伝説のバンド・横浜銀蝿40thが2月19日、オリジナル&ベストアルバム『ぶっちぎりアゲイン』をリリース。昨年9月に、オリジナル・メンバーのJohnny(Gt)を迎え再始動し大きな話題となった横浜銀蝿40th。12月にはファンクラブ限定ライブや大型フェス『COUNTDOWN JAPAN 19/20』にも出演し、3月からスタートする全国ツアー『横浜銀蝿40th コンサートツアー2020 ~It's Only Rock'n Roll集会 完全復活編 Johnny All Right!~』も即完。インタビューではアルバム制作のこだわりや、今考える“ツッパること”とは何なのか、翔(Vo)とJohnnyに話を聞いた。【取材=村上順一】

ステージに立って変わらない光景

――オリジナルメンバーでの再始動の反響はいかがでしたか。

翔 2019年の9月9日に発表されたんだけど、その日はすごい台風だったじゃない? それで風が強くて俺、全然眠れなくてさ。そうこうしているうちに朝の6時になっちゃって、そこにファンの子たちからSNSにメッセージが来て、「何だ」と思ったらMusicVoiceのインタビュー記事が上がっていて、凄くテンションが上ったのを覚えてるよ(笑)。

――そう言っていただけて嬉しいです。そして、3月から開催されるツアー『横浜銀蝿40th コンサートツアー2020 ~It's Only Rock'n Roll集会 完全復活編 Johnny All Right!~』も5秒で完売とのことで。

翔 5秒は盛りすぎだけどさ(笑)。もうめちゃくちゃ嬉しいですね。

Johnny でも、本当にあっという間に売り切れちゃったみたいで。追加公演も決まったので、本当に嬉しいですよ。

――昨年は12月にクラブチッタでファンクラブライブ『「フォーティース」発足記念集会 ~Johnny All Right~ #CDJ決定!でも、やっぱ最初はお前らに会いたいからね2019 フライング編』もおこなわれましたが、Johnnyさん久々のステージではいかがでしたか。

Johnny 緊張すると思ったんだけど、全く緊張することなく楽しめました。リミッターが外れたみたいで、はしゃぎ過ぎてしまった感もあります(笑)。

翔 そこからずっとリミッターが外れっぱなしだよね(笑)。そもそもこのライブをやったのも、年内に『COUNTDOWN JAPAN 19/20』への出演が決まったんだけど、俺らを観たいファンがもう既にチケットを買えない状況でね。それで、Johnnyが出る初めてのステージは、やっぱり俺らを応援してくれている人たちに一番最初に観てもらいたくて、急遽決めたライブでした。

Johnny だから、平日しか空いてなくてね。都内でやりたかったけど、どこも空いてなかったんだよね。

翔 水曜日や木曜日ならまだしも月曜日だからね(笑)。

Johnny ファンクラブには地方の方もいるし、働いている方もいるので開演時間はかなり悩みました。でも、このライブが出来て良かったなと思っています。

――ステージからの景色は変わったところはありましたか。

Johnny みんなも僕らと一緒に歳をとったので、その景色は変わったところでしたけど、逆に変わらないなと思ったところがあって、僕らのライブって昔からずっと着席だったということを思い出しました。

翔 今だったらライブが始まった瞬間に総立ちになるじゃないですか。それで、初めてのコンサートの時に、前に押し寄せて来て、前列の子たちが潰れちゃうことがあったので、ケガ人が出ても嫌だし、またこの会場でもやりたいから「最後まで座って見てくれ」と1年掛けて言っていたので、俺らのライブは誰も立たないんだよ。

Johnny それはステージに立って変わらない光景だなと思いました。

――今回、「男の勲章」のMVも拝見させていただいたのですが、Johnnyさんブランクを感じさせないキレキレのダンスでしたね。

Johnny そうでしょう(笑)。でも、『COUNTDOWN JAPAN 19/20』に娘が観に来てくれたから、「お父さんどうだった?」と聞いたら、「カッコ良かったけど、腰振るのはやめてほしい」と言われて。

翔 若い人にはあのツイストを理解してもらうのは難しいかもね。

Johnny 「お父さんはこれでモテたんだぞ!」って教えましたけど(笑)。

翔 ステージに出て行ったら、年齢関係なく大勢の人がごっちゃになって楽しんでくれて。俺らを観てみたいと思ってくれている人がこんなにもいたのは嬉しかった。俺らもすごいテンション上がってるし、ここでお客さんを掴まないとと思って一生懸命やって。後からスタッフが撮ってくれた映像を観たら、Johnnyが横でギターも弾かずに踊ってるんですよ。でも、それが最高の思い出になった。

