INTERVIEW

足立佳奈「寄り添っていけるような活動を」デビュー3周年いまの想い


足立佳奈

記者:村上順一

掲載:20年09月04日

読了時間:約8分

 デビュー3周年を迎えたシンガーソングライターの足立佳奈が8月31日、配信シングル「朝になったら削除します」をリリース。今年の2月に2ndアルバム『 I 』(読み:アイ)をリリースし、約半年ぶりとなる新曲「朝になったら削除します」は、足立の新境地を感じさせるミディアムナンバーに仕上がった。インタビューでは、この半年間で考えていたことや、今の心境に触れるとともに、距離ができてしまった人にうまく気持ちを伝えられないけれど、気づいてほしいという気持ちを歌った「朝になったら削除します」に込めた想い、これからどんな音楽や歌を届けていきたいか、など話を聞いた。【取材=村上順一】

納得のいく生活が出来たら

「朝になったら削除します」ジャケ写

――この半年間はいかがでしたか。

 ステイホームの期間が、これからの自分を作るんだなと思いました。徐々に作曲だったり生活のリズムだったり、この期間だからこそ今までとは違う曲ができるんじゃないかなと思いました。あと、お花を飾ってみたり、空を見たり、お月様を見たり、今まで以上にキレイなものを見るようになりました。

――これまでは花は飾ったりしていなかった?

 いただいたお花を飾る事はあったんですけど、自分で買って飾るということはほとんどなかったんです。季節によってお花は変わるじゃないですか。そのお花があることで季節を感じることできて良かったです。ちょっとずつお日様を感じることができる生活が戻ってきて、今はお家でも太陽を感じられる向日葵がお気に入りなんです。。

――3月から5月にかけてアルバム『I』を引っ提げたツアー「足立佳奈 Live Tour 2020 ” You & I “」が組まれていましたが、中止になってしまいました。ツアーをすごく楽しみにしていることが、前回のインタビューからも伝わってきていたのですが、残念でしたね。

 そのときは悔しかったです。でも、月日が経って5月頃になると、逆にこの期間があったから8月のライブが楽しみになってきたんです。いつか配信でもライブができたらいいなと思えるようになっていたので、そんなにネガティブではなかったです。アルバムに収録した「music」という曲は、バンドメンバーと作った曲ということもあり、ライブで披露したかったのですが、今回はSNSでリモートセッションという形で披露させていただきました。今できることを探りつつ、出来たことだと思います。

――自粛期間は「これからの自分を作る期間」とのことでしたが、どんな期間にしたいと思いましたか。

 リラックスする、休むということにも前向きに考えていたので、納得のいく生活が出来たらいいなと思いました。後悔しない期間にしたかったんです。楽しみたいときはオンラインで友達と喋ったり、休みたいときは休む、制限をする事なく、いかに楽しむか、というのが心がけていました。

――音楽についてはどんなことを考えていましたか。

 オンラインセッションで「ひとりよがり」を歌ったり、作詞という部分では、お花や空、月を見たりして何かを感じる瞬間がたくさんありました。例えば夜景を見ながら、ここにはこんな人たちが住んでいるのかなとか、今日の空模様はちょっと怪しいなと思ったら、天気予報をネットで見て、それと照らし合わせて、歌詞を書いてみたりもしていました。

足立佳奈は何を削除するのか

――天気予報の歌詞は面白いですね。さて、半年ぶりの新曲「朝になったら削除します」はインパクトのあるタイトルですね。足立さんの他に、ペンギンスさん、小木岳司さん、KIKIさんと3人の方が参加されていますが、どんなふうに制作していったのでしょうか。

 まず、デモをいただいて、今回制作に携わっていただいた皆さんとお話ししながら、共作という形で作らせていただきました。その中で「朝になったら削除します」という言葉がすごく印象的で、これがタイトルでいいんじゃないかなと。特に恋をしている方たちには、すごくピンとくるワードなんじゃないかなと思いました。今の若い方たちはLINEや、インスタグラムのストーリーだったり、気づいて欲しいからあげたりしますけど、ちょっと時間が経って気が変わったりすると消してしまこともあるなと思って。

――この削除してしまう、しかも時間制限を設けているというのがポイントだと思うのですが、この行動心理はどういうものだ、と足立さんは思っていますか。

 気づいて欲しい、というのが一番だと思います。歌詞の中で<いつものSOS代わりの絵文字も>というのがあるんですけど、ちょっとふざけた絵文字だったりを送って、それに返信があるだけでも、すごく嬉しいんです。好きな子にちょっかいを出してしまう、でも気づかない振りをしてしまう、それが朝になったら消してしまう、ということに繋がるのかなと思います。

――ちなみに足立さんは、どんなことを削除してしまいそうですか。

 歌詞にも書いてあるのですが、<いつも見て笑った変顔ばっかフォルダも>とかは消してしまうなと共感できます。あと、私だったらLINEを消してしまう事が多いかなと思います。

――それ、一体何が書いてあったんだろう、とすごく気になるんですよね。

 気になりますよね(笑)。私は友達が消す前に見ることが最近多くて、「私は見たよ」って(笑)。

――SOS代わりの絵文字にも気付いてしまう。

 仲の良い友達だと、大体パターンも分かっているので、これはそうだなとか(笑)。本当に話を聞いて欲しい、時間潰しのためにちょっと相手をして欲しい時なのか、みんなそれぞれ違うんですけどわかります。これは深刻そうだからちょっと電話してあげようかなとか(笑)。

