なにわ男子

 ジャニーズJr.の人気グループ・なにわ男子が単独主演を務めているドラマ『メンズ校』(テレビ東京)。本作は、和泉かねよし氏による同名コミックのドラマ化で、全寮制名門高校『私立 栖鳳高校』を舞台に物語が繰り広げられている。

 【写真】道枝は先日、別作品で井ノ原と舞台挨拶に臨んでいた

 『私立 栖鳳高校』(通称=アルカトラズ)は、1日2便の船でしか街に出ることができず、徒歩での外出がほぼ不可能な厳しい男子校。「受験に勝って人生に勝て!」を合言葉に、授業を受けて寮に戻り勉強…徒歩圏内にコンビニもなく、会いたい人にも会えない日々を送っている。本作は、不自由な環境で青春を過ごしている彼らが、「自由」を求めて「仲間」を見つけていくストーリーだ。

 「アルカトラズ」には、クールに見えるが実は1番変人な野上英敏(演・西畑大吾)や、寮の一室に引きこもり中の謎の男・桃井天(演・大西流星)。お笑いキャラの藤原丈一郎が演じる硬派で無口な源田新や、寮長のウザいが憎めない藤木一郎(演・大橋和也)、そして、毎週心に響く名言を残している花井衛(演・長尾謙杜)など個性豊かなキャラクターが勢揃い。今回は、青春の「陰」の部分を繊細に表現している牧主税(演・道枝駿佑)と、「陽」の部分を担当している神木累(演・高橋恭平)の役柄をピックアップしていく。

 道枝演じる牧主税は、周囲を一歩引いて見ており、「希望より絶望の方がラクだし簡単だ」、「本音を出して気まずくなるのは、本音を隠すより面倒くさい」など事なかれ主義の冷めた性格。対して、高橋演じる神木累は、いじめられている花井をかばうために自ら先輩にたてつくなど、内に熱いものを秘めているキャラクターだ。

 なかでも、彼らの対比が色濃く出ていたのは、2話。牧と神木、そして野上・源田・花井の5人が、“自由”を手に入れるために、寮からの脱走を実行する回だ。しかし、実行早々、野上が制服を忘れてしまい、街に出る船に乗ることができないという事態に。彼らはチームプレイで食堂に展示している制服を奪おうとするのだが、必死で猛ダッシュする神木に対して、牧が「ねぇ、なんで走るの?野上のために」と問いかける。すると神木は、「だって楽しいじゃん。役立てるのうれしいし」と返したのだ。

 また、脱出途中にハプニングが起こり、「(先生に怒られるから)引き返すべき」と主張する花井と源田。「自由を手に入れる」と並々ならぬ決意を燃やしている野上は、「絶対に行くべき」と主張する。そして、「俺は行きたい。でも行くならみんなで行きたい」と楽しそうに話す神木。その理由は、だってそっちの方が絶対面白いから――。

 青春時代の、「面白いじゃん」「楽しいから」で行動することができる無敵さ、“陽”の部分を体現している神木。対して、「お前はどうしたい?」と決断を委ねられた牧は、答えることができない。「自由になりたい」と思うのに、「じゃあ何がしたい?」と聞かれると答えられなかったり…牧は、青春時代に抱える葛藤、“陰”の部分を体現している存在なのかもしれない。

 真逆の存在な神木と牧だが、どちらのキャラクターも共通して、“青春”の煌きや儚さを感じる。あとで先生に怒られるのが分かっているのに、走り出す5人。そんな彼らの背中を見ていると、一緒に悪さができる仲間に出会えたことは、牧の言うように「あたりを引いた」ということなのかもしれない…と感じる。

 これまでは失敗に終わっている脱走計画だが、今後はどのように進んでいくのだろうか。もし、彼らが“自由”を手に入れられなかったとしても、“自由”を手に入れるために仲間とともにもがいた日々こそが、いつか振り返った時に最高の青春だった――、と必ず思えるはずだ。【かなぴす】

筆者紹介

かなぴす メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動行っていた。エンタメとファッションが大好き。ツイッターは@kanawink

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