大平峻也「欲張りでもアーティストと俳優の二刀流で」音楽への情熱と愛
INTERVIEW

大平峻也

「欲張りでもアーティストと俳優の二刀流で」音楽への情熱と愛


記者:榑林史章

撮影:

掲載:20年12月16日

読了時間:約11分

 俳優の大平峻也が16日、1st EP『はじまりの詩』でアーティストデビュー。ミュージカル『刀剣乱舞』の今剣役、ミュージカル『テニスの王子様2ndシーズン』の加藤勝郎役など数々の舞台に出演、2018年には刀剣男子のメンバーとして『NHK紅白歌合戦』に出場を果たした。十代の頃から音楽活動を志し、実際にユニットのShoe3sなどで音楽活動をおこなっていた。「欲張りでもアーティストと俳優の二刀流で活動していきたい」と話す大平に今作について話を聞くとともに、音楽に対する想いを語ってもらった。【取材=榑林史章】

Aqua Timez、アンカフェ、LiSAなどから影響

『はじまりの詩』通常盤

――『はじまりの詩』でアーティストデビューですが、子どもの頃から歌や音楽が好きだったんですか?

 本当に好きでした。でもそれだけではなくて、自分の中でしんどいと思うタイミングで、いつも音楽に救われていました。楽しい時や、卒業などの節目の時は、いつも音楽が記憶の引き出しになってくれました。音楽は、いつも寄り添ってくれています。

――具体的に好きだった曲やアーティストは?

 例えば中学生の時は学校に行くのが嫌だった時期に、幼なじみの女子からAqua TimezさんのMDをもらって、そこに入っていた「自転車」という曲が好きで、何かあるたびに聴いていました。幼なじみは言葉ではなく音楽で、僕の背中を押そうとしてくれたんだと思います。そういう音楽に出会わせてくれた幼なじみには、今も感謝しています。ただ心残りなのは、Aqua Timezさんのコンサートに行けなかったこと。ライブ映像を見るとお客さんがすごく楽しそうな表情で、その空間はすごく青春の匂いがして、あの場に居たかったなって。

 あと、爆音で音楽を聴いて嫌なことを忘れたい時は、いとこのお姉ちゃんが教えてくれたアンティック-珈琲店-さんの曲を聴いていました。ほかにもX JAPANさんやジャンヌダルクさんなど、本当にたくさんの音楽に助けられました。母親の影響で浜崎あゆみさん、Every Little Thingさんなど聴いて、そこから女心も学びました(笑)。人生の大事なキーワードとなるようなものは、すべて音楽から得ていました。

――今度は大平さんの楽曲から、何かを得る人も出てくるでしょうね。

 そうなったら嬉しいです。僕はLiSAさんが好きで、彼女のライブ空間に憧れているのですが、彼女のコメントに「今日が誰かの夢になるかもしれない」というものがあって。自分がどんな状態でも、それを聴いた誰かが夢を持ってくれたり、誰かの夢に繋がるものになるかもしれない。それだけの覚悟と責任を持って歌を届けなければいけないということ。LiSAさんの言葉は、アーティストとして活動する上でずっと大切にしていきたいです。

――さまざまなアーティストから影響を受けながら、大平さん自身も『はじまりの詩』でアーティストの仲間入りを果たします。デビューすることは、刀剣男子のメンバーには伝えたんですか?

 ソロデビューが決まった時に伝えました。とくに佐藤流司くんは、18歳くらいの時からの付き合いで、彼とは刀剣の中でも最初から音楽活動をやりたいねって話をしていたんです。彼はHAKUEIさんのプロデュースで、The Brow Beatというバンドで先にデビューして、その姿を見て僕も早くその場所に行きたいなと思っていました。今回真っ先に連絡をしたらすごくよろこんでくれて「いつか対バンしたいね」と話をしました。

人生の脇役だと感じてしまうことは誰にでもある

『はじまりの詩』初回限定盤 Black Edition

――『はじまりの詩』はタイトルがシンプルですが、それが故にいろいろなメッセージが感じられますね。

 ありがとうございます。実際にいろいろな意味があって、一つは“希望のはじまり”という意味です。正直言ってこのご時世にデビューするのはリスキーで、ライブもままならないし、容易なことではないと自分でも感じています。それでもたくさん力を貸してくださったみなさんの気持ちを受けて、この1枚が聴いてくださる方の希望の狼煙となってくれたら良いなと思いました。

 もう一つは、天月-あまつき-さんが作ってくださった「願い星」の歌詞にある<はじまりの唄>という言葉にかけています。天月-あまつき-さんには、ライブでやる時に1曲目に歌えて、一生付き合って行ける曲にして欲しいとお話をさせていただきました。リード曲だしMVも作らせていただいたので「願い星」とともに始まるという意味も加味しています。

――「願い星」は、疾走感があってスケールが大きくて、始まりの歌にはぴったりですね。もともと天月-あまつき-さんとは交流があったのですか?

