2017年にLISA、VERBAL、☆Taku Takahashiのオリジナルメンバーで完全復活し、今年メジャーデビュー20周年を迎えたm-floが11月6日、最新アルバム『KYO』をリリース。オリジナルアルバムに加え、20年間のヒット曲や最新曲も網羅した「20th Anniversary Best Mix by in the blue shirt」も収録されるボリューミーな内容となっている。『KYO』というタイトルにはm-floのこれまでの活動の軌跡を含めて多様な意味が込められているという。デビュー20周年を振り返ってもらいつつ、楽曲の幅も広く様々な次元を表現する今作品の制作秘話を3人に聞いた。【取材=桂泉晴名/撮影=冨田味我】

m-floはパラレルユニバース

LISA

――今作ジャケット右側にあるマークは、m-floが新たに創作した文字の“KYO”を表しているそうですね。

VERBAL そうなんです。この字はもちろん実在しない漢字をロゴ化したもので、いろいろな“KYO”という言葉の意味をミックスした、フィクションな感じと言いますか…。すべて混在させたオリジナルの「漢字」なんです。

LISA フィクションな感じって、格好良いね。

――文字のデザインは判子みたいですよね。

VERBAL 僕は結構、家紋マニアなんですけれど、家紋は400年前のものも、今のものもモダンで格好良いんですよね。カクカクしたロゴとかも昔からあって、日本の家紋はすごくイケてるなと思っていました。ロゴの参考にする時もあるんですけれど、今回はデザイナーさんが僕たちのアイデアを汲み取ってくれて、こういう風にしていただきました。確かに判子みたいですし、格好良いなと思います。

――『KYO』には「Enter the Mortal Portal」というインタールードが収録されているので、7月3日にリリースされた「mortal portal e.p.」との関連性も深いのかな、と思ったのですが。

☆Taku Takahashi 確か“Mortal Portal”という言葉が浮かんでから、“KYO”という理想郷の場所があるんじゃないか、とVERBALが言ったんだと思います。「EKTO」のミュージックビデオを撮った後のミーティングで話し合った時だったから、そういう意味では、繋がっていますね。

VERBAL ☆Takuがよく見ている『リック・アンド・モーティ』というアニメがあって、主人公の2人が異次元に行くポータルを作れる銃を通して、いろいろな次元に行く話なんですよ。m-floは今まで未来や宇宙をテーマにしていたんですけど、異次元に行くというのもおもしろいし、いい意味で少し理解が難しくてちょうどいいね、となって。

 僕たち3人はこれまでいろいろなできごとを経ているんですよね。たとえばLISAはセカンドアルバムから一回ソロ活動に専念して、また戻ってきた。3人がいろいろな次元を経て今がある。今日がある。そして“KYO”って“今日”だけじゃなくて“響”にもなるし……とか、そういう話になって。みんなでシャレがきいていいかな、というような話をしたよね? あと、これまで和っぽいタイトルがなかったしね。

☆Taku Takahashi m-floの歴史を細かくいうと、まずVERBALと2人で始まった時代があってLISAが加入して1stアルバム、2ndアルバムを作ってという時代があって、その後LISAが出ていってソロになって、”loves”(固定ボーカルを置かず、毎回異なるゲストボーカルを迎えて曲を制作)の時代があったり、POST “loves”という名前を明かさない時代があって、それでまたLISAが戻ってきたりとか。それぞれの世代もいるし、それぞれのファンもいるし、例えると全部パラレルユニバースみたいなんですよ。それが交差する場所がひょっとしたら、“KYO”なのかもしれないし。実は自分たち自身も“KYO”の定義についていろいろと話しながらも、まだこれ、というのは分かってないんです。なにかいろいろな可能性があるというか。

――20年という歴史があるからこそ、いろいろな世代のファンの方がいらっしゃいますよね。

☆Taku Takahashi 全部が好きな人がいれば、「この時代が好き」という人もいるんですよ。それも事実だし、どちらもいいし。でもやはり、どんなアーティストでもそうだと思うんですけれど、今好きでいてもらえることがもっともうれしいでしょうね。今、作っている作品とか、僕らが言っていることは、やっぱり今だし。

LISA その“KYO”でもありますね。

――「Enter the Mortal Portal」は、やはり「mortal portal e.p.」と関連が?

VERBAL 本当はEPの「mortal portal」というタイトルはアルバムまでとっておきたかったよね、という話もしていたので、どこかに盛り込まないと、と思って入れてみました。“異次元”というのも、アルバムの一つのテーマですから。

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