撮影・木村武雄

照明が落とされた広間が、ほんのりと明るくなる。

報道陣で作る花道を、細く歩く端麗な女性。

カメラのフラッシュを、白光で返す。

雪明かりのよう。

透けるような美しさ。

しかし、圧倒的な存在感がある。

写真は昨年12月、都内で行われた『第44回報知映画賞』受賞式に入場した際の一コマ。新人賞を受賞した玉城は白いドレス姿で登場。カメラマンの呼びかけに立ち止まり、撮影に応じた。

女優として頭角を現している。くだんの映画賞では『Diner ダイナー』『惡の華』での演技が評価された。うち『惡の華』の井口昇監督は「ふり幅が凄い。日本映画界の宝になっていくと思う」と高く評価した。

昨年11月に公開された映画『地獄少女』では、主人公の閻魔あいを演じた。セリフは決して多くなく、感情の起伏もない役柄。しかし彼女は圧倒的な存在感で演じ切った。

<いっぺん、死んでみる?>

閻魔あいの名セリフ。

単調な物言いだが、怒りや悲しみ、恐ろしさが滲み出ていた。

言葉少なくとも伝わる存在感はファッションモデル時代に培ったものか。

たった数十メートルの、この受賞式の“ランウェイ”に表れているような気がした。

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