INTERVIEW

ボイメン水野勝、コロナ禍で再確認した役割「ポジティブに変えて元気を」


『癒しのこころみ〜自分を好きになる方法〜』に出演した水野勝。キャッチャーとして捕球にはこだわったという。

記者:鴇田 崇

掲載:20年07月16日

読了時間:約6分

 東海エリア出身・在住のメンバーで構成されたエンターテイメント集団“BOYS AND MEN”(通称ボイメン)のリーダー・水野勝が、現在公開中の映画、『癒しのこころみ〜自分を好きになる方法〜』に俳優として出演した。本作は、映画初主演となる松井愛莉演じる主人公が、ブラック企業を辞めてセラピストを目指す姿を通して、いくつもの「ありがとう」を描くヒューマンドラマである。近年ニーズが急増しているというセラピストという職業の素晴らしさはもちろんのこと、誰しもが経験する人生の挫折を乗り超えていくという普遍的なテーマも共感を集めそうだ。

 水野演じる上坂浩司は、松井演じる主人公と関わる元プロ野球選手の碓氷隼人(八木将康 劇団EXILE)の友人で、元野球選手というキャラクターだった。キャッチャー経験者という設定のため大量に練習したというが、「自分の苦手なものを克服していくというメッセージは、すごくこの時代に合っていると思いました」と本作に参加した意義や喜びを語る。そして“BOYS AND MEN”としては昨年のナゴヤドームで成功を収め10周年の節目を迎え、チームとしても個としても。さらなる高みを目指す決意を新たにする。現在の心境なども聞いた。【取材・撮影=鴇田崇】

改めて感じた役割

――今回の役柄は野球が得意な設定でしたが、どういう準備をしましたか? たとえば音楽家の役柄を演じる場合、演奏シーンよりも楽器をケースに自然に出し入れしているシーンのほうが難しいなどとたまに聞くのですが。

 それ、すごくわかります(笑)。音楽家はそうだと思いますが、僕が演じた役柄はキャッチャーだったので、まさしく球を捕るシーンが重要でした。キャッチャーは上手に球を捕ることが仕事なので、道具の扱い方ももちろんですが、捕るシーンの誤魔化しが一切効かない。吹替えも無理だったので、絶対やるしかないという感じでしたね。せめてしっかり受け止められればという感じで、かなり練習しました。

――完成した映画を観ていかがでした?

 作品の完成自体は去年だったので、その時に観させていただいていて、コロナの影響で公開できるかどうか不安ななか、完成披露舞台挨拶があったので最近もう一度見ました。1回目の時と比べて、ぜんぜん感想が違ったんですよね。

――どう違いましたか?

 自粛生活があったことでみなさん、たとえば自分の弱い部分を見つけたり、失敗したこと克服したいことって、たくさんあったと思うんですよ。それを克服するお話でもあるんですよね。自分の苦手なものを克服していくというメッセージは、すごくこの時代に合っていると思いました。いま観たら、より刺さると思いましたね。

――映画のタイトルにも想いが込められていますよね。

 「自分を好きになる方法」というサブタイトルがついていますが、まさしくそれだなって思いましたね。僕自身、長い自粛期間でどうしてこの仕事をしているのか考えましたし、でもやっぱり何かを届けたいと思ってメンバーもこの仕事をやっていると思うんですけど、それをちゃんと思えたことは、ひとつポジティブな受け止め方はできたのかなと。こういう時期で一般の方も僕たちも経済的なダメージを受けたり、人間関係が壊れたり、いろいろとあったと思いますが、僕らがポジティブなものに変えて発信していくことで、観た人が元気になったりする。だから、ポジティブに発信することが大事だなって、そういう捉え方ですね。コロナになったことはネガティブなことですが、ポジティブに変えていく意識になりました。

水野勝

ポジティブに

――そのマイナスをプラスに変えていく意識みたいなものは、ボイメンのみなさんで共有したりしたのですか?