 いえ、面識は無く僕が一方的に知っていただけでした。いろいろな音楽に触れて来た中で、ボカロや「歌ってみた」も大好きで、天月-あまつき-さんのことはリスペクトしていたので、今回初めてお会いした時はものすごく緊張しました。僕がこれからどうしたいと思っているか、どういうことをやっていきたいかなどの話を聞いてもらって、それを汲んで作ってくださったのが「願い星」です。歌詞に<メインキャストにすらなれなくて>という言葉も出て来て、僕自身の俳優活動のことも含めて書いてくれています。でもそれは僕自身に限らず、人生の脇役だと感じてしまうことは誰にでもあると思うので、きっといろんな方の心に刺さってくれるんじゃないかと思います。

――「願い星」はMVも好評です。

 MV撮影は初めてだったので、とにかく曲と真摯に向き合うことだけを考えて撮影に臨みました。でもMV撮影の瞬間が、いちばん俳優業とアーティスト業を両立出来ている感覚でした。

――切り立った岩場で怖くなかったですか?

 ナメていました(笑)。高いところは平気なので、ぜんぜん大丈夫だと思っていたんですけど、いざその場に立ったらドローンの風圧がけっこうすごくて、あおられそうになってしまって。でもおかげで躍動感が出た映像になっていると思います。

――YouTubeのファンのコメントでは、最後に笑顔を見せるところが良いという声が多かったです。

 最初はカットしてもらおうと思ったんです。映像をチェックした時に、画面越しの自分に見つめられてゾワッとしちゃって。でもスタッフのみなさんが「これが良い」と言ってくれたので、じゃあ良いかなと思って。

――あの場で、どうしてああいう笑顔が出たんですか?

 あのシーンは、未来の自分を見ているような感覚だったと思います。たくさんの人の前でライブをやっている自分の夢を体現している感じで、未来の自分が今の自分に向けて「大丈夫だよ」という感じで笑いかけているような、そんなイメージだったと思います。

今度はソロで横浜アリーナに!

『はじまりの詩』初回限定盤 White Edition

――収録曲についてですが、「Babylon」は、桜村眞(和楽器バンド/町屋)さんが作詞・作曲・編曲を担当しています。

 桜村眞さんとは、1年以上動画番組『エンスタ』をやらせていただいているというご縁があって。でも、楽曲提供をお願いしていることは知らなくて、サプライズみたいな感じだったんです。だからすごく嬉しかったですね。眞さんはすごく芯のある方で、音楽に対して真摯なところなどすごく尊敬しているんです。そんなアーティストの先輩から背中を押してもらえて背筋が伸びたし、一歩を踏み出す勇気をもらえました。

――「Babylon」はどんなイメージで作ってくれたんですか?

 眞さんに聞いたら、「ギャップが出せる曲にしたい」と作ってくれたそうです。歌詞がすごくセクシーで、愛の純粋さと危うさが込められています。三味線を和楽器バンドの蜷川べにさんが弾いてくださっていて。最強の布陣で臨んでくれて、あとは僕がどれだけ曲に乗れるかだけでした。こういう怪しい感じの曲は好きなので、歌ってみて楽しかったです。

――また、ボーナストラックには大平さんの作詞曲を収録しています。

 初回限定盤Black Editionに収録の「JOKER」は、番組『エンスタ』の1stシーズンの時に企画で作らせていただいたもので、歌詞はトランプをモチーフにして、ダークな物語を妄想して書いています。初回限定盤White Editionに収録の「キミのいる未来」は、今回新しく書かせていただきました。いずれライブをやると思うんですけど、ライブが終わったあとのみんなの人生が輝くものになったら良いなと思って作りました。ライブが終わって家に帰りながら現実に戻っていくわけで、再びライブで笑って会えるように頑張りましょうと、そんな風にお互いを思い合えたら良いなと思って書きました。みなさんがどんな反応を示してくれるのか楽しみですね。

