INTERVIEW

安斉かれん「夢は今を頑張った結果」ドラマヒットも地に足をつけ


安斉かれん

記者:平吉賢治

掲載:20年07月22日

読了時間:約12分

 歌手の安斉かれんが22日、5thシングル「僕らは強くなれる。」をサブスクリプション限定で配信リリース。本作は、夢に向かう葛藤と希望、奮起する鮮やかさを昇華した新時代的な価値観が表れた応援歌。アレンジ面ではブラスバンドの名門校である京都橘高校の生徒総勢100人との共作となった。作詞に臨む姿勢や5作目に至るまでの歌唱の変化、学生時代のプライベート面、自身の夢に対するスタンス、そしてアユ役で主演し話題となったテレビ朝日系ドラマ『M 愛すべき人がいて』の撮影秘話やエピソードなど多岐にわたり話を聞いた。【取材=平吉賢治/撮影=冨田味我】

“寄り添い系応援歌”

安斉かれん

――前作「FAKE NEWS REVOLUTION」や放送中(取材時)のドラマ『M 愛すべき人がいて』の反響を受け、現在どのような心境でしょうか。

 ドラマは放送されると毎回Twitterのトレンドに入ったりして本当にありがたいと思っています。考えてもいなかったので不思議な感じですけど「みんな観てくれてるんだな!」って感じて嬉しいです。

――前回のインタビューで「ドラマでは『自分はカメラからはこう映るんだ』という感覚があり、自分が思っていたのと違う感じで映るところに気づけると、今後、自分のMV撮影にも活きていくかなって思います」と仰っていましたが、撮影を続ける中で成長を感じる部分もある?

 現場に慣れたというのが一番です! 4カ月間も同じキャラクターを演じると、自然と役に愛着が湧いて前よりも入り込めるようになったという感じがありました。

――自身とドラマのアユ役を重ねる部分もある?

 ドラマのアユもデビュー前まではレッスンを頑張ったりと自分と重なる部分はありますけど、重ねようとして重ねたりすることはないんです。

――どちらかと言うと自然体で?

 そうです。リアルと小説も違いますし、小説とドラマも違いますし、自分でも監督さんともたくさん考えて「ドラマのアユを演じる」という感じでやりました。

――共演者や現場の方々との関係も深まった?

 現場は和気あいあいとしていて凄く楽しかったです! めちゃめちゃみんな仲良くしてくれたんですけど、やっぱり自粛の影響でなかなかご飯にも行けなかったですし…それが寂しかったです。

――「僕らは強くなれる。」の話を聞いていきます。今作のテーマはあったのですか。

 この曲の歌詞は高校一年生の頃からあるもので、中学生の吹奏楽部のことや高校生の時に思っていたことを色々書いていたら応援歌に仕上がりました。でも、「こうした方がうまくいくよ」という応援歌というより「私も頑張るから一緒に頑張ろう」という“寄り添い系応援歌”になっています。応援される人だけじゃなく、親御さんや部活のマネージャーさんなど、応援する人を応援する気持ちも色々入っているので「こういう層にターゲット」というよりは、タイトルにあるように「僕らは強くなれる。」の“僕ら”なので。みんなで頑張ろう、というメッセージを込めさせていただきました。

――歌詞を読むとそれが凄く伝わってきます。ところで、安斉さんの高校生時代はどんな感じだったのでしょう。

 普通ですよ! 歌を習っていて、それがない時はアルバイトをして、遊んで、みたいな(笑)。

――どんなアルバイトをしていたのでしょうか。

 カフェバーです! シェイカーを振ったりして(笑)。常連さんしか来ないような小さなバーでバイトしていました。お客さんとは他愛もない話をしていました。「いつものでいいですか?」とか(笑)。

――常連さんに可愛がられたのでは?

 そうですね! 凄くいいバイト先でした。眠くなっちゃったら帰る、みたいな感じで(笑)。

――自由ですね(笑)。高校生の頃のバイトの体験は思い出深いですよね。

 けっこう色んなバイトをしていました。一番続いたのがそのバーで、あとはステーキ屋さんとか! お皿を腕に3枚乗せたりするじゃないですか? あれができなくて辞めました(笑)。その後はティッシュ配りとか。

――経験豊富ですね。ティッシュ配りのアルバイトで得たことは?

 渡しても受け取ってくれないこともあるので「スルーされてもいいや」っていうような、メンタルが鍛えられたかもしれません!

