ディカペラ「声で元気や笑顔を届けたい」新譜で見せたハーモニーの進化
INTERVIEW

ディカペラ「声で元気や笑顔を届けたい」新譜で見せたハーモニーの進化


記者:編集部

撮影:

掲載:20年06月10日

読了時間:約9分

 1500名以上の応募者から選ばれた7人で結成されたアカペラ・グループ、ディカペラが10日、2ndアルバム『オール・イアーズ』をリリース。活動目的は、ディズニーの名曲を“声”という最高の楽器で奏でること。彼らの歌を聴けば、あの曲がこんな風に変貌するのかときっと心躍るはず。昨年の来日公演も大いに盛り上がった。そんな彼らから届けられた新作『オール・イアーズ』は世界中がパンデミックによる不安に襲われている時だからこそ、自分達の声を届けたいという。2ndアルバムというのは前作の経験を踏まえて、自分達がやりたいことが見えて、よりクリエイティブになる作品。ディカペラの新作もさまざまな進化を楽しませてくれる。リモートでディカペラのメンバーに話を聞いた。【取材=服部のり子】

ディズニーの魔法に溢れたアルバムが作れた

――完成した待望の2ndアルバム『オール・イアーズ』について教えてください。どんな作品ですか?

カレン 私達の意見が多く反映されていることが前作との違いね。デビュー作は、ディカペラが結成された直後からレコーディングを始めた作品で、私達は歌うことに専念した。でも、今回は、プロデューサーのディーク・シャロンを中心にスタッフとメンバーがワンチームになって、いい作品にすべく、クリエイティブ面でも積極的に参加したわ。現場のスタジオでもディスカッションを重ねることで、アレンジがどんどん進化していった。時にはソプラノのモーガンとメゾソプラノの私がパートを交換することで、曲が良くなったこともあったわ。そのなかで今回もディズニーの魔法に溢れたアルバムが作れたと思っている。

カレン・ケリー(C)Disney

――確かに緻密さで驚かされた前作に対して、今回はイキイキとした楽しさが増しているように感じました。その象徴が『みんなネコになりたいのさ』での流麗なハーモニーのあとに聴かせてくれる、弾むような楽しさがあるコール&レスポンスですよね。

アントニオ 前作は、7人がそれぞれ別録りしたものをミックスダウンすることでひとつの楽曲に仕上げていった。それも素晴らしい経験だったけれど、今回は一緒に歌うことが多かった。『みんなネコになりたいのさ』は、まず“コール”のパートをRJのボーカル・パーカッションとジョーのベース、さらに僕のソロを先に録音し、その後ですごく狭いブースに7人全員が入って、“レスポンス”のパートを歌ったんだけれど、めちゃくちゃ楽しくて盛り上がったなぁ。ぎゅうぎゅう詰めになりながら、1本のマイクで歌ってね。

アントニオ・フェルナンデス(C)Disney

――今の話で驚いたんだけれど、アントニオ以外にテノールのRJもボーカル・パーカッションを試みたの?

RJ そうなんだ。挑戦は楽しかったのと同時にあらためてアントニオのすごさを知った。たとえば、スネアの音ひとつとっても、ブスッ! なのか、カチッ! なのか、その選択はいろいろある。僕にはまだ迷いがあるから、「アントニオにどう思う?」と何度も聞きながら、レコーディングを進めた。彼の知恵と経験を拝借したというわけ。それと孤独だとも思った。だって、いつもボーカル・パーカッションからレコーディングを始めるのでひとりぼっち。しかも責任重大。曲の出来を左右するわけだから、まだ何もないゼロの状態で、曲の全体像を想像しながらやっていたよ。ひとりでね(笑)。

RJ・ウェスナー(C)Disney

――今回はフィンガースナップがあったり、『大切なのはバスケット!』のイントロでは手拍子が響き、体のどこかを叩く音がいいリズムを奏でているけれど、あれもアントニオが担当したの?

アントニオ ビート・ボックスは、僕がやったけれど、手拍子と胸を叩いているのはジョーだよね?

ジョー ほとんど僕がやったけれど、どうしても出せない音があって、代わりにやってくれたのがプロデューサーのディークなんだ。

アントニオ ディークがやったの?  最高にクールだね!!

――もっと聞かせて。では、『ハワイアン・ローラーコースター・ライド』の波音は、誰の声?

