INTERVIEW

実を結ぶ「個性」、大谷映美里「今だからこそ歌えた」=LOVE『CAMEO』


『CAMEO』をリリースした=LOVE。齊藤なぎさとWセンターを務めた大谷映美里にインタビュー。

記者:木村武雄

掲載:20年07月09日

読了時間:約9分

 新型コロナウイルスの影響で延期となっていた、=LOVEの7thシングル「CAMEO」が8日に発売された。表題曲は大谷映美里と齊藤なぎさがWセンターを務め、曲調もこれまでとは異なるダンスナンバー。“イコラブ”の新たな一面をのぞかせる楽曲となっている。今ではグループのファッションリーダー的な存在の大谷映美里。これまでの歩みがなければ、センターは務まらなかったかもしれないと語る。それだけに本作への思いは強い。点と点を繋げる彼女の軌跡を追う。【木村武雄】

繋がった点と点

インタビューに応じた大谷映美里

 「私はこれがやりたい事なんだなと感じた瞬間でした」

 2018年9月、幕張メッセ。多くの女性が囲むランウェイを闊歩する一人の女性。大谷映美里。ファッション&音楽イベント『Rakuten GirlsAward 2018 AUTUMN/WINTER』に彼女の姿があった。この時に確信した「やりたいこと」。

 SUPER☆GiRLSの前島亜美に憧れていた。前島のように「可愛くなりたい」とも思っていた。しかし、自分が活かせるのはそこではないと気づく。2017年のデビュー年、あるインタビューで大谷は「可愛いところを目指していましたが、私は違うかもしれないと思い『自分らしさ』は何かを考えました」。その答えの一つに「ファッション」があった。

 自身のインスタグラムにはファッションに関する情報が溢れる。今では雑誌などにも取り上げられるなどグループのファッションリーダー的な存在だ。自分らしさを求めて追及を始めたファッション。今ではどのような役割になっているのか。

 「ファッションがあるからこそ自分らしさが出せると思っています。ファッションを研究することで、ファンの皆さんが求めている私にもなれますし、私自身も私が思う『可愛い人』にもなれる。相乗効果が生まれています」

 齊藤なぎさとWセンターを務める「CAMEO」。曲調的には18年10月発売のシングル「Want you! Want you!」にも通じるところがあるが、これまでの“イコラブ”とは一線を画す、クールなダンスナンバーだ。男性を虜にする挑発的な女性を連想させる、いわばキュートさを脱いでクールさを全面に押し出した、彼女たちにとって「挑戦」。

 「この曲は自分に自信がないとダメなんです」

 そう語る大谷は、ミュージックビデオの舞台セットや“相棒”齊藤なぎさにも助けられたと語る一方で、こう振り返る。

 「今だからこそ歌えた曲だと思います。ファッションやメイクを発信してきたことが実を結び、そして、前作『ズルいよ ズルいね』の時に表現することが楽しいと思えて、それを経ての今回の『CAMEO』だったので、一番良い機会だったと思います」

 その思い入れが強い「CAMEO」。しかし、新型コロナウイルスで発売は延期。「悔しかった」と語るが、より一層思いは強くなった。メンバー、ファン、そして大谷にとっても特別な「CAMEO」。3年間の集大成であり、新たな門出を飾る“見せ場”となる。

 ここからは一問一答。

魅力を引き出せるように

通常

――齊藤なぎささんとのWセンターと聞いて最初はどう思いましたか。

 びっくりしました! 最初は実感がなくて、なぎさとも一緒に頑張ろうねと言い合いました。

――Wセンターに選ばれた理由はなんだと思いますか。

 前作「ズルいよ ズルいね」では、なぎさがセンターでその重圧は感じていました。なので、それを半分に分け合うということでWセンターに選んで頂いたのかなと察しました。

 それと、もう一つ考えると、なぎさと私は女の子の強さを持っていたり、小悪魔な部分を持っていたり…周りから見るとそういうイメージが特に強いのかもしれません。なぎさの可愛らしい魅力と、わたしの大人な雰囲気で出せるものがあるのではないかなと思いました。そして、メンバーそれぞれの個性で「CAMEO」の魅力をより引き出せるようにみんなで研究をしました。

