初日リモート舞台挨拶に登壇した山崎賢人

 山崎賢人が17日、都内で行われた主演映画『劇場』(公開中、行定勲監督)の初日リモート舞台挨拶に登壇した。映画の魅力や初日を迎えた思いなどを語った。この日は行定監督も登壇。舞台挨拶の様子は別会場にいる観客へ同時中継された。また、共演の松岡茉優からはビデオメッセージが送られた。

 お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹による同名恋愛小説が原作。劇場作家を目指す主人公・永田と、彼を支える沙希の恋の行方を描く。監督は『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)『ナラタージュ』(17)等の行定勲氏。恋愛における幸せと背中合わせのどうしようもない葛藤、矛盾を真っ向から描いた。

 主演の山崎は、演劇に身も心も捧げながら、実生活では社会や周囲の人々とうまく協調できない不器用な青年・永田を演じた。撮影前に何度も監督とエチュードを重ね役を作り上げ、これまでに見たことのない表情で挑んでいる。そんな永田に、俳優として共感するところがあったという。

 山崎「永田の人間としての弱さや愚かさ、嫉妬心など、彼は劇作家で僕も俳優。表現する意味では近いところもあります。普段自分が抱えている感情がいっぱいあり、台本を読んだら面白くてやりたいシーンも沢山ありました。人間は愚かな部分が沢山あると思います。僕自身、ここまで愚かな部分を出す役は初めて。永田という役ができてすごく嬉しかった」

 当初永田の配役が「思いつかなかった」という行定監督は、プロデューサーから「山崎賢人」の提案を受けたという。「彼はこういう役をやってきていない。やってきていない人が僕の気持ちを凌駕する」と期待感があったといい「彼を見たら綺麗な顔をしているから、その瞬間汚したいな」と髭を生やしたり髪をボサボサにしたり、更には「歯が綺麗だから黄ばませてくれ」と求めたという。

 そんな要求にも「(歯を黄ばませるなら)コーヒー飲みます」とノリノリで答えていく山崎を見て「頼もしい。素直。彼は無自覚で色んな表情する。やっていて楽しかった。得体の知れない山崎賢人がいて、その場その場の衝動を撮るので必死で、それが出来てこうして公開できることが嬉しい」と太鼓判を押した。

 そんな本作だが、新型コロナウイルスの影響で公開延期となっていた。この日から全国のミニシアターを中心に公開。また、同日にAmazon Prime Videoで全世界独占配信も開始する。

 山崎は「こういう時期だからこそこういう試みが出来て、だからこそ伝わるものもあると思います」。行定監督は「コロナ禍で外に出ずらい、控えている人たちが配信で触れる。鮮度をもったまま公開出来ている。この映画には仕掛けがあって劇場で見たかったなと思った人はそういう経験もできる。家庭でも劇場でも楽しめる」とした。

 またこの日は、ヒロインの沙希を演じた松岡茉優からビデオメッセージが寄せられた。「映画を愛する行定さんだから沢山の葛藤と苦悩もあったと思う。山崎君を筆頭に20代の若者たちは熱い気持ちをもったまま映画の世界を元気にしていけたら。我々頑張りますから、日本の未来は明るいぞ!」とエール。それに山崎も「これからも盛り上げていけたら」と呼応していた。

 改めて山崎は「このような世の中で劇場公開と同時配信という形になりました。それもこういう時期だからこそポジティブに考えていけたらいいなと思っています。永田と沙希ちゃんはどうしようもない時間や自分に対する愚かさがあるからこそ人とは違う景色をみている。そういうどうしようもない時間も自分の中で肯定できたらいいと思いますし、見てくれた全ての人が良い未来にいけたら嬉しい」と語った。

 ※山崎賢人の「崎」は正しくは山へんに立に可。

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