INTERVIEW

大阪☆春夏秋冬「必要なのは愛と思いやり」音楽で伝えていきたい想いの先


大阪☆春夏秋冬

記者:平吉賢治

掲載:20年07月29日

読了時間:約13分

 大阪☆春夏秋冬(しゅかしゅん)が29日、メジャー2ndフルアルバム『BRAVE SOULS』をリリース。インパクト絶大なジャケットの本作は、ライブを通して泥臭く勇猛果敢に戦う彼女達6人の音楽魂が詰め込まれた1枚。2019年7月発売の1stミニアルバムと合わせて、ワンマンライブのセットリストが作れるように収録楽曲はセレクトされている。また、サウンド面はパンクやメロコア、SKA PUNKやスラッシュビートなどを光らせつつも、“大阪感”あふれるしゅかしゅんらしいテイストに昇華させたエネルギッシュなロックサウンドが映えている。「今までにない力がプラスされたアルバム」という本作の話題を中心に、MV撮影秘話や本作での初挑戦アプローチなど6人に話を聞いた。【取材=平吉賢治/撮影=村上順一】

しゅかしゅんの“おうち時間”

『BRAVE SOULS』ジャケ写

――自粛期間中はいかがお過ごしでしたか。

YUNA 誕生日にレコードプレーヤーをもらったので、レコードを買って聴いていました。ザ・ビートルズやザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フーも聴いています。あとはピアノを買って夜中に弾いて、昼夜逆転の生活を送ってました(笑)。

――盤のチョイスが渋くていいですね。RUNAさんは?

RUNA 妹とずっと喋っていました。夜の1時から4時は“Netflixタイム”でリビングで観て過ごしていました。あと、今年の春服を買っていたんですけど、なかなか外に出られなかったので犬の散歩の時に着ていました(笑)。

EON 私はオンライン飲み会を週3回くらいでやっていました。普段そこまで深いところまで言わないことも喋ったり、気がついたら8時間経っていたりするのでお酒が途中で尽きますね(笑)。メンバー全員とスタッフさんも含めてやりました。

MAINA 画面に20人くらいおったからな(笑)。

――賑やかですね(笑)。ANNAさんは?

ANNA 海外ドラマをずっと観ていたんですけど、その他には漢字の勉強をしていました。ふとした漢字がすぐ出てこなかったりすることもあって「これはヤバいぞ」と思って。漢字検定の本も買ってずっと勉強していました!

――ちなみに好きな漢字は?

ANNA 「妖艶」!

EON わかるかも!

MAINA 「妖艶」っていい漢字やな! 私は音楽を作っていて、ギターを弾いて、ピアノもちょっと練習して、朝は走りに行って…あと、色んな業界の人達から生存確認をされました。

――生存確認というのはやはり大事なのでしょうか。

EON SNSとかで投稿がなかったりすると「元気なのかな?」って心配になるんです!

MAINA 私はあんまり人にLINEとかで「元気?」とか送らんけど、自粛期間中に電話とかめっちゃ来て! ロックダウンされる前に友達と「家借りたらいいんじゃない?」という話になったんです。ずっと家で友達といられるから電話とかせんでもええやんと思って。でも、やっぱりやめました。

――MANAさんは?

MANA 私はTikTokの更新を始めたのと、少年漫画と韓国ドラマを楽しみつつ、家族で筋トレしたりしていました。始めは一人で夜中にやっていたんですけど、お母さんから「夜中にやらんといて!」とクレームが入って「それなら一緒にやろうや」と言って、みんなでTVに向かって腕をこう振って二の腕のあたりを(笑)。

――上腕二頭筋あたりを鍛えていたと(笑)。みんなでやるのはいいですね。

MANA 家族の時間が増えたのがよかったです。今まで以上に仲良くなりました!

はみでそうなくらい各曲が活きている

――それでは今作の話を聞いていきます。コンセプトは何かあったのでしょうか?

