弾き語りトラックメイカーアイドルの眉村ちあきが12月14日、東京・日本武道館でワンマンLIVE『日本元気女歌手〜夢だけど夢じゃなかった〜』を行った。新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、会場・自治体などのガイドラインに沿った上での有観客ライブ。眉村は2020年を自身が日本武道館でワンマンLIVEを行った年にしたかったという。コロナ禍により多くのライブが中止になった今年を、明るい話題で締め括りたい、そんな彼女の気持ちが強く出ていたステージだった。9日にリリースされた3rdアルバム『日本元気女歌手』からの楽曲や「大丈夫」、「ピッコロ虫」などアンコール含め全22曲を披露したライブの模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】

日本武道館へようこそ!

眉村ちあき(撮影=Ryo higuchi)

 開演時刻になり会場は暗転。スクリーンに寝ぼけ眼の眉村が登場。外へと繰り出した眉村は謎の男に遭遇し悩みを打ち明ける。「ファンのみんなに会えてないからストレスで耳から何かが飛び出そうな違和感がある」と相談。するとその男は悩みを解決するためには、ゴストファーの“ヘソのごま”、“ペロリンポコの根っこ”、“黄金に輝くひまわり”が必要だという。眉村は、その話を聞き「ヨーシ、探しに行くぞ!」と意気込んだ。

 オープニング映像で“眉村ちあきワールド”へといざない、ステージ中央からマントを身に纏った勇敢な出立の眉村が登場。オーディエンスは声を上げる代わりに、盛大な拍手で彼女を迎えいれた。オープニングを飾ったのは「冒険隊 〜森の勇者〜」だ。ペース配分など一切お構いなし。これまでの鬱憤を晴らすかのように、武道館という大きなステージを縦横無尽に駆け巡る。

 「日本武道館へようこそ!」と元気いっぱいの言葉を投げかけ、2曲目の「顔ドン」では「早速トロッコに乗っちゃおうかな」と意気揚々とステージ袖に向かった眉村。しかしまさかの眉村ママがトロッコに乗ってアリーナをぐるっと一周するというサプライズで楽しませた。続いての「ナックルセンス」では、空中に浮かぶワイヤーアクションを決める眉村。ゴストファーという魚のモンスターを剣で退治し、一つ目のアイテムである“ヘソのごま”をゲット。

眉村ちあき(撮影=Ryo higuchi)

 「マーメイドボーイ」では青い光に囲まれ、水槽の中で歌っているような演出。眉村も気持ちよさそうに歌唱している姿が印象的。「存分にときめきかせてください」と投げかけ「シュビデュバ・オブ・クラティー」と、体を揺さぶる楽曲たちを立て続けに披露。彼女の音楽生の幅広さを感じさせてくれる流れだった。

 キッズダンサー4人に手伝ってもらい、“ペロリンポコの根っこ”を手に入れた眉村。前半戦のラストを飾ったのは、STAY HOME中のSNSからコーラスパートの募集を呼びかけ制作した「手を取り合うからね」を届けた。キッズダンサーと共に希望に満ち溢れたキラキラとしたパフォーマンスを魅せ、「夢だけど夢じゃなかった」を歌唱。この武道館に立てた喜びを歌を通して、オーディエンスに届けていく眉村はゆっくりとステージの下に姿を消した。

玉屋2060%がゲストで登場!

眉村ちあき(撮影=Ryo higuchi)

 5分間の休憩を挟み、ブルーの衣装にチェンジした眉村が花道を通って、ワイルドなアコギのストロークが印象的な「アコギマッシュアップ」、続けて家族の大切さ、感謝を歌った「Dear My Family」を披露。武道館をじっくりと見渡しながら、エモーショナルに歌い上げた。

 「盛り上がっていけるかい?」と投げかけ始まったのは映画『10万分の1』の挿入歌となったバラードナンバー「36.8°C」。振りとは違う曲調と言うこともあって、会場は笑いに包まれる。学生時代の恋愛への憧れを描いたピュアなラブソングを、武道館という大舞台で、しっとりと伸びやかに歌い上げる。オーディエンスもじっくりと彼女の歌声に耳を傾け聴き入っている。

眉村ちあき(撮影=Ryo higuchi)

