グローバルボーイズグループ・JO1の2ndシングル「STARGAZER」の収録曲からサウンド面で考察する本シリーズ。前回の「OH-EH-OH」に続き、楽曲の定型進行から完全に解き放たれた展開をみせる「So What」ついて考察する。【平吉賢治】

テイストの異なるセクションが融合し1つの楽曲として成立

 「So What」はイントロから一聴して引き込まれる音像は、どちらかというと海外寄りのサウンドだ。そして、HIP HOP、トラップ、R&B、エレクトロミュージック、など、様々なジャンルのビートが合わさって進化したような3種類の各ビートで展開されている。(厳密にはラストのセクションはまた別のビートがある)

 最初のセクションでは口ずさめるような音階の印象的なベースライン。次に、ビートの低音とシンセサイザーの高音で鳴らされる独特なループフレーズが“クセ”になるような展開。さらにダブステップを極限まで洗練させたようなセクションへ。そしてそれぞれのセクションが入り乱れ、怒涛の展開でフィニッシュとなる。これらの、テイストの異なるセクションが自然に合わさって1つの楽曲として成立している点は「So What」の魅力の一つだろう。

 はっきりと“サビ”と判断できる部分がない、と感じられるのも隠れた魅力としてのポイントではないだろうか。もし、「この曲のサビは?」と問われた場合、自身だったら「そういう種類の音楽ではないかもしれない」と答えるだろう。

 強いて挙げるならば、音像的に最も盛り上がっているラストのセクションだろうか。しかしその場合、サビが一回しかない楽曲ということになる。このように「展開」や「セクション」という部分に注目して、個々のお気に入りの部分がわかれるのではないかと思われる点も、この楽曲の魅力の一つと感じる。

 Aメロ、Bメロ、サビ、といった、楽曲展開の定型の進行から完全に解き放たれた展開。一音一音のサウンドのこだわり。聴くたびに新たな音が発見できるような緻密な楽曲構成。それは、一つの音楽として何度も聴いて楽しめるというところが物語っている。

 「シンプルで無駄のないアンサンブル」「極限まで要約された、説得力のある音楽」。これらは「無限大」を聴いた時も感じたことだが、「So What」からも感じることができた。盛り上がる部分はもちろんだが、<SO WHAT?>という部分でバックのサウンドが消える部分が随所にあるなど、抜き差しで言うところの“音を抜いている部分”のアプローチは非常に潔く感じ、楽曲の展開をより際立たせ、リスナーにグッドフィーリングをもたらす。

 それは、歌もののポップスやロック、ソウルミュージック、ダンスミュージック、DJの手法など、様々な音楽や手法に精通していないと出てこないものと思われる。ここではサウンドにフォーカスしたが、シンプルながらも奥深いJO1のサウンドは、彼らのボーカルやパフォーマンスにも反映され、より深く広くJO1の魅力が感じられるだろう。

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