――club shu shu盤には「ありがとう4」を収録しています。

 節目ごとに作っているシリーズで、「ありがとう1」は18歳の時に配信で、みんなと一緒に「ありがとう」の5文字であいうえお作文をやって作りました。「ありがとう2」は、ロードオブメジャーの松本賢一さんとShoe3sというユニットをやっていた時に作って、「ありがとう3」は昨年のバースデーイベントで会場ごとにお客さんから事前に言葉を集めて、その場でランダムに言葉を選んで組み合わせて作りました。そして今回の「ありがとう4」は、その「ありがとう3」をベースにしながら改めて僕の言葉を加えるなどして、より多くの人に届くようにと形を整えたものです。メロディは「ありがとう3」のまま、新たに編曲をしていただきました。それこそ感謝のお手紙のような気持ちで聴いていただけたら嬉しいです。せっかくなので「ありが10(とう)」まで行きたいですね(笑)。

――やはりファンの存在は大きいんでしょうね。大平さんにとってのエネルギーの源みたいな。

 やっぱり一人じゃ戦えないですから。それに僕が思い描いている夢は、僕一人じゃ描けないので。それはファンのみなさんだけではなく、スタッフのみなさんの存在もそうです。でかいこと言えば、世界中の人が幸せになって欲しいんですけど、せめて僕と出会ったことを大事にしたいと思ってくれる人には幸せになって欲しい。そのためには僕自身が幸せじゃないといけないと思っています。幸せになるためには、苦しい思いもいとわないです。その気持ちは「キミのいる未来」の歌詞にも込めています。

――刀剣男子では『NHK紅白歌合戦』にも出場した経験がありますが、今後の目標は?

 もちろんソロで『紅白』に出ることもそうですが、武道館や東京ドームなど、刀剣で本当にたくさんの方にお世話になったので、今度はソロでお世話になったみなさんのもとに、お礼を言いに行きたいです。ちなみに僕が初めてのアリーナクラスの会場に立ったのは、『テニスの王子様』での横浜アリーナだったので、まずは横浜アリーナの景色を一人で見てみたいなと思います。

――一人でステージに立つわけですが、不安はありませんか?

 これだけたくさんの方がバックアップしてくれて、インターネットサイン会ではファンのみなさんがたくさん嬉しい言葉をくれました。ソロのライブはまだ未経験ですけど、きっと安心してステージに立つことが出来るんじゃないかと思います。

――ソロの音楽活動が始まってこれがメインになると、ミュージカル俳優としての活動はどうなっていきますか?

 そもそも音楽は僕の好きなものがお仕事になったという感覚で、お仕事が好きになっていったものが俳優です。今はどちらも好きなものなので、欲張りだけど二刀流で行けたらと思っています。両立させるのはきっと大変で苦労もすると思うけど、自分のやりたいことのための苦労なら屁でもないじゃないですか。たまに自分が2人いたら良いのにとか、1日が48時間ほしいと思う時があるけど(笑)。支えてくれるスタッフさんとファンのみなさんがいてくれるので、不安はなにもありません。その時々で俳優だったりアーティストだったりすると思いますけど、気持ちとしてはどちらもずっと続けていくつもりで、そのための覚悟も出来ています。きっとそれぞれに良い影響があると思うので、良い相乗効果を生み出していけたら良いなと思います。

(おわり)

作品情報

大平峻也
1st 大平峻也
1st EP『はじまりの詩』
12月16日発売

通常盤〔CD〕JBCZ-9114/2000円(税抜)
初回限定盤 Black Edition〔CD + フォトブック【Black】(24p予定) + ボーナストラック〕JBCZ-9112/3,000円(税抜)
初回限定盤 White Edition〔CD + フォトブック【White】(24p予定) + ボーナストラック〕JBCZ-9113/3000円(税抜)
club shu shu盤(FC受注生産限定盤)〔CD +ダウンロードカード(MV+メイキング映像収録)+ 別冊 大平峻也(A5サイズ冊子)+ ボーナストラック〕LPサイズスペシャルジャケット/JBCF-9014/6500円(税抜)

<収録曲>
1.願い星
2.Babylon
3.冷たい雨
4.Cage
5.Moon Shadow
6.ボーナストラック
「JOKER」(初回限定盤 Black Edition収録)
「キミのいる未来」(初回限定盤 White Edition収録)
「ありがとう 4」(club shu shu盤収録)

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大平峻也サイン入りポラ

【応募方法】

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【応募期間】

・12月16日〜12月22日23時59分まで。

当選された方には、TwitterのDMでご連絡をさせていただきます。

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