ヒップホップアーティストのAK-69が2月2日、東京・豊洲PITで『THE LIVE -6900-』公演をおこなった。2020年最初の大型ワンマンライブ『THE LIVE -6900-』は東名阪3会場で開催され、ツアーファイナルとなったこの日はゲストにTAKUYA∞(UVERworld)も加わり、AK-69の歴代楽曲の中から選りすぐりの曲で組み上げたセットリストをパフォーマンス。全編バンドが加わってのライブセットとなった本公演は迫力、熱量、勢い十分の怒涛のボルテージ。ライブ中にAK-69が放った「最高の日になる予感がする」という言葉通り、圧巻の景色と滾る熱気が豊洲PITに満ち溢れた。【取材=平吉賢治】

俺はこのステージでくたばってもいいという勢いで行く

AK-69(撮影=cherry chil lwill.)

 69BAND & DJというスタイルでおこなわれた本公演はサウンドの厚みに音圧、そしてAK-69のラップに歌唱、パフォーマンスと圧倒的な熱量に包まれた白熱の一夜。ドラム、ベース、ギター、キーボード、DJのメンバーがライブのイントロを奏でるなかAK-69が颯爽と登場。盛大な拍手に包まれるなか「THE CARTEL FROM STREETS」から鋭いラップが刻みつけられた。

 ズシリと響く迫力の低音に生々しいバンドサウンドと、フルレンジのライブサウンドは会場の隅々まで鳴り渡り、AK-69がオーディエンスにマイクを向けると一斉にレスポンス。ライブ序盤から凄まじいほどの会場一体感を見せ、AK-69は貫禄のパフォーマンスのなか「豊洲PIT、調子はどうだい?」と投げかける。あふれんばかりの熱量で応える会場へ「いける奴は全員手のひらを見せてみろ!」と告げるとオーディエンスは即座に開いた右手をステージに向けた。ソリッドなギターサウンドにグルーヴィーなビート、高速ラップにパワフルでレガートなボーカルと、AK-69は前半から豊洲PITを灼熱のテンションに仕上げていた。

AK-69(撮影=cherry chil lwill.)

 豊洲PITを埋め尽くすオーディエンスの圧巻の光景が広がり、そして関係者エリアには、メジャーリーグに勝負を挑む筒香嘉智選手、ラグビー日本代表の稲垣啓太選手、ボクシング三階級チャンピオン八重樫東選手、大関貴景勝関、総合格闘家の朝倉未来選手をはじめとする数々のトップアスリート達や、サイバーエージェント代表藤田晋氏、グノシー代表 竹谷裕哉氏、クラウドワークス代表 吉田浩一郎氏など、著名な経営者などが散見された。

 MCでAK-69は集まったオーディエンス、関係者に対してたっぷりと感謝の言葉を伝え、「最高の日になる予感がするわ」と、この日のライブの空気感を表した。そして「俺は今日死んでもいい覚悟で生きているから今日は全力で行くぜ。俺はこのステージでくたばってもいいという勢いで行くからな」と、ライブに対する覚悟、AK-69としての生き様を示し、「CHAMPAGNE BOYS」「A Hundred Bottles」とライブを進めた。

 AK-69は「このだだっ広い世界の中で、お前、君、あなたという存在は、当たり前の存在だけどたった一人の尊い存在です」と、一人一人の心に届かせる。さらに、「忘れないでほしい。俺達がここに生きてここに立っていることには絶対意味があるから――自分がどうあるべきか、どこに向かっているのかは自分自身が一番よくわかっているはず。だからさ、その自分の心に素直に生きようよ。そしてそのためだけに努力を費やそう。そんな勇気を持っているみんなにこの歌を捧げます」と、誰もが奮い立てる頼もしくも温かい言葉をくれた。そして披露された「ONE」では、そのタイトルを表すように人差し指を立て、会場一体となる美しい光景が広がった。どこかノスタルジックで深く温かい人間味を感じる「街模様」、そして「Stronger」と続き、AK-69の心情が歌として、ラップとして、数々の言葉が音楽と共に胸を突き刺す――。

ゲストTAKUYA∞登場、そしてAK-69が見せる決意

AK-69(撮影=cherry chil lwill.)

