INTERVIEW

「対応力、瞬発力が重要」女優・傳谷英里香の課題とは


傳谷英里香

記者:村上順一

掲載:20年07月04日

読了時間:約6分

 元ベイビーレイズJAPANの傳谷英里香が、6月27日からスタートした中島健人(Sexy Zone)と平野紫耀(King & Prince)が主演を務める日本テレビ新土曜ドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』に鷹木真琴役としてレギュラー出演。演じるのは警察学校の学生役で、その役作りのため髪を30センチ切り、13年ぶりとなるショートカットで挑むことで話題となった。インタビューでは、役作りをするために行っていたこと、再開された撮影でのエピソード、さらにこの自粛期間で聴いていた音楽や、女優・傳谷英里香としてのこれからの課題など話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

自身にとっての正義とは?

傳谷英里香

――傳谷さんは役に臨むにあたって、ご自身でその役や世界観について調べると以前お話ししていたのですが、今回はどんなことをご自身で調べたのでしょうか。

 今回は警察学生としての過ごし方だったり、普段どんなトレーニングをされているのかなどを、調べました。それに加えて制作の方から所作実習の時間をいただけて、本格的に警察学生として、訓練を行う時間もあったんです。訓練は厳しくやっていて、ちょっとでも違う人がいたりすると激しく大きな声も上がっていました。

――実習もやられたんですね。

 その中で敬礼の角度や形、脱帽に関してもどれだけ時間を短くするか、といった体の軸を大切にする訓練が難しかったです。団体でやっているので一人が失敗してしまうと、団体責任でもう一度やったり。誰かが怒鳴られているのは気持ちの良いことではないんですけど、警察学生として指導を受けていることが実感できた瞬間でもありました。

――警察のドラマということで、「正義」というワードが浮かび上がるのですが、傳谷さんの中で正義とはどんな認識がありますか。

 鷹木真琴としては、正義と悪という場面に直接触れる機会は、演技の中ではあまりないんです。でも、日頃正義というものに対して思っていることは、悪というものは存在していなくて、正義と正義がぶつかる中で、多数の人が共感した方が正義になってしまう、というのが私の考えなんです。

 なので、固執した目で見る、この人が言ったから正しいということでもなく、しっかり自分で確認して知った上で、何が正義なのかというのを判断したいと思っています。ニュースとか普段見ていても思うのですが、誰にでも正しさはあると思いますし、だからこそ基準が難しいんですけど。ただ自分の正義を持つことも大切なことなんだと思います。

――自分をしっかり持つことが重要かもしれませんね。さて、今回役作りとして13年振りにショートカットにされました。他のインタビューでも「新鮮」だったと感想を述べられていましたが、逆にロングヘアへのこだわりはあったんですか。

 こだわりと言いますか、切るきっかけがなかったんです(笑)。私を知ってくださる方々の中では、傳谷英里香=ロングヘアというイメージがあったと思っていて、それも大きいかもしれません。皆さんがそう思っているというのを理解していたので、普通に過ごしている中でショートにするという考えが生まれなかったんです。

――その髪の毛を切られて、新しい傳谷さんが見られたのもレアですね。

 本当に自分でも新鮮で、長い髪をとかすような仕草を癖で今でもやってしまうんです。それで「あっ!髪の毛がない」って(笑)。ショートにしてからはシャンプーもワンプッシュで良くなりましたし、ドライヤーで髪を乾かすのも早いので、エコですね(笑)。

――ショートのきっかけになった鷹木真琴を演じるにあたって、どんなことに気をつけて役作りしましたか。

 真琴の性格として、あざとさと、抱えている問題、警察に入りたいという夢、信念の強さにギャップを感じました。それを自分の中で何がきっかけでそうなってしまったのか、真琴の過去を埋めた上で、いろんなことを隠して明るく、あざとい女性になっているのだと理解しました。根底にそういった土台があるからこそ、明るいということを意識しています。