 でも、「CAMEO」の制作をしていく中で私がセンターとしている必要はないんじゃないか? と思ってしまった時がありました。その時に気持ちが溢れてしまい、指原さんにそういう気持ちを伝えたことがあります。そうしたら次の日に1日考えた上でのお返事を下さって、指原さんの経験も踏まえた沢山のお言葉とアドバイスをいただきました。

 「えみりとなぎさがセンターだからこの曲を書けたし挑戦できたんだよ。だから、イコラブがこの曲に出会えたのは私のおかげって思っていいんだよ」

 この言葉に涙が止まりませんでした。すごく嬉しかったし、救われました。きっと任せられると思ってWセンターに選んでいただいたのに、指原さんに相談してしまった自分が少し恥ずかしくなりました。

 この指原さんのお言葉がきっかけで、前向きに物事を考えられるようになりましたし、自分の在り方を見直すようになりました。

克服した苦手意識

TypeA

――レコーディングやMVの撮影に挑むにあたって、なぎささんとはどういう話を?

 実は…合宿を行ったのですが、パフォーマンスや歌で苦手な所があって…。「でもWセンターだから頑張らないといけない!」と思い、なぎさとアドバイスし合いました。うまくいかないときになぎさが励ましてくれたり、褒めてくれたりして、それが支えになりました。

――歌で苦手な部分はどう克服した?

 歌がうまい(諸橋)沙夏にアドバイスを聞きました。お風呂で歌うと自分の声がフワッと聴こえるので練習に良いよと言ってくれて、レコーディング前とかもお風呂で歌ったり、ボイスレコーダーに自分の声を録って聞いたり、客観的に聞くようにはしました。でも、どこかで音域が狭いから苦しそうに歌っているところがあって。それと声を前に出すことが得意ではなくて、無理しているところも発見しました。そこからはこの曲に合うようにもっと柔らかく歌ってみようと意識しました。

――この曲を最初に聴いた時の印象は?

 すごく可愛いと思いました。いずれはこういう曲もやって見たいと思っていたので嬉しくて。歌詞も女子っぽくてメンバーとも可愛いって話していました。

――振りはどうでしたか?

 今までにない大人な感じで、自分の見せたいことを表現できる曲だと思いました。これをもっと良くしていきたいと向上心も生まれました。ただ、振り入れの後に、指原さんに「このままじゃまずいよ」と言われました。そこからはメンバー一人一人が1日1回、ダンス動画を先生に送ることを課題にしていました。でも何回踊っても満足ができなくて…。そんな時に、他のアーティストさんのMVやライブを見て研究して、自分に足りないものを取り入れたり、何度も見ながら練習しました。

――そうして撮影が終わって完成したMVを見てどうでしたか。

 嬉しかったです。この楽曲だから弾けられたところもありましたし、合宿を通じてメンバーのパフォーマンス力、団結力もより高まったと思います。

<Music>
作詞:指原莉乃 作曲・編曲:田尻知之(note native)、本澤尚之
音楽ディレクター:矢山貴之(Sony Music)
<Video>
監督:田向 潤
映像プロデューサー:三池智之

――ではイコラブにとってどういう曲になる?