――さて、レコーディングはどのような意識で臨みましたか。

 この楽曲はすごく落ち着いた印象があると感じたので、少し肩の力を抜いて歌おうと思いました。この歌詞に出てくる主人公の女の子は、私とは違うタイプだと思っていて、私は日常生活においてグイグイいってしまうタイプなんです。でも、この女の子は気持ちをうまく伝えられないからこそ、悩んで削除してしまうというところがあります。なので、自分の気持ちで歌うというよりは、女の子のことを頭に思い描きながら歌うことを意識しました。歌っていて、どこか冷静な部分もあったんです。

――あまり入り込まずに、客観的に歌えたんですね。足立さんがこの曲で特に注目して欲しいところは?

 サビの部分に注目して聴いて欲しいです。<朝になったら削除します>という歌詞はタイトルにもあるように、このワードが頭に残るというのと、何を削除するのか、というところを歌詞を読みながら皆さんに楽しんでもらえたら嬉しいです。

――アレンジもおしゃれですよね。

 はい。こういった曲は、以前から私の中でもすごくやりたかったんです。曲調としてはギターサウンドが主体となっていて、楽器の数がそんなに多くないんです。それもあって歌や歌詞もよりクリアに聴こえると思いますし、一つひとつの楽器の温かみや良さが伝わるアレンジになっていると思うので、サウンドにも是非注目していただけたらと思います。

――アコースティックギター1本で弾いても、良さそうですよね?

 今、私がいいなと惹かれる楽曲にギターの曲が多くて。シンガーソングライターさんが作るような曲なんですけど、そういった私の趣向も反映されているのかなと思います。私が日常会話の中で話していた音楽を、スタッフさんが汲み取ってくれて、こうやって曲に反映してくださるので、これからも楽しみなんです。

新しい一面が見えるようなラブソングを作っていきたい

――さて、8月の中旬頃にサビをフィーチャーしたビデオを公開されましたが、あれがMVとして、今後フルバージョンが公開されるのでしょうか。

 いえ、あれはティザー映像なので、MVはまた違うものが公開されます。先日、撮影したので楽しみしていてください。

――ちなみにティザーは写真をどんどん削除していく、という映像になっていますが、あの写真はプライベートで撮ったものを?

 そうなんです。友達に撮ってもらったものとか、私のスマホに入っていた写真を実際に削除して(笑)。

――そうだったんですね。写真といえばジャケ写の赤い衣装も目を惹きます。

 ありがとうございます。私がこの楽曲でイメージする女性像なんです。お化粧したり、可愛い服を着たり、おめかしをして見た目はキリッとしているんですけど、このジャケット写真を見て曲を聴いていただいた時に、夜の雰囲気に凛としているというより、実はネガティブなところもあって「女の子ってこんな一面もあるんだな」とこの写真から感じてもらえたらいいなと思いながら撮影しました。

――ちなみに足立さんはどんな女性になりたいと思いますか。

 目標はいろんな人に出会えば出会うほど、その都度考えは変わってくると思っています。最近はハッキリと言える方がとてもカッコいいなと思います。しっかりと意見を断定できる人に憧れていて、ブレない軸を持っているというのは、すごく魅力的に感じています。

――確固たる信念を持っている人は魅力的ですよね。今作は改めてどんな1曲になりましたか。

 女の子の味方になれるような曲になったと思います。今まで、「話がある」や「ひとりよがり」はストーリー性があって、吹っ切って最後は前を向いていく姿を描いていました。今回はあえて結末が見えないように作ってあります。「決着がつかないこともあるよね」と、恋をしている皆さんを肯定して味方になってあげられる曲になったらいいなと思います。

――これからの展望はありますか。

 新しい観点でラブソングが仕上がったなと思っていて、これからも新しい一面が見えるようなラブソングを作っていきたいです。あと、高校球児の皆さんは今回甲子園が中止になってしまい、交流試合になってしまいました。私の地元の方たちもその試合にたくさん出ていました。自分がもし関われるのであれば、テーマソングなどで応援したいと思ったので、これからの夢の一つとして持っていたいです。

――8月30日にデビュー3周年を迎えましたが、新人という肩書きはなくなってしまうと思うのですが、プレッシャーはありますか。

 プレッシャーは感じていないです。毎回、記念日を迎えられることが、本当に嬉しいんです。デビュー3周年を迎えさせていただいて、ここから4周年に向かって走って行こうと思っています。皆さんに会えない時期だからこそ、ありがたみや温かみを感じながらオンラインライブも歌わせていただきました。これからも皆さんに寄り添っていけるような活動をしていきたいので、応援よろしくお願いします。

(おわり)

作品情報

▽「朝になったら削除します」配信はこちら
https://adachikana.lnk.to/NhJ5Yzuj
 
 ■配信ライブ

8月30日に行われた配信ライブは現在、見逃し配信にてお楽しみ頂けます。
足立佳奈 「3rd Anniversary Streaming Live " with Love “」
■チケット販売期間: 2020年9月5日(土)12:00まで
■見逃し配信期間:2020年9月5日(土)23:59まで
<チケット購入先> https://fc.adachikana.com/6517272602/ (Stagecrowd)
 

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