氷川きよしの変化がクローズアップされているが、昨年末の『日本レコード大賞』、『NHK紅白歌合戦』で感動したのはその歌唱力だった。

 【写真】松平健と歌う氷川きよし

 活き活きとした表情で歌い上げた。NHK紅白歌合戦では、龍に乗り、髪をなびかせ、ロックシンガーの如く激しく「限界突破×サバイバー」を熱唱した。昨年、日本武道館で行われたデビュー20周年記念コンサートでもこの曲を披露。その時もゴンドラに乗って歌っており、それを更に豪華にさせたのが紅白での金の龍のパフォーマンスだった。

 「ビジュアル系ロックが好きだった」というのは過去にも明かしており、ロックやポップスなども披露したことがある。急な路線変更ではなく、以前から片鱗は見せていた。紅白の囲み取材では「限界を突破したい」と話してたが、演出も含めて中途半端にやるのではなく、思いっきり振り切ったのが今回の姿だったことがうかがえる。

 そのビジュアル系は様式美が確立されている。氷川が見せたメイクや衣装など美しさを追い求める姿はビジュアル系路線ならば自然な流れともいえる。

 そして、歌唱力。「限界突破×サバイバー」自体、歌いやすいキーなのかもしれないが、伸びやかで力強い歌声は聴いているこちらも爽快な気分になる。何よりも間奏前に繰り出される高音シャフトは圧巻だった。年間200本近くライブ取材をしている本媒体の記者も、ある大物ロックミュージシャンの名前を挙げ「通じるものがある。すごい、圧巻」と舌を巻いたほどだった。

 紅白歌合戦が終わってもう1週間以上が経つが、氷川の歌声とビジュアルの余韻が消えない。囲み取材やインタビューなどでは「ジャンルにとらわれずやっていきたい」と語っている。「自分らしさ」をベースに、その歌唱力でどのような歌を、どのような世界観を広げてくれるのか、楽しみだ。【木村武雄】

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