 そして、切り株風の腰掛けに座って届けた「やさいせいかつ」。メルヘンな世界観のなか、足を無邪気にブラブラとさせたながら楽しそうな表情で歌う眉村は、この曲のテーマでもある優しい世界を体現しているようだった。

 最後のアイテムである“黄金に輝くひまわり”をゲットし、何も考えずに踊りたくなるナンバー「偏差値 2 ダンス」へ。同曲でコラボしたWiennersの玉屋2060%が“黄金に輝くひまわり”を手に持ってゲストで参戦。2人の高まるエナジーが武道館に充満して行くような熱いパフォーマンス。

眉村ちあき(撮影=Ryo higuchi)

 「ビバ☆青春☆カメ☆トマト」では、念願のトロッコに乗車。アリーナをぐるっと周りながら、玉屋2060%から奪い取った“黄金に輝くひまわり”を、タオル回しの如くブンブン振り回しながら会場を盛り上げた。振り回し過ぎて花がもげてしまったのはご愛嬌だ。

その場しのぎで生きて行くことを誓います

 オーディエンスの盛り上がりに「最高だよ、みんな!」と眉村。声が出せないこの状況下で編み出した、ズンズンと足を踏み鳴らすジェスチャーでオーディエンスとコミュニケーションとっていく。MCではここまでの辛かったエピソード、葛藤など想いを語った。眉村は周りから色々言われ悩んだが、自身が一番魅力的なのは情緒不安定な自分、「等身大の眉村ちあきが一番魅力的だと思う」と答えを見つけたことを報告。

 「明日からちょっと冒険してもいいかなと思えるように、最後に全員を勇者にして終わろうと思います。全身全霊、心を込めて歌います」と告げ、本編ラストは「大丈夫」を歌唱。はちきれそうな思いを音楽に乗せて表現し、ステージを後にした。

 アンコールの前にVTRが投影され、ここまで集めたアイテムを調合。飲み干した眉村は「全然治らないじゃん...」と謎の男に問い詰める。実はもう一つ足りないものがある事が判明。それは、この日本武道館にいるオーディエンスの声援だという。

 「奇跡・神の子・天才犬!」のフレーズに合わせ、オーディエンスは声の代わりに手拍子で応える。スクリーンには某リズムゲームを彷彿とさせる映像が映しだされ、眉村を召喚するためにそれに合わせ手拍子。ゲージがマックスになるとステージ下からポップアップで勢いよく眉村が登場。ポップアップでの登場が楽しすぎて、再度ポップアップで登場するというハプニングもありつつアンコールがスタート。

眉村ちあき(撮影=Ryo higuchi)

 「その場しのぎで生きて行くことを誓います」と迷言?も飛び出し、ラストは突発的に生まれた頭上で指を合わせてスクエアを作りあげ、それはヒューマンだと語り、リズムに合わせてみんなで横揺れし一体感を高めた「ピッコロ虫」。すべてはこの瞬間に集約されていたのではないか、と思えるほどの満足感を感じさせるなか、ライブは大団円を迎えた。

眉村ちあき(撮影=Ryo higuchi)

 まさに「日本元気女歌手」を体現するライブ、きっと会場にいる誰よりも楽しんでいたのは眉村本人だったのではないだろうか。小媒体のインタビューで「武道館でもかしこまらずに、いつもの自分でやりたいと思っている」と語っていたように、大舞台でもいつもと変わらぬ姿、等身大の眉村ちあきがそこにいた。彼女の未来には大きな期待感しかなかった――。

セットリスト

『日本元気女歌手〜夢だけど夢じゃなかった〜』

12月14日@日本武道館

01.冒険隊 ~森の勇者~
02.顔ドン
03.ナックルセンス
04.リアル不協和音
05.マーメイドボーイ
06.夕顔バラード
07.おばあちゃんがサイドスロー
08.シュビデュバ・オブ・クラティー
09.壁見てる
10.手を取り合うからね
11.夢だけど夢じゃなかった
12.アコギマッシュアップ
13.Dear My Family
14.本気のラブソング
15.音楽と結婚ちよ
16.36.8°C
17.やさいせいかつ
18.偏差値 2 ダンス feat.玉屋2060%(Wienners)
19.ビバ☆青春☆カメ☆トマト
20.大丈夫

ENCORE

EN1.奇跡・神の子・天才犬 !
EN2.ピッコロ虫

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