その時にしか書けないフレーズ、感情が絶対ある

安斉かれん

――本作を最初に聴いた時の印象はいかがでしたか。

 最初はブラスアレンジではないシンプルなバンド・サウンドだったんです。これは高校生時代からある曲なので、4、5回レコーディングし直しているんです。それで最終的にブラスとバンドバージョンにして、元々の応援歌プラス、自分がやっていた吹奏楽もこのような形で残せてよかったです。

――ブラスバンドの名門校「京都橘高校」の生徒総勢100人との共作という点ですが、MVでもその模様は観られますね。

 約100人のパフォーマンスは圧巻です。私もサックスを吹いていますし。みなさん凄くよい生徒さんたちでとても頑張ってくださりとても有り難かったですました。去年の夏休みに撮影させていただいたのですが、みんなコンクールの合間をぬってこの曲でやってくれるんだと思うと本当にありがたいなと思いました。

――サックスのパートは本作でレコーディングもした?

 そうです。管楽器だけのパートで一緒に入っているんです。

――ブラスの他に興味のあるアレンジは?

 アレンジは詳しくないのですが…アレンジャーさんによって本当に曲が全然変わるから、それは凄く面白いと思って作曲をたまにDTMとかでやるようになったんです。まだ表に出せないレベルなんですけど、やってみるとアレンジの部分を聴くようになって面白いんです。まだ「好きなアレンジ」というのを言えるレベルではないのでわからないんですけど。もっと勉強します!

――これから新たに始めたい楽器などは?

 ドラムです。スタジオとかには絶対ドラムがあるので めっちゃ叩いてます!

――ドラマ『M 愛すべき人がいて』でもドラムのシーンがありましたね。

 伝説のシーンです(笑)。撮影現場が湧きましたから!

――(笑)。さて、作詞面についてですが、これまでの作品でも作詞をなさっていますが、書き方で変化してきた面はありますか。

 今出ているものは、けっこう昔に書いたものが多いので、それをちょっと書き変えたりしたりするんです。書き方はそんなに変わっていないです。日常的にスマホにメモしていって、見た景色などを書いて、頂いた曲に合わせて組み合わるという。3rdシングル「人生は戦場だ」以外はそうやって書いています。

――歌詞を書く時はけっこう時間がかかる?

 秒ですね。

――秒ですか(笑)。

 適当に、というわけではないんです(笑)。ストレートに出来て行くんです。悩んだらダメなので。

――作詞で最もこだわっている点は?

 背伸びをしようと思ったらいくらでも歌詞は書けると思うんです。だけど、高校生の時に書いた曲とかは、その時にしか書けないフレーズ、感情が絶対あるんです。だから歌詞は等身大でしか書きたくないというこだわりがあります。“今”というその時を大事にして、その時の感情を素直に書くんです。飾らずに。そうするとこれから先何年も、という時に自分が書いてきた曲と共に自分が成長しているのがわかると思うので そこは凄くこだわっています。

――“今”という時を大事にと。だから秒で書けるんですね。

 そうです(笑)。背伸びをすると悩むし、自分じゃなくなってきちゃうし。「どう背伸びしていこうかな」って考えちゃうんです。難しいことを考えないで“今”を書いておけば、その年代に共感してくれる方もいるはずだし。だから年齢が上がるごとに歌詞も変わっていくんだろうなって感じで。

――常に“今”を更新するという感覚もあって素敵ですね。歌詞の<逃げることは簡単だけど 挑み続ければ道は開かれる>という部分が印象的なのですが、安斉さんが挑み続けたいこと、そこに対する信念は何でしょうか。

 やっぱり音楽はずっと好きでやってきたんですけど、仕事になると逃げたくなることもあるし…「本当に好きなのか」ってわからなくなってくる時もあるんです。でも、そんなこと考えながらもピアノを弾いたりしているので。「音楽をずっと好きでいたい」というのがあります。それは、嫌いになりそうだったからそういう言葉が出たと思っているので。だから音楽は大切にしていきたいと思っています。

――ちなみに、嫌いになりかけたきっかけなどはあるのでしょうか。

 今思うと超ちっちゃいことなんですけど。私はずっと洋楽を聴いてきたので、自分が音楽をやるとなった時にJ-POPで出すとなった時、それはほぼ初めて聴く音楽だったんです。「こっちか」みたいに思って(笑)。なかなかそれが受け入れられなかった時期もあったんですけど、やっぱり音楽をやっていく上で色んな音楽を聴かないとなって思ったんです。私は自分の好きなもの以外シャットアウトしてきていたんですけど、やっぱり一回自分の中に入れてみてやるのが一番大事だなと思ったんです。

 それでJ-POPをたくさん聴くようになったら、J-POPの良さもわかったし凄く考えるようになりました。音楽をやっていくうちに今まで聴いてこなかった種類の曲の良さも知れるようになったので、今は凄く楽しいんです! しかも「J-POPが合う」と言ってくれた事務所の方なども、絶対私のためを思ってやってくれたとわかるし、そうやって考えるようになってからは全部が楽しいです! 一回自分の中に入れると案外何でも楽しいんです(笑)。

