INTERVIEW

tricot「力が抜けた自然体」新たなステージで真摯に向き合えた音楽の多様性


tricot

記者:平吉賢治

掲載:20年01月25日

読了時間:約14分

 4人組ロックバンドのtricotが1月29日、メジャー1stアルバム『真っ黒』をリリース。tricotは2019年4月にメジャー移籍を発表。同年9月にシングル「あふれる」でメジャーデビューした。今作はメジャー第1弾のフルアルバムとなる。2月からは福岡、広島、兵庫、北海道、宮城、愛知、大阪、東京と8カ所をまわる全国ツアー『真っ黒リリースツアー「真っ白」』を控える。2010年からの活動から今年10年目を迎え、ますます精力的に活動するメンバーに『真っ黒』の制作について聞くとともに、メジャーデビューを経て変化した点などについて話を聞いた。【取材=平吉賢治/村上順一】

音楽への向き合いかたが真摯に

――yonigeさんとのツーマンツアー“yonige×tricot「ツアーの名は。」”の感触はいかがでしたか?

中嶋イッキュウ yonigeとはちょこちょことライブで一緒になって、ジワジワ仲良くなっていったんです。プライベートでも遊んだり。つい数日前もね?

吉田雄介 朝まで遊んでたね。

中嶋イッキュウ ツアーの感触は、お客さんもyonigeとtricotと半々くらいで、どちらのツボにも刺さったりしてるのかなと思いました。ファイナルではyonigeの曲をコピーしたんです。こっちはサプライズのつもりでやったらお互いにコピーしてきて。通じ合ってました(笑)。凄く楽しかったです。

ヒロミ・ヒロヒロ メンバーのほうがお客さんよりも楽しんでたかもね(笑)。

吉田雄介 僕らが楽しんでるのを観てお客さんも、という感じもあったというか。

中嶋イッキュウ ファンの方々もバンドの関係性をそれなりにわかっていたと思うので、それを観に来たという部分もあったと思います。

吉田雄介 初めに出会った時よりも音楽的にも寄ってきているというか、最近のライブのなかでは良い一体感があったと思いました。

中嶋イッキュウ お互いがコピーしたくなるようなね。

――tricotの楽曲のコピーは凄く難しいのではと思うのですが。

中嶋イッキュウ 苦戦したみたいです。

ヒロミ・ヒロヒロ 「何でそれにしたの?」というくらいアップテンポを選んでいて(笑)。

中嶋イッキュウ せっかくtricotをやるならtricotっぽいのを、と思ったのかなと。

吉田雄介 サプライズだったから、会場でお互いにリハができないのが辛かったです。

中嶋イッキュウ ライブ前にスタジオに入ったと言っていました(笑)。

――真剣なサプライズをし合っていたのですね(笑)。さて、『真っ黒』はメジャー1stアルバムですが、これまでの作品からの変化はありますか?

中嶋イッキュウ いま振り返ると、前々作『A N D』あたりまでは良い意味でも悪い意味でも「何をやっているかわからへん」というところがあって。ワクワクも「本当にわからない」という部分も、その時々に思ったことをやっていたんだなと思いました。吉田さんが前作の『3』からサポートではあるけど、ほとんどの楽曲制作を一緒にやっていて、そのあたりから音楽への向き合いかたが真摯になって、今作ではさらに力が抜けている気がします。頑張りすぎてなく余裕が見えて、「何をやっているかわからん」というところから抜けた気がします。

――キダさんも自然体になったと感じますか?

キダ モティフォ あまり意識はしていません。いつも通りというか…。

――メジャーで活動をするにあたり、スタンスの変化はありますか?

吉田雄介 インディーズの時は出来たら出せばいいというスタンスだったので、制作スケジュールが気ままじゃないのが良かったと思います。2019年からメジャーになって、前以上に先々のスケジュールを決めて頂けるので、良い意味で「締め切りがあるのは大事なんだな」とありがたく感じます。

――期限が決められていると逆にスムーズになるんですね。

吉田雄介 自分達だけだと決められていないがゆえに悩むというか、その分しんどい思いもありました。曲の内容的にも、もっと先があるんじゃないかと思ったり。「最悪、リリースずらしてもいいか」と、思えるし。そうではないのは大事だと思いました。メジャー1stアルバムでいきなり延期も申し訳ないので。

中嶋イッキュウ それは気まずいな(笑)。

キダ モティフォ 前は「ざっくりこのへんで考えよう」という感じでしたし。

中嶋イッキュウ いまは色んな人が動いている中でずらすことはできないですから。そこに行くまでに一番頑張るし、やっていても楽しかったしワクワクしました。

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