプルースト効果というみたいで、それもいいなと思ったんですけど、結果的に「yours」が一番温かみのある言葉だったのでそれに決めました。

――高嶋さんが新鮮さを感じた曲は?

高嶋楓 「SPARK IGNITION」の最初のパートは私と南で歌っているんですけど、そこの歌詞の後にカッコ書きで「地球外生命体の声で」とリクエストが書かれていて。それでどういう感じで練習していったらいいんだろう? と悩みました。完成したものを聴いたらロボットっぽい感じの声に仕上がっていたので安心したんですけど、こういうのは今までになかったなって(笑)。

南菜生 最近、清書される前の歌詞カードが結構面白くて、「Anything New」の楓のパートで<ナガレボシ待って…>という歌詞があるんですけど、最後に顔文字が入っていて「どういうこと?」とパニックになって(笑)。そういう状態で歌詞が送られてくる事ってこれまでなかったので、「これって最終的には顔文字消えますよね?」と確認しちゃいました。

大上陽奈子 私、あの顔文字が歌詞に入ると思ってた(笑)。

高嶋楓 そこの箇所は鍵かっこが付いていたのでセリフだと思ってたんですけど、セリフじゃなくて良かったなと思いました。あと、最近は私の場合「キャラクターっぽく歌って」と言われることも多いんです。「Stealth Haze」はそういうイメージで歌っていて。

――2曲目の「Majestic」も曲調が面白いなと思いました。

南菜生 この曲はスケジュールの兼ね合いで、「Majestic」と「Remnants of my youth」は東京でレコーディングしました。「Majestic」は英語がすごく多くて、テンポも速いのでうまくはめるのがすごく難しくて。なので車で移動中もメンバーみんな口をモゴモゴさせて練習していました(笑)。私達の歌詞カードには歌うパートの色分けがされていて、みんなで歌うところは緑色なんですけど、歌詞カードを見たら緑色だらけでびっくりしました。覚えるところが多くて大変だなって。

大上陽奈子 もう歌詞が呪文みたいに見えてきて。脳で覚えたとしても口に出して練習しないと舌が回らなくて。早口言葉を言うような感覚で練習しました。

南菜生 最近は英語の発音にもすごくこだわるレコーディングなんです。高嶋は口を見せてと言われてましたから。

高嶋楓 thの発音で、舌がちゃんと出ているかどうかの確認してもらって(笑)。

――発音にも注目ですね。さて、ここからPassCodeはどのような気概で活動をしていこうと思っていますか。

大上陽奈子 武道館が決まったのでそこに向けて頑張っていくんですけど、最初はまだ1年以上もあるんだと思っていましたが、きっとあっという間なんだろうなと今思っています。明確に日付が決まってすごく実感が湧いてきたんですけど、そこまでにあと何本ライブができる、というリミットも気になりだしてきて。来年は武道館に向けての1年になるので大切に時間を使いたいです。

高嶋楓 2020年は思っていたより全国の皆さんに会いに行けなかったので、来年はたくさんの人に会いに行って、経験をたくさん積んでその先の武道館に繋がればいいなと思っています。気を引き締めて、ライブひとつひとつ大切にしていきたいです。私はまだファンの人がいてのステージングになっていると思うので、見ているだけでも楽しめるようなパフォーマンスができるように頑張りたいです。

南菜生 武道館の発表は予定が全部変わってしまって、2020年のぎりぎりの発表になってしまったんですけど、PassCodeの2020年が無駄にならないようにするためには、もう一段階大きなグループにならないといけない、アルバムタイトルのような意識で活動していかなければと思っています。このタイトルでアルバムをリリースすることによって、私達を奮い立たせてくれる、背中を強く押してくれている感覚もあるので、ここからもっと頑張っていきたいです。

――最後に大上さん、「Tonight」の時のインタビューで「停滞阻止」と話してくれましたが、今のPassCodeを四文字熟語で表すとしたらなんでしょうか。

大上陽奈子 「一致団結」です! 最近チーム全体で話すことが多くなってきて、バンドメンバーともライブ前やライブ後にももっと良くしていくための話をするようになりました。それもあってすごく良くなってきたと感じています。一致団結することがPassCodeをより良くする要因になるのかなって。あとこういう時だからこそファンの方とも一致団結したいです!

(おわり)

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