 そうですね。メンバーとも会えなくなったのでリモートで配信をしたり、ドラマを作ったりしました。顔を合わすことがなくなってライブもできなくなりましたが、今年僕たちは10周年という大事な節目にこういうことになったので、これも何かのタイミングという部分での学びは得たかった。ただ自粛は疲れるよねとか、そういうことだけでは終わらしたくなかったですね。

――忘れられない10周年になりましたよね。

 でも、こういうことがあったからこそ、自分がやりたいことをもう一度考えることもできたし、ここまで長く休めたこともなかったんです。やっぱり、どこかで疲れていた部分もあったみたいで、結果、この自粛期間を経て、心も元気になっている部分があったんですよね。知らないうちに疲れていたり、プレッシャーを感じていたりする部分はあったのかなと思いますね。休めたことは時間が止まったことなのできついはきつかったですが、それこそ今休めているというポジティブな捉え方をしていました。

――結果的にグループにとってもリセット期間になったという。

 ここまで長い間、休みをいただけることって普通ないんですよね。僕らが特別な存在と言っているわけではないのですが、求めていただける機会が増えて、そのハードルが高くなって、その中でファンの皆さんとの交流も大切にしていくなかで、何かこう追われているような感覚も、どこかであったんだと思います。みなさんの仕事もそうだと思いますが、それをやることは当たり前みたいななかで、それをなぜやっているか考える時間もないほど、追われていたなぁと思いますね。

目指す姿

――<癒しのこころみ>という意味では、音楽も重要な役割を果たしますが、そういうエピソードはありますか?

 僕は音楽をいつも聞いています。移動中、休憩中、勝負曲もあるし、その日の気分に合わせて、いろいろです。好きなのは、ヒップホップのAK-69さん。名古屋の方で、個人的にお世話になっていたりもします。僕も10代の頃からファンでしたが、お仕事で知り合い、彼の本当の姿を知ることになって、より好きになりました。

 あの方の曲は自分の精神に向き合ったり、弱い自分に打ち勝とうみたいなメッセージ性が多くて、僕も負けそうになったり自分を奮い立たせたい時にAK-69さんを聴いています。アドレナリンですよね。やるぞ負けないぞっていう気持ちを出したい時はそれ、でも最近のマイブームは違うんですよ。

――なんでしょう???

 久石譲さんの「Summer」です。

 映画『菊次郎の夏』を観て、やっぱりあの曲はパワーがすごいと思いました。「Summer」はスッと聴けるんですよね。しかも「Summer」にも『菊次郎の夏』バージョンの「Summer」もあり、両方おすすめです。最近の目覚ましは全部それです(笑)。

――さて、どういう10周年にしたいですか?

 9年目でナゴヤドームをやったので、そこが最高点だったよね、と言われたくはないと思っています。

――でも、そうは言ってなかったですよね?

 そうですね(笑)。ただ、目標のレベルで言ったら、ナゴヤドームは圧倒的にハードルが高かったですし、長年の夢でもあった。それをやったことはある意味自分たちの誇りでもあるのですが、同時にハードルでもあったんです。だから、それがMAXとは言われたくないんですよね。ではその次、どうするかっていうことで、今は個人個人の活動が大事。個々が知られていくことが、僕たちの10周年の次に向けての課題ですよね。僕は演技をやっていますが、個々で伸ばしていくことも今後の目標ですよね。

――個人としては?

 僕は大泉洋さんがすごく好きなんです。個人でも超有名ですし、TEAM NACKSとして超有名じゃないですか。しかも日本一チケットが取れないユニット。すごいですよね、両方すごいっていう。それは僕のあこがれで、これはもう10年言い続けていること。大泉さんも地元北海道を大事にしていて、僕らも地元の名古屋を大事にしたい。そういう意味では、僕の中でリンクしている姿なので、個人的に目指す姿だなと思っています。

ヘアメイク:笹浦麻記(エミュー)

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