ANNA もう、アルバムジャケット(通天閣など大阪のシンボルと様々な衣装のメンバーが劇画タッチで飛び出すように描かれている)見たまんまですよね(笑)。

EON その答え方はヤバいやろ(笑)。

ANNA コンセプトは「怖いもの知らずの私達」です! ジャケットの主張が強すぎて、これを見て頂ければわかってもらえるかなと思って(笑)。

――確かに凄いインパクトです(笑)。

RUNA アルバム全体で30分ちょっとの尺なんですけど、そういうのもライブを中心にライブ魂を届けるというのが一番のテーマになっていて、そういう曲を集めたアルバムになっています。

――なるほど。1分くらいの曲もありますね。

RUNA そうです。昔までは4分を超える曲がだいたいだったんですけど、プロデュースがmasasucksさんになってから「やっぱり4分くらいがいいよね」という話になって、色んなバンドを観に行ってもメロコアの方達とかは短い曲とかが多いんです。そういうライブがしたいとなって要望を聞いてもらってこうなりました。

MAINA レコーディングでも、録りながらだんだんBPM(テンポ)が上がっていきました。録り終わって「ちょっと聴こうか」ってなって、masasucksさんが「もう少しBPM上げようか」とイジっていったりして、ちょっとずつ速くなっていくんです。

ANNA 仮音源の時はもうちょっと遅かったけど、MAINAの声を入れてどんどん上がっていったりしたんです。

――今作ではグループ史上最速BPMの曲が収録されているそうですね?

MAINA 「AxMxMxRx to The End」です。駆け抜けるような曲です。

――海外のカラッとクールなサウンドテイストがありながらも“大阪感”があるのがいいですよね。

MAINA 全体的にアメリカ西海岸の90年代とかのアンダーグラウンドカルチャーサウンドをけっこう取り入れているんです。masasucksさんはそんな感じを意識して作ってくださったので、今回はパンク寄りというか、ライブキッズの方に聴いて頂いたら嬉しいと思っていて。

――確かに90年代、2000年代の海外のメロコアやラウドロック、パンクのテイストを含みつつオリジナルとして昇華されていて、楽しめる一枚と思いました。

MAINA 実際にそういう音楽が好きな方にやってもらっているし、演奏してくれているミュージシャン陣が凄いんです。

ANNA masasucksさんの繋がりでな。

RUNA そのへんの魅力も届いてほしいな!

EON サウンド面はめちゃくちゃ好みです! もともとこういったロックが好きで。今作は前作のアルバムよりロックの幅をきかせていて、一曲一曲がパンチありすぎて「1枚に収まるかな」みたいな。はみでそうなくらい各曲が活きているなと思います。

――RUNAさんの推し曲は?

RUNA 「Brave Soul」です。この曲は私の大親友のプロスケートボーダー中村貴咲選手に書いた手紙をもとにして作って頂いた曲なんです。貴咲とメンバーに対しての感情がマッチする部分が凄く多くて。いま夢を追いかけたり、目標を持っている人、何かを成功させたいと思っている人って、周りを見たら一緒に頑張ってくれている人がいると思うので、その人と一緒に頑張って、感謝をして「一緒にてっぺんを獲ろうぜ」というメッセージが込められています。改めて周りへの感謝とか、出会いもそうですし、感謝の気持ちを込めて届けさせて頂いている曲です。

MANA 歌詞に名前が入っているのが素敵だよね。

――<貴く咲かせた Your smile>という部分ですね。確かに中村貴咲選手の“貴咲”の文字が入っていますね。

RUNA 世界に歴史を刻みまくっている人なので! 一番近くで一回てっぺんの景色を見ている人の姿を見ていると、私達も自分達の力で動いて、自分の目でてっぺんの景色を見たいと改めて思ったので、貴咲にはそういう部分でも感謝しています。

――なるほど。「Start Over」についてですが、この曲にはどういった想いが込められていますか。

MANA 私はこの曲を自粛期間中に一番聴きました! ジャンルとか音楽知識とか、あまり細かく考えずに音楽を聴く方なんですけど、この曲は「いつまでも聴いていられるな」と思って感動しました。じっくり聴く時もあれば、何かをしながらでも、聴いていて気分が上がる存在の楽曲なのが凄いなと思っています。早くライブでやりたいという気持ちもめちゃめちゃありますし、「大阪☆春夏秋冬って誰やねん」と思っている人が聴いても、フラットな面での音楽として聴いても素晴らしい一曲だなと思います。

――この曲は全て英詞で、大阪☆春夏秋冬初挑戦という部分もありますね。

MAINA そうなんです。5年前、インディーズの時は英語で歌わせて頂いていていまして。

EON オリジナル曲の英語版を世界に向けて発信したんです。ライブでも混ぜて歌ったりしていました。

ANNA もともとが英詞で発売されるという点で初挑戦なんです!