――安斉さんは何事においても良いところ、楽しいところを見つけるのが上手い人なんだなと感じます。

 何でも楽しいですね! それで言ったら芝居も最初は「大丈夫かな…」って思ったけど。でも、やってみたら凄く楽しかったし。そこはこれからも色々と楽しんでやっていきたいなと思っています。

夢は“今を頑張った結果”

安斉かれん

――5作目となる本作のレコーディングはいかがでしたか。

 自分の歌い方が変わっていっているのが凄く見えて楽しかったです。「僕らは強くなれる。」なので、自分一人だけに歌わずに、目の前にいる人に届けるという努力をしました。

――自分の声の分析などをしたりする?

 私は自分の声がめちゃめちゃ嫌いだったんです。小さい時も「かれんの声ってすぐわかるよね」って言われたりして。今もめっちゃものまねされるんです。逆にそれがウケると思って、いいやって(笑)。

――今は自分の声を好きになってきているのでしょうか。

 喋っている声と歌声は違うと思うので、だから歌声に自信を持てたらいいかなって(笑)。最近はドラマとかでいっぱい自分の声を聞く機会が増えたので慣れました。ドラマで共演させてもらっている田中みな実さんにも真似されます。「ウケる!」とか言って(笑)。

――ドラマの記者会見でも田中みな実さんは安斉さんの喋り方について話されていましたね。

 イジられるんです! 「ヤバ」とか(笑)。

――田中さんとは現場でどんな雰囲気でしょうか。

 超仲良くさせて頂いていて、お手紙をくれたりお喋りしてくださる方なんですけど、カメラが回ると「姫野礼香」になるんです。さっきお話した伝説のシーンとかもめっちゃ真剣にやっているんですけど、たまに吹き出しちゃう時とかあって、本当に迫力が凄いので。だけど、みんながクスッとなっている時でも絶対に笑わないんです。マジで礼香なんです! あれは本当にプロフェショナルだなといつも思います。

――あれほどの真剣な演技の中で笑ってしまったら気まずいですよね。

 でも、本番中に笑っちゃったんです…隠れちゃいました(笑)。「アユが消えた!」みたいになって。申し訳なかったです。本編ではカットされているかもしれないですけど。

――歌詞面についてもう一点、<この先、歩いてく悪路(ミチ)に 倒れることもあるさ 躓き傷付きながらも 何度でも越えて行こう>という部分がありますが、倒れそうになったこともある?

 中学の部活の時かな…そういう頃って色々考える時期じゃないですか? そういう時に仲間割れとか色々あるんです。それで大変だったなと思って今回の曲にも書いた気がします。部活の時は凄く悩んだりしました。本当に部活のために学校に行ってて、その時は部活が生きがいでした。

――部活に真剣に取り組んだ経験もあってか、安斉さんは凄くはきはきとしてエネルギッシュに感じます。

 チームプレーを大事にする部活とは違って吹奏楽部って自分との戦いになるんです。自分がどれだけできるかという。

――体育会系のノリとも異なるのですね。

 またちょっと違って特殊なんです。でもめっちゃ文化部というわけでもないし。学校が強かったんです。私は体育会系の部活ではなかったんですけど、ずっとサッカー部を見てたなあ…中学生の頃サッカー部に好きな人がいて、サックスを吹きながら窓からサッカー部を見ていました。青春でした。キュンとする(笑)。

――素敵な思い出ですね。ところで、ドラマのAXELS(アクセルズ)のようなライバル的存在はいる?

 いなかったです。基本、私は人生においてライバルいないんです。相手と仲良くなっちゃうし、ライバルと思わないです。自分とは戦うんですけど、人とは戦いたくないんです。

――実際にドラマの中のような敵対視する人がいたらどうする?

 普通に避けるます! いやです。「いきなり裏切るじゃん」みたいな(笑)。

――そうなのですね(笑)。ところで、安斉さんの夢は何でしょうか。

 目標はもちろんあるんですけど、例えば「あそこで歌いたい」という夢があったら、そこで歌うために頑張らなきゃなくなっちゃうじゃないですか? そうじゃなくて、今できる限りのことをめちゃめちゃ頑張った先にそれがある、という方が自分の中でも気持ち的によいと思うので、夢というのはつくらないようにしていて。もちろん機会があったらどんどん色んなことをやっていきたいです。でも、夢は今を頑張った結果という感じにしたいんです。

――確かに、目標や目的の先にあるのが夢、という解釈は夢を大きくすることに繋がるのではないかと。

 そうです! 目標を持って、夢を大きくです!

――最後に、読者の方々にメッセージをお願いします。

 新曲「僕らは強くなれる。」を是非聴いていただければ嬉しいです!

(おわり)

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