 ライブ中盤のMCではAK-69がオーディエンスの女性を2人ステージに招き入れる。そして近距離でフレンドリーに接しながら「You Mine」を披露。続く「BECAUSE YOU’RE MY SHAWTY」ではオーディエンスの男性1人をステージに上げ、AK-69と共に堂々パフォーマンス。曲を終えるとAK-69とガッチリ握手を交わし、大歓声で沸きに沸いた客席へ戻った。素晴らしかったステージングを受けAK-69は「度胸あるよね。俺もお前のおかげで緊張ほぐれたわ」と、笑顔交じりに彼を讃えた。

 そしてここでAK-69はライブ当日時点で発売日もアナウンスされていない新曲「I Don’t Wanna Know」を披露してくれた。続く「And I Love You So」では美麗なブルーの光に包まれながら壮大な空気感のアンサンブルをバックに包容力あふれる歌声を響かせ、ピアノの美しい旋律と共に着地。テンポ感と緩急抜群のセットリストに、会場全体から湧き出る確かな多幸感を肌で感じることができた。

 ライブ後半ではゲストのTAKUYA∞(UVERworld)が登場。「Forever Young」ではAK-69と共にステージの端から端まで移動しながらの力強いアプローチを魅せ、切れ味抜群のラップの掛け合いを見せた。そしてエレクトロサウンドとバンドサウンドの融合がたまらない「ONE LIFE」ではTAKUYA∞は客席にせり出し、オーディエンスに支えられながらのパフォーマンスでライブ熱をさらに焚きつける。その熱量の度合いたるや「エナジーがやばい」とAK-69は言葉にした。

 イントロで大歓声が沸いた「START IT AGAIN」では割れんばかりの大合唱が巻き起こり、強烈な4つ打ちビートが豊洲PITを揺らす「THE RED MAGIC」と、怒涛のボルテージでライブ後半を疾走する。そしてAK-69は「今日は最後まで一緒に駆け抜ける準備はいい?」と、会場中の呼吸を合わせ、「みんなのおかげで2019年は初の武道館2DAYSに到達することができたよ。本当にありがとう」と、オーディエンスへ感謝を伝える。さらにAK-69は「正直に言うよ。俺も人間だし怯えることもある。だから俺はきっと怯えてこの自分の掲げたい目標を口にできてなかった。だからモヤモヤしていたんだと思う」と述べた上で、AK-69はその目標を言葉にした。

 「俺はこの目標を掲げたい。俺はいつか絶対にドームでライブをする。その姿をこうやってここまで連れてきてくれたお前らに見せたい」と、男らしくオーディエンスへ告げる。そして「ストリートから生まれたヒップホップに不可能なんてないということをみんなに証明したいんだ。是非力を貸してくれ。俺はこの命をかけて絶対に到達する――俺がマイクを置いてしまうまでに、この命が尽きてしまうまでに、絶対にお前らに見せることを約束する」と、ストレートに伝えた。「これこそがAK-69のヒップホップ」と、滾る熱意を表し、自身の決意を示した。

 この日のライブのエネルギー、そしてAK-69のメッセージ、会場中に飛散したパワーはオーディエンスの心を一つにし、AK-69の熱量、情念、ヒップホップがどこまでも熱く膨張するなか「Flying B」へ。そして本編ラストを前にAK-69は「燃え尽きそうだよ。マジで今日このステージの上で死んでもいいってくらいパワーをもらっています。何度も言わせて。今日は本当にありがとうございます」と、白熱の一夜の心境を伝え、オーディエンスから熱い大歓声を受けた。「最後は全員で一つになろうよ!」という言葉が会場に広がると、煌びやかな光と共にAK-69は輝かしいパフォーマンスで「CUT SOLO」を歌い上げ、本編は幕を閉じた。

左から:徳永祥尭選手 稲垣啓太選手 坂手淳史選手 松田力也選手(撮影=cherry chil lwill.)

 本公演でAK-69の音楽と生き様を全身で受けることができた。AK-69がくれた数々の言葉とサウンドに圧巻のライブ景色、会場に集結した全員に対するリスペクト。それらの想いと音楽、そしてAK-69の確固たる意思と覚悟は、熱く深く、確かに魂に焼き付いた――。

セットリスト

AK-69『THE LIVE -6900-』
2020年2月2日@東京・豊洲PIT

01.THE CARTEL FROM STREETS
02.IRON HORSE -No Mark-
03.Only God Can Judge Me
04.PUBLIC ENEMY
05.It’s On
06.Fxxk Off
07.Ding Ding Dong
08.CHAMPAGNE BOYS
09.A Hundred Bottles
10.ONE
11.街模様
12.ICU
13.Stronger
14.Divine Wind
15.You Mine
16.BECAUSE YOU’RE MY SHAWTY
17.I Don’t Wanna Know
18.And I Love You So
19.Hallelujah
20.Forever Young feat. TAKUYA∞
21.ONE LIFE feat. TAKUYA∞
22.START IT AGAIN
23.Lookin’ In My Eyes
24.THE RED MAGIC
25.Flying B
26.CUT SOLO

ENCORE

EN1.With You
EN2.IT’S OK

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