――以前も英詞の楽曲はやったことがあるということで、すんなりと歌えた?

MANA 待望という感じでした。昔から洋楽のカバーをさせて頂いている時とか、英語バージョンのオリジナル曲があっても、もとは日本語の歌詞なので、ライブでやる時は日本語で歌うし。実は前の曲の「New Me」も、最初デモは英語でもらったけど「まだ英語は早い」ということで日本語にしたので、早く英語で伝えられるように実力も上げたいし、そういう曲がほしいねってずっと5年くらいメンバーで話していたので、やっと届けられるようになったという嬉しさがあります。

――念願の曲でもあるのですね。

MAINA というのも、インディーズだったら多少英語が上手くなくても、しかも15、16歳とかだったので、「それっぽい英語で頑張ってるな」で許されたかもしれないけど、今やるとなると、ある程度大人になってアマチュアの英語で歌ってられへんなっていうのもあるんです。だからこそ、英語で出したかったというのもあってめちゃめちゃ英語の勉強をしました。

MANA 「Start Over」ではレコーディングの時に英語を一つひとつ教えてもらいながら録ったんです。綺麗な発音ができるように色んなスクールに通いました。

ANNA 丁寧にやったよね。

EON アメリカの本場の人がワンフレーズずつ発音を渡してくれたんです。

――本格的ですね。「太陽と月とピザ」についてはいかがでしょう。

ANNA この曲は、2日間で静岡から大阪まで6人で自転車で爆走して、ゴールのあべのハルカスまで行ったMVが公開されています。自転車で行って、そこからあべのハルカスの屋上でMVの踊っているシーンを撮るという企画でした。自転車を爆速で漕いで、階段も上がれないくらいの状態で、しかも屋上を借りられる時間も30分弱くらいしかなかったんです。だからビルに着いた途端に休憩もなしに撮影が始まって20カットくらい連続で踊ってということをしたんです。それが「Brave Soul」と「太陽と月とピザ」のMVの映像になっています。

 もともとこの曲自体は恋愛の曲で、それこそ家族とか自分と近い存在をたとえられるような曲になっているんです。歌詞の中に<2人>というワードが出てきて、「自分と誰か」という対象になっているイメージやったんですけど、MVの撮影が終わってからは、自分の中では大阪☆春夏秋冬の関係性も表している曲やなというのも凄く感じて。<2人>というワードがあるけど、自分と他のメンバー5人を“太陽と月”、にたとえているようにも感じられて、制作段階を踏んでいくにつれて凄く深みを増した一曲だと思います。

――なるほど。すると“ピザ”は?

ANNA “ピザ”は照れ隠しなんです! 後半になるにつれて、相手に対する自分の気持ちがどんどん熱くなってくるんです。でもそれ以上言っちゃったら恥ずかしいから、急に話を変えて「ピザ食べたいな」という照れ隠しみたいなところも出ているんです。私はそういう風に感じています。

MAINA 人それぞれの解釈だと思います。

ANNA そう。それこそみんなでワイワイしたいなというので“ピザ”というイメージが湧いてくる人もいると思います。私は相手に対しての熱い気持ちをどんどん伝えていく中で、急に我に返ってちょっと恥ずかしくなって話題を変えているというイメージがあるんです。そこらへんもひっくるめて愛らしい一曲やなって感じます!

今までにない力がプラスされたアルバム

大阪☆春夏秋冬

――前作『ガチ上がるハイテンションまで夢じゃないこの現実』から約一年を経ての新作ですが、グループとして変化してきたと感じますか?