――それはよくある光景なんですか。

『ぶっちぎりアゲイン』夜露死苦盤ジャケ写

Johnny もう目立ってなんぼじゃないですか。メンバーは最高のライバルなんですよ。ボーカルが目立つのが普通なんですけど、自分がいかに爪痕を残せるかというのがありますから。

翔 バンドってボーカルとギターの2枚看板というのがあるじゃないですか。RCサクセション、THE BLUE HEARTSもそうだし。俺らにも自然とそういうのがあってね。それにしても、今回1人でレッスンにも入ってギターを練習していたJohnnyがギターを弾かないで踊ってるというのがね。

――個人練習されてたんですね。

翔 それで、Johnnyから「月に4回から5回スタジオ取ってるから翔くんも来ない?」と誘いがあったんだけど、俺は横浜に住んでるから都内のスタジオまで2時間かかるし、行かなかったんだけどさ(笑)。自分ではあまり言わないと思うけど、Johnnyもやるならキレキレの自分を見せたいと頑張ってて。

Johnny いや、僕は自分から「頑張ってますよ」と言ってますけどね(笑)。

翔 俺はずっと現役でやってるから、その延長線上に今があるけど、Johnnyは違うからね。リードギターとしてちゃんと仕上げてきていて。パフォーマンスもそうだけど、レコーディングをしている最中にもどんどん上手くなっていくんです。

Johnny 去年の今頃はプロのレベルには弾けてなかったから。それが78月にはレコーディングしてたんだから奇跡ですよ。

――レコーディングはどのくらいの期間でやられていたんですか。

Johnny 8月と11月の2回に分けてレコーディングしたんです。なので、11月のプレイは8月とは全然違う。後半は「Johnny All Right!」、「Lucky ☆ Star」、「銀のロックン・ローラー」、「待たせてごめん」で、それ以外は全部8月に録りました。

翔 今回のレコーディングのときに改めて思ったことは、Johnnyのギターじゃなければ昔の横浜銀蝿のサウンドは出せないということ。タイミングや考えて来たフレーズ、どれをとってもやっぱりJohnnyはJohnnyだなというのがすごく出てる。

――今作を聴かせて頂いて、すごく今の横浜銀蝿の良さが出ていると感じました。

翔 良い意味で変わってないよね。今の時代に合わせたいとも思ってないからさ。その中でTAKUはシンセが好きだったりするから、TAKUの曲には色んな音が入っていて、それが味になっている。俺とJohnnyが作って来た曲はなるべくシンプルに、4つの音が鳴った時に「横浜銀蝿だ」、となるようにするのがこだわりなんだよね。

Johnny その中で僕らが作って来た曲にもTAKUが徹夜してシンセを考えて提案してくれるんだけど「いらない」と一蹴して(笑)。

翔 良いものにしたいからTAKUも考えてくれるんだけど、聴き比べをして最終的には「ゴメン、なしで」って。それでもTAKUは「わかった」と言ってくれるんです。レコーディングもデジタルになって良くもなっているけど、録る手法に関しては、できるだけライブで聴いた時に近いものにしたい。「ライブでレコードを超えたい」と当時から思っていて。演奏的にはレコードの方が良いんだけど、ライブの方が良くなかったら、みんなライブに来ないじゃない? その場で弾いてない音が鳴っていたり、口パクになったりというのは違うなと、自分は思っていて。人に何を言われようとも自分たちがやりたい事をやって楽しみたいというのが、俺たちのスタイルだからさ。

 媚びを売ってもしょうがないし、それが進化というなら進化なのかも知れないけど、俺たちは自分たちの出来ることで音を出したいし、そのために必要なのは強烈な歌詞だったり、歌い方やリードギターのフレーズだと思っている。

――様々な考え方がそれぞれあって。

翔 そうそう。だからTAKUはオケにもすごいこだわるから、「Now & Forever ~ これからもずっと ~」は8月に録ったんだけど、歌録りが間に合わなくて11月に持ち越されて。

Johnny 翔くんのギターのチューニングが微妙だから、11月にもう一回録り直させられてたよね。

翔 俺は「これでもいいじゃん、ロックンロールなんだからさ」、と思ってたんだけど。

Johnny TAKUはその辺はすごいこだわるからね(笑)。

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