 「挑戦」です。Wセンターというのも初めて、3日間のダンス合宿を設けるというのも今までになかったことですし、完成した時はホッとしました。最初は不安もあり、指原さんに言われたときは悔しくて不甲斐ない気持ちもありました。でも、こうして出来上がって嬉しく思います。

――大谷さん的イチオシフレーズを教えて下さい。

 2番の<自信あるし 意思も強い 私が好きなの/でも今は騙してあげるから…」という歌詞が好きです。主人公の女の子は可愛らしさを全面に出しながらも裏の部分も出していて。ここのフレーズは自分の全てを出しているというか。感情が出ているところで好きです。

――歌詞、MVは大谷さんを投影しているかのようですね。

 世界観がすごくかっこいいですよね! ラーメンのシーンが出てきますが、あれは私がラーメンが好きだからではなくて、イントロがラーメン屋さんっぽい音色なので、そうしたんだと思います。でもラーメンのシーンがあってテンションがあがりました! それとセットがすごくて。前日にリハした時も同じセットで。ファンタジーな世界観が目の前に広がっていました。

――舞台セットは自分の気持ちをその世界に入り込みやすくする効果もあると聞きますが。

 この曲は、自分に自信がないとだめな曲で、なので今回のようなセットがあったからこそ自分の気持ちも曲の世界観に自然と入れるこことが出来ました。

衣織と沙夏の“歌”

TypeB

――カップリング曲の印象も教えて下さい。「君と私の歌」は野口衣織さん初センター曲です。

 衣織ファンの目線だなって感じました。指原さんは衣織の握手会に行ったことがあるのかな? と思ってしまうぐらい歌詞があてはまっていて、アイドルとファンの目線で書かれた歌詞です。ファンの皆さんもこう思われたら嬉しいだろうなって。すごく好きな歌です。

――諸橋さん初のソロ曲「My Voice Is For You」はいかがですか。

 沙夏の声質的にバラードがくるのかなと思っていましたが、アップテンポだったので驚きました。最初のコーラスに感動して涙が溢れそうになりました。沙夏の声って優しくて疲れた体を癒してくれるんです。歌詞に合っていて、この歌詞も沙夏の曲だなと思いました。沙夏のロングトーンが好きだったのでこの楽曲で楽しめることが嬉しいです。

コロナ禍で意識変化

TypeC

――ところで、コロナ禍で意識の変化はありましたか?

 普段当たり前にあったものがそうではないことに気づきました。アイドルはステージ、ファンの方がいないと成り立たないということを強く感じて…。自分の思っている気持ちはもっと伝えていくべきだと思いました。

 きっとパフォーマンスも変わってくると思います。型に囚われなくていいのかなと最近はすごく思います。「これを絶対にしないといけない」というのも大切だと思いますが、それ以上に目の前のファンの方を重点に置いた方がいいと思いました。

――では「CAMEO」に対する思いを変わった?

 より大切になりました。それまでずっと「CAMEO」の話をしてきたから、自分の頭のなかは「CAMEO」一色。でも新型コロナで発売延期になって、悔しかったです。ツアーも中止になって。でもそれによってより思いは強くなりました。

ファッションと私

――3年前に「ファッションを発信していきたい」と言っていて、それが今、形になっています。では3年後はどうなっていると思いますか?

 自分としては変わらず好きな事を発信していきたいです。ファンの皆さんを楽しませていきたいですし、何かのプロデュースもしたいです。その頃にはグループがもっと大きな場所に立てているように、グループを引っ張って行けるように変わらずにクオリティをあげて頑張りたいです。

――ファッションで自分らしさを見つけた大谷さん。映美里流ポジティブになる方法は?

 ひたすらそのことについて考えます。寝ないで朝まで考えて、それで寝て起きたらそのことは忘れているんです。それが私のポジティブになれる方法です!

――では自分の性格はどう見てる?

 え! どういう性格なんだろう…。不器用! それと自分に対して厳しい!

――ひたすらそのことについて考える、ということを聞いてもメンタルの強さは感じますね。改めてファンにメッセージを。

 ファンのみなさんにはお待たせしてしまいました。発売できることが凄く嬉しいです。カップリングも含め、これまでとは違う楽曲なのでぜひ聴いて下さい!

(おわり)

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