wacciの「別の人の彼女になったよ」が昨年「泣ける」として話題になり、今もその熱は冷めやらない。現時点で同曲フルバージョンMVの再生回数は3,800万回超えという反響を見せている。そして、「別の人の彼女になったよ」は多方面からあらゆるアプローチを受け、拡散し続けている。(※以下、反響の各数字は9月下旬時点のもの)

リスナーの様々な想いを解き放つように昇華させる楽曲

 wacci が2018年8月に配信リリースした「別の人の彼女になったよ」は、wacci史上初の女性目線で書いた歌詞で、その歌詞に対して「彼女に聴いて欲しくない曲1位、彼氏の前で聴けない曲1位」など話題を呼び、共感者が続出した。

 同曲MVのYouTubeコメント欄では、自身の過去の恋愛を語る場として、配信リリースから2年以上経った現在も毎日誰かが書き込みをしているほどの賑わいを見せている。そして、フルバージョンMVは現在計15,800件以上というコメントが寄せられている。

 発端はYouTubeのコメント欄に書かれた元カレとのエピソード。女子高生がYouTubeコメント欄に綴った元カレとのエピソードがTwitterで拡散され、「泣ける」と話題になった。そして瞬く間に28,000リツイートされ、現在そのコメントには16万以上の“いいね”が寄せられ、返信数は500件以上というバズが発生している。

 このコメント以外にも、「号泣した」「エモすぎる」「元カノと復縁したくなる」「ほんとは一緒に幸せになりたかった」「結局別れてから嫌いなとこも全部含めて愛してたことに気付くんだよね」など、各々の失恋エピソードや自身の恋愛観、歌詞の切ない情景に反応したコメントで埋め尽くされている。

 同曲の歌詞は、恋人と別れた彼女が現在の彼氏の魅力を語りつつ、「本当は元カレとの関係の方が居心地がよかった」ということを遠回しに伝えているような胸を打つ切なさがある。1番の歌詞から、ずっと現在の彼氏の長所を挙げていくが、次第に元カレへの忘れられない愛情が滲みだす様子がまざまざと綴られている。

 “未練”とも、元カレとの決別に対する“後悔”とも、“復縁の想い”とも少々異なる、あるいはそれら全てが含み合わさったようなやるせない心情が表現された歌詞に、自身の想いを重ねるリスナーの心の琴線を刺激しているようだ。

あらゆる方面から寄せられる“ベツカノ”カバー動画

 また、同曲のカバー動画も続出している。YouTubeでのカバー数は547以上だ。上位30の合計再生回数3,000万回再生以上と、こちらも反響を呼び、カバー動画はあらゆる方面から寄せられている。

 カバー動画を寄せたのは、ボーカルグループaoiroの松浦航大、人気YouTuber粉ミルク、音楽ユニットのまるりとりゅうがのりゅうが、そしてYouTubeガチャピンチャンネルでも“歌ってみた”動画を投稿。さらにはNON STYLEの井上裕介や、雨上がり決死隊の宮迫博之、キャイ〜ンの天野ひろゆき、柏木由紀、TikTokで人気のりりあ。も、YouTubeでカバー歌唱を披露。あらゆる分野から様々な形で「別の人の彼女になったよ」へのアプローチが波及している。

 wacci自身の動画から、様々なアーティストや著名人、YouTuberなどのカバーを受け広がりを見せる「別の人の彼女になったよ」は、wacciのライブ映像や弾き語り映像でも反響は広がり、『wacci at YouTube FanFest Music Japan 2019』のライブ映像は99万回再生、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」での弾き語りバージョンは現在357万回再生を突破。

 ずっと消し切れない、心が忘却を拒絶するような優しく強固な情念を綴った曲。「元カレを引きずる」という、開けることを躊躇する宝箱を覗き込むような想いを歌った曲。そのようにも捉えられる同曲は、コロナ禍という特殊な状況下で不安に苛まれる昨今、一人で過ごす時間が増えたことによる人恋しさがそうさせたのか、楽曲の持つパワー、歌詞の切なさが共感を呼び、楽曲の魅力が様々な方面に飛び交っている。「誰しも胸の奥底に抱えている切ない情念」がこの楽曲を通じて深く引き合わせたのか、など様々な理由が考えられるが、リスナーの反響の勢いはとどまることを知らない。

 また、wacciは10月2日に放送される音楽番組『ミュージックステーション3時間SP』に出演し、「別の人の彼女になったよ」の歌唱を予定している。そして、10月27日には史上初の日本武道館での無観客配信ライブを開催する。2年以上の時を経ても彼らの楽曲はありとあらゆる方面から反響を呼び起こし現在に至る。今後彼らがいかなるパフォーマンスを披露するのか、期待が高まるばかりだ。【平吉賢治】

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