「変化」を象徴

 STU48の昨年の活動と言えば悲願だった船上劇場が完成し、船上での初公演を実現させた。7月には東京に移動させての劇場公演も実施し、8月には大阪でAKB48との合同握手会も行った。そして、秋から冬にかけては自身初の全国ツアーを実現させ、2期生も新しく加入。まさに駆け抜けてきた1年だった。

 その集大成とも言うように、昨年12月14日開催のツアー『STU48全国ツアー~船で行く訳ではありません~』最終公演でツアー追加公演とともに、本作のリリースが決まった。約1カ月後にリリースするというスケジュールに驚きを隠せないメンバーもいた。そうしたなかで始まった歌入れ、振り入れ、ミュージックビデオ(MV)の撮影は彼女たちの成長が試される機会でもあった。

 MVのロケ地は、日本のウユニ塩湖とも言われている香川県の父母ヶ浜と、岡山県の牛窓オリーブ園。STU48と瀬戸内の景色が持つ純朴・無垢なイメージはそのままに、約3年間で大きく“洗練された”メンバーの変化を「動」と「静」で描くため、ダンサー30人を率いての総勢46人の“群舞ダンス”に挑戦した。

 振付は、米津玄師「Lemon」やFoorin「パプリカ」、昨年リリースされたSTU48 2ndシングル「風を待つ」などの振付を担当した辻本知彦氏。監督は、日向坂46「一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない」や数多くのテレビCM、映画作品を手掛ける児山隆氏と気合の入れようだ。

――最初に聴いた印象は?

沖侑果 メロディがオシャレだと思いました。フラメンコみたいに情熱的で、好きな曲調だったので嬉しかったです。

中村舞 今までにない曲調で、これまでは爽やかなメロディの楽曲が多かったので、私もかっこいい曲調が好きだったので嬉しかったです。それと、歌詞を読んだときに強い言葉が入っていて、またここから違うスタートを切れると思いました。

矢野帆夏 私もかっこいい曲調が好きなので、歌っていて気持ちが入りやすくて歌いやすかったです。

今村美月 最初聴いた時はびっくりして今までのSTU48とは違うなと思って。歌詞も今までは瀬戸内を連想させる言葉が沢山ありましたが、今回は「海」ぐらいで、STU48のこれからを含めて、自分達個人個人も、聴いて下さる方に向けてもそう、変化を象徴する曲だと思いました。

――これまでは爽やかなイメージがあったけど、かなり振り切っていて、新たなSTU48が見せられる?

今村美月 それはあると思います。ファンの方も「新しいね」と言って下さいますし、二期生が入ってきたタイミングでこういう楽曲を頂けたということも含めて「変化の年」なんだろうなと思います。

今村美月

今村美月

成長を感じられたMV撮影

――MVの撮影はどうでしたか?

沖侑果 父母ヶ浜での撮影は朝から夜まで1日かけて撮影しました。朝は砂浜が冷たくて、しかも裸足の撮影。潮の満ち引きがあって撮影が始めていくうちに満ちてくる。撮るたびに「波が来ます! 移動します」となって。夜も真っ暗闇のなかで踊って。でも1日撮影した効果もあって出来上がりは景色も含めて綺麗。夕日も奇麗で、そこにも注目してほしいと思います。

中村舞 今回は初めての群舞ダンスでした。ダンサー30人とSTU48が16人の大勢でのダンスシーンなので迫力があるものになりました。ダンスシーンは皆裸足でめちゃくちゃ寒くて何回も足湯に浸かって。休憩の度に浸かっていました。テイク数も多かったので、それも良い思い出になりました。

――踊るのも大変じゃなかったですか? 砂に足がとられたり?

中村舞 満ち引きの関係で砂が凸凹していたり、足が取られたりいろいろありましたが、やっぱり足の感覚がなくなるぐらい寒かったのが大変でした。

矢野帆夏 私は表題曲の16人選抜入りが初めでした。なので、朝が早かったり、寒さかったり色々大変なことはあったけど、全てが初めての体験で楽しくてしょうがなかったです。

中村舞

中村舞

――100テイクぐらいやったとか?

矢野帆夏 覚えていないぐらい何度もやりました。

――体力的に大変じゃなかった?

矢野帆夏 それも感じさせないぐらい足の寒さが…。

――そんな寒かった?

沖侑果 もう霜焼けみたいに麻痺してました。

矢野帆夏 でもMVとして残ると思ったら疲れは感じなかったです。

――今村さんはいかがですか?

今村美月 100テイク以上にもなったこともそうですし、リップシーンが少なめのダンスパフォーマンスに力を入れたMVでした。しかも、ダンサーさんも率いて踊るMVは48グループでも珍しくて。勢いもある曲で、MVで更に勢いがつけていて。STU48のMVで一番好きです。

今村美月

今村美月

――STUのMVは撮影が過酷なイメージがあります。体力の限界まで追い込んでいるというか、走っているイメージが強い(笑)。

今村美月 確かにそうですね!(笑)瀬戸内の風景や魅力をMVに詰め込んでみなさんにお届けするためには、魅力があるところをいっぱい走るしかない(笑)

――監督からのアドバイスは?

矢野帆夏 あまり笑みを見せずに真剣に取り組んでいる表情を撮りたいと言われました。

矢野帆夏

矢野帆夏

――振付は?

今村美月 仮歌の時に振り入れがあったのですが、最終的な歌詞が来てから振付が変わったりはしました。

沖侑果 シングルリリースが決定の発表があったのが12月14日の全国ツアー千秋楽で、私たちも、16人でMVを撮るということも含めてそこで全てを知って。そこからの急ピッチに進んで大変でした。心が追い付いていけないというか。「え! もう1?」という感じで(笑)。

――撮影当日はどういう気持ちで迎えた?

沖侑果 気づいたら香川県にいて…(笑)。

中村舞 確かに! 寝て起きたら香川県にいました(笑)。

沖侑果 「あ! 踊るんだ! 撮るんだ!」と思いました(笑)。

中村舞 怒涛の感じではありました。でも、振付された辻本先生は振りが多いんですが、意外にスッと体に入って覚えられて。辻本先生は「風を待つ」でも振付されたんですけど、その時は覚えるのに時間がかかってしまって。でも今回は、短期間ということもあってアドレナリンが出て集中力が高かったです。1日かけての撮影でも頑張れました。

沖侑果

沖侑果

――去年は駆け抜けた1年だったと思いますが、こう振り返ってみるとMV撮影はその集大成とも言えそうですね。成長は実感できた?

中村舞 実感できました! すごく寒かったんですけど(笑)。「あと3回!」みたいな掛け声もあって。監督に圧をかけて「撮るのはあと3回って言いましたよね!」みたいに(笑)。その辺の団結力はありました。

――「圧…」(笑)。「風を待つ」でもそういうことありましたよね。あと何回って。

中村舞 そうです(笑)。これでラストと言ったのにラストじゃなかった。今回は一発で決まることが多くて、パパパと。集中力が高かったと思います。

矢野帆夏 ダンサーの方も一緒にやって下さると思ったらこっちも間違えられないなと。あと寒かったんで…。

――相当寒かったんですね。

沖侑果 ほんと、寒かったです!(笑)

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