YUNA 制作過程が大きく変わりました。MAINAちゃんのレコーディングをする時も、masasucksさんが指示を出す前にMAINAちゃんが自分の思うように一回歌ってみて、そこからアレンジしていくという感じだったり。あとは自分達でコーラスを決めるんです。どのメンバーがどこの部分に合っているかという配置をメンバー自身で決めていく制作を初めてやって、そこはだいぶ変わりました。

――以前と違う手法は難しかったりするのでしょうか。

YUNA やっぱり難しいです。3年くらい前まではそれこそオーディションみたいな形で、歌ってみて決めるという感じでしたけど、この歳になってきて自分達が音楽を届ける上で一番よい形、一番歌が届く形という気持ちを大事にして考えながらやりました。

ANNA それこそメンバーは声質を一番理解していると思っているし、声もメンバーのキャラとかもそれぞれで理解しているつもりだから、それこそ「ここのパートはこの子らしいよね」とか、「この子とこの子の声質が合ってるからこの2人がいいよね」とか、メンバー同士でしかわからないこともあるから、それが今作で活きてきたと思います。

MANA それもありますし、自分達で決めたからやっぱりみんな歌いたい気持ちはあるけど、「この子が適任やと思う」って選ぶわけですから、自分が選んでもらった時も5人が歌えなかった気持ちの上でちゃんと責任を持って、みんなが望んでいるよりもさらにベストなものを届けたいという気持ちが強くなるんです。そういう責任感や、メンバーに託す気持ちが凄く強くなりました。

 あと、今まではコーラスを歌わせて頂く時に「これを練習してきて」というデモ音源を頂く場合もあれば、「この主旋律に自分でコーラスを考えてきて。それを当日見せて」という感じがあったんです。今回「Start Over」は、行ってから「こういうコーラスの仕方はどう?」「こういうコーラスもしてみて」という感じで、その場でレコーディング室とモニタリング室とで作り上げていく感じが「今、音楽を作っているんや」という実感が凄く湧きました。そこは今回でさらに今までにない私達の力がプラスされたアルバムになったんやないかと思います。

――ターニングポイント的な作品でもありそうですね。

EON 確かにそうですね。

――そんな本作のジャケットについてのこだわりは?

ANNA (米映画)『アベンジャーズ』を意識しています。

MAINA “大阪感”を強めで。しゅかしゅんの性格が出ていると思います。真ん中は真面目で気合い入っている感じで。

YUNA このジャケットを初めて見た人は、一瞬見たら何人グループかわからないじゃないですか? でもそこも興味持ってほしいし、CDが並ぶ中でやっぱり手に取ってほしいなっていう思いもあってインパクトがあるものにしたいと思っていました。

――インパクト十分と感じます。ジャケットの中心寄りは真面目ですけど、周りに行くにつれて笑わせにきているような(笑)。

MAINA 変顔とかヤバいですよね(笑)。一人ひとりの変顔ほしいもんな?

ANNA ほんまに変顔のカットを撮っている枚数の方が多いんですよ。

YUNA 自力で飛んでるのとかあるんです!

――鹿の格好で飛んでいるのも自力なんですね…。

EON ガチです(笑)。

YUNA 何回も飛んで(笑)。

RUNA 「せーの! パシャ」って。

MAINA 「衣装着替えてください!」って言われて出てきたのが鹿やったからな(笑)。

ANNA それはBlu-rayの映像に話が繋がっているんです。

MANA あと、アルバムの曲的に前作『ガチ上がるハイテンションまで夢じゃないこの現実』と本作だけでライブのセットリストが作れるようにという思いもあって、前作の時の衣装と今回の新しい衣装が混ざった写真になっています!

――なるほど。確かに“大阪感”というフレーズがぴったりなジャケットです。さて、現在困難な状況下ではありますが、今世の中に必要なパワーは何だと思いますか。

MAINA 「思いやり」だと思います。

EON 私もそう思う! 愛と思いやりです。

MAINA 人と人とが一つになって協力し合わないといけない世界なので。音楽もそうやし、この音楽を聴いてもらって何かちょっとでも愛情を受け取ってもらえたらいいなと思います。

(おわり)

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