ジョー・サントーニ(C)Disney

アントニオ 僕だけれど、あの時はおもしろかったなぁ。だって、スタジオで「大きな波音をよろしく」って言われて、やってみたら「そんな生温い波じゃないよ。もっと大きな波」ってダメ出しされてね。大きな波ってどんな音?ってわからないでいたら、「ハワイの海を想像してみて」とアドバイスされて、ようやくイントロとかで流れるザザザ~♪という波の音が出来たわけ。波の音にもいろいろあるからね、いっぱい試してみたよ。

『スピーチレス~心の声』みんなのアンセムになり得る曲

モーガン・キーン(C)Disney

――そもそもというところで、13曲の選曲について教えてください。今回も『アナと雪の女王2』の大ヒットした主題歌がある一方で、『グーフィー・ムービー/ホリデーは最高!!』の知る人ぞ知る劇中歌もある。収録曲は、どのように選んだのでしょうか。

カレン 選曲は、一番重要でしょ。単に好きだから、歌いたいからという理由では選べない。曲同士の相性も大事で、特にライブで曲を並べた時に、浮いてしまう曲も出てくるので、全体のバランスを優先させながら選んだ13曲よ。だから、誰もが知る主題歌があれば、グーフィーの劇中歌『アイ・トゥ・アイ』もあるし、実写版映画『アラジン』でジャスミンがソロで歌う『スピーチレス~心の声』もあるわ。

ディカペラ(C)Disney

アントニオ ディズニーは名曲の宝庫、歌いたい曲は無限にある。僕が今回歌って本当に良かったと思うのがカレンも挙げたグーフィーの劇中歌『アイ・トゥ・アイ』。聴くと思わず笑顔になる歌だから、苦しい時間が続く今こそ聴いてもらいたい。この曲に合わせて踊ってくれたら最高だよ。

――カレンが挙げてくれた『スピーチレス~心の声』がアルバムの1曲目、きっと曲順にもこだわりがあると思うんだけれど、なぜこの曲を冒頭に持ってきたの?

オーランド・ディクソン(C)Disney

カレン この曲はみんな大好きで、レーベルから提案された時、全員が大喜びだった。その理由は、みんなのアンセムになり得る曲だからよ。世界に自分の声が届いていない、自分がちっぽけな存在だと思い込んでいる人達のアンセムだと思っている。私達は“声を届ける”ことを大切にしているグループ。そんな私達の存在意義とか、本質を象徴している曲だし、「誰か阻む人がいても、声を上げること、自己表現することを止めてはダメよ」という私達からのメッセージを込めている曲なので、1曲目に入れることにしたの。

――日本のファンによる投票で、リクエストが一番多かった『ゴー・ザ・ディスタンス』も収録されていますね。

ケリー・デニス・テイラー(C)Disney

カレン この曲は、アントニオがディカペラの結成された日からずっと希望してきた曲なの。

アントニオ その曲が日本のファンによる投票で、一番リクエストされた曲だと聞いて、すごく嬉しかった。

――ところで、アルバム・タイトルの『オール・イアーズ』(All Ears)にはどんな意味が込められているのでしょうか。

ケリー いろいろな解釈が出来るタイトルだと思っているわ。ひとつは、私達はうまく歌うためにお互いの声にしっかり耳を傾けて、注意を払い、連携をとって歌っている。そういう意味でのオール・イアーズ。また、今回新たに挑んだアルバム収録曲への手応え、思い入れも込められている。そして、何よりも“イアーズ”(耳)といえば、ミッキーマウスでしょ。ミッキーへの敬愛もたっぷり込められているわ。

ディカペラ(C)Disney

――最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

カレン また、日本で会いましょう!! 日本のファンが私達を忘れないでいてくれることを願っているわ。

(おわり)

作品情報

ディカペラ 『オール・イアーズ』
2020年6月10日(水)発売/デジタル配信スタート
CD品番:UWCD-1079 <歌詞・対訳付>
価格:2500円(+税)

特典:
早期購入者特典:CDジャケット柄ステッカー(120mm×120mm)
Amazon 購入者特典:メガジャケ(240mm×240mm の特大ジャケット)
楽天 購入者特典:CDジャケット柄ポストカード(100mm×148mm)

※特典は早期配布終了、また対象外の店舗もございます。店頭にてご確認ください。
※特典のデザインは、CDジャケットと同様、後日発表いたします。
※発売日、商品内容等は予告なく変更となる場合がございます。

【トラックリスト】
1. Speechless/スピーチレス~心の声 (アラジン)
2. I Just Can’t Wait to Be King/王様になるのが待ちきれない (ライオン・キング)
3. Ev’rybody Wants to Be a Cat/みんなネコになりたいのさ (おしゃれキャット)
4. Get’cha Head in the Game/大切なのはバスケット!(ハイスクール・ミュージカル)
5. I’ll Make a Man Out of You/闘志を燃やせ!(ムーラン)
6. I See the Light/輝く未来(塔の上のラプンツェル)
7. Circle of Life/He Lives in You/サークル・オブ・ライフ /ヒー・リヴズ・イン・ユー(ライオン・キング/ライオン・キング2)
8. All I Want/私の願い(ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル:ザ・シリーズ)
9. You’re Welcome/俺のおかげさ(モアナと伝説の海)
10. I2I/アイ・トゥ・アイ(グーフィー・ムービー/ホリデーは最高!!)
11. Hawaiian Roller Coaster Ride/ハワイアン・ローラーコースター・ライド(リロ & スティッチ)
12. Into the Unknown/イントゥ・ジ・アンノウン(アナと雪の女王2)
13. Go the Distance/ゴー・ザ・ディスタンス(ヘラクレス)

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