<連載(全4回):YouTubeで見せる等身大(1)村山彩希>
 AKB48の村山彩希、岡田奈々、茂木忍、向井地美音がYouTubeに開設した、ゆうなぁもぎおんチャンネル。開設1カ月で11本の動画を上げ、累計再生数は100万回を突破(3月5日現在160万回突破、チャンネル登録者数5万人突破)するなど好評を得ている。動画に垣間見えるのは4人の「素」の部分。ステージに立つ姿とは対照的な等身大の女子の顔だ。彼女たちはどのような思いで動画に臨んでいるのか。インタビューと共にその背景に迫る。第一弾は村山彩希。【取材・撮影=木村武雄】

 【動画】すっぴんでお菓子作りに挑んだ村山彩希

 ソロコンサートでは歓声に涙を流し、岡田奈々とのゆうなぁ単独コンサートではWアンコール後に「帰りたくない」と告げた。普段は穏やかに見えるが、内に宿すものがある。

 岡田奈々と仲が良い。だが似て非なるところがある。声質も違えば魅せ方も違う。もちろん性格も。1月に行われた岡田との「ゆうなぁ単独コンサート」。そのソロコーナーでは、歌で魅せた岡田に対して、村山はダンスを重点に置いたパフォーマンスで自身の世界を広げた。本質は異なっていることを物語っていたステージだった。しかし、2人が組み合わさった時の一体感はすごい。阿吽の呼吸とはまさに2人の事を指すのだろう。ハーモニーは他の組み合わせでは生まれない、唯一無二の美しさがある。

 専用劇場での公演回数が多いことから「シアターの女神」とも呼ばれている。過去に、劇場公演の魅力を「汗をかいている感じがいい」と語った。彼女の人柄はこの言葉に集約されている。劇場公演に重きを置くのは「AKB48の原点だから」。

 向井地と同じく子役時代があった。ドラマや舞台、ミュージカルにも出演したことがある。「劇場」は彼女自身の原点なのかもしれない。

 物事を冷静に見つつも情に厚い。後輩・山内瑞葵が57thシングル「失恋、ありがとう」でセンターを務めることが発表されたとき、山内の横で一緒に涙を流していたのは村山だった。

 チーム4のキャプテンを務めていることもあって、肝が据わり、どっしりとした印象も受ける。しかし、ここにいる彼女からはそんな様子は見られない。「ゆうなぁもぎおんチャンネル」という場所は「気張る」ことを解いてくれる。

 「実は喋るのが苦手で、撮られるのも嫌いなんです。でも、ゆうなぁもぎおんだからこそ無理に喋らなきゃいけないということもなくて。AKB48に入って9年目ですが、なかなか出せない本性を少しずつ出せている感じが楽しいです!」

 穏やかな口調でそう語った。

 「ゆうなぁもぎおんチャンネル」では、ファンも「意外だった」とコメントするほど、普段は見られない表情が出ている。“Sっ気”なところもあれば、自由奔放な一面も。岡田に甘えたり、お菓子作りでは弱音を吐いたり、かと思えば陽気な一面も見せる。そこにいるのは飾ろうとしていない天真爛漫な22歳の“女の子”だ。

 だが本人は、本性はまだ9割も出せていないという。

 「全然ですよ(笑)、まだ猫被っています(笑)」

 隣でインタビューを受けていた岡田も同じ意見だった。そんな村山に、同期の茂木は「その化けの皮を剥がしてやる!」とニヤリ。

 村山は、動画企画の罰ゲームで“すっぴん”を披露した。「起きてパックしたままで来たから大丈夫かな」と不安げだが、「ほんと、(化粧した時と)変わらないよね」という岡田を始め「かわいい」と絶賛。すっぴんのままお菓子作りに臨んだ。ファンからも「可愛い」との声が寄せられ、反響を呼んだ。

 「コメント欄を見たら意外と『可愛い』と言って下さる声が多くて、嬉しかったです。ファン以外の方も観て下さっていて。すっぴんを見せるのは抵抗がありましたが良かった。でも2人(茂木、向井地)には気付かれなくて。次は2人にすっぴんになって頂きたいです(笑)」

 チャンネル開設後、最初に公開した自己紹介を兼ねた動画で「体を張りたい」と意気込んでいたのは村山だった。次の動画では早速、「やってみたかった」と激辛のデスソースを“投入”した。好奇心旺盛な一面ものぞく。かと思えば、2月28日に公開した「涙の表面張力」の“踊ってみた”動画で改めてダンススキルの高さを見せた。

 冷静さ、情の厚さ、涙もろさ、好奇心旺盛、努力家、スキルの高さ、自由奔放、弱さ、強さ。まだ本性を9割も出していないというが、その節々に、秘める思いが表れている。それこそが彼女の魅力なのだろう。表に出ないそうした一つ一つの感情が彼女を彩っている。

 次回は岡田奈々さん。3月31日公開予定。

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