――鷹木真琴はあざとい部分もあるんですね。

 世間一般で言うところのあざとさはあると思います(笑)。なので、どういう仕草や性格があざといのか、あざといといわれる女性の映像を見たりして調べました。あざとさの濃度は監督さんと相談しながら演じたのですが、それがどのようにカメラに映っているのかは、自分でも未知です(笑)。なので、ドラマを観ていただいた方にどう捉えていただけるかは委ねたい部分です。

――ドラマで要確認ですね(笑)。ご自身の中で皆さんに見ていただきたいポイントはどこですか。

 抱えているものが垣間見えるんです。見る人によっては、もしかしたらあざとさの方が目に付くかもしれないんですけど、彼女が持つバックボーンが見えた時に、感じられるものが変わっていくと思うんです。そこは注目していただきたいポイントだと思います。

芝居での課題は臨機応変さ

傳谷英里香

――中島健人さん、平野紫耀さんと共演されていますが、撮影のエピソードはありますか。

 先日、撮影が再開しまして、3人のシーンの時のお話しなんですけど、「継続は力なり」という格言がドラマのセットの中に飾られているんです。それもあって「継続しているものはある?」という話題で中島さんと平野さんがお話ししていて、「なかなかないよね」みたいなことを喋っていたんです。

 平野さんが「継続するものを見つけるのも大変じゃないですか」と、丁寧語で言いたかったと思うんですけど、それが友達口調になってしまって、先輩である中島さんもびっくりしていて、平野さん自身も自分で言って一番びっくりしていたのが面白かったです(笑)。その一部始終を私は見ていたんですけど、中島さんのお兄さん気質な部分と、平野さんの面白い部分、そのお2人が一緒にいると現場が明るくなります。今作でバディを組んでいるだけあって、2人の絆を随所に感じます。

――さて、傳谷さんはこの自粛期間中に新しい音楽に触れたりしましたか。

 触れました! 今ハマっているアーティストは藤井風さん、Vaundyさん、ヨルシカさん。あと、気合いを入れる時にはワンオク(ONE OK ROCK)さん、SUPER BEAVERさんの曲をよく聴いています。そして、ワンオクのTakaさんと清水翔太さんが発起人となった[re:]プロジェクトの「もう一度」という曲から、すごく力をもらいました。

――前回インタビューした時はファンの方から勧めていただいた、とお話しされていましたが、今回ハマったアーティストとの出会いはどのような感じだったんですか。

 今回はYouTubeからです。普段YouTubeでも音楽を聞くんですけど、何かのミュージックビデオを見ていた時に関連で出てきて、「誰だろう?」と思って観てみたらめちゃくちゃ良い曲で、引き込まれていきました。そこから藤井風さんだったらピアノを弾いている動画があるんですけど、過去動画を遡ってみたりして、成長していく姿を楽しんだりしてました。Vaundyさんも今出ているMVを全部観ました。

――そうやって新しい音楽と出会っていくんですね。ところで、この自粛期間中にはお芝居の勉強も?

 はい。自粛期間中も演技法の本を読みました。たくさんの演技法がある中で、自分が今までに学んだもので違う部分もあるので、その中で共通点や、違いを探したりしていました。その中でどの手法が自分に合うのかと言うのを実践している最中なんです。この期間の多くは勉強に充てた時間でもあったので、すごく充実していました。

――今作でもこれからの演技に変化が生まれるかもしれませんね。最後に、今の傳谷さんの課題は?

 お芝居での課題は臨機応変さです。舞台と違って映像は、対応力、瞬発力が重要だなと感じています。例えば、自分が持っていったものと、監督さんのイメージが違った時に、それに対する理解を早めることができた方が、より良いお芝居ができるんじゃないかなと思います。そのために何パターンも考えておくことが大事だなと。これまでも自分なりのアイデアは持って行ってましたが、どれも近しいなと感じました。監督さんが提示したことが、私の考えとは別であった場合にも、対応できることが理想なので、幅を広げることと瞬発力を身につけることが今の課題です。

(おわり)

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