コンサート、映画、舞台など、大人も楽しめる日本の良質なエンターテインメントをおススメする新感覚情報番組『japanぐる〜ヴ』(BS朝日、毎週土曜深夜1時〜2時)。12月7日の放送では、1月に開催される羽生結弦プログラムコンサート 〜Music with Wings〜』を特集。ゲストソリストとして出演する川井郁子(ヴァイオリン)とバンドマスターおよびソリストとして出演する塩入俊哉(ピアノ)の対談が放送され、羽生選手の魅力を音楽面から語り合った。

選曲から羽生選手がそのときに考えていたことがわかる

羽生結弦プログラムコンサート

 羽生結弦選手の貴重な映像と共に生演奏が楽しめる、今までにない新しい公演『羽生結弦プログラムコンサート 〜Music with Wings〜』が、2020年1月6日、7日に東京・東京国際フォーラム ホールAで開催される。このコンサートは、羽生選手の幼少期から現在までのプログラムナンバーを映像と共に生演奏するというもので、このコンサートのためにフルオーケストラ、バンド、和楽器からなる総勢100名から成る“Music with Wings オーケストラ”を編成。永峰大輔を指揮者に、ゲストには川井郁子(ヴァイオリン)、福間洸太朗(ピアノ)、塩入俊哉(ピアノ)、中鉢聡(テノール)が出演する。

 4歳でスケートを始めた羽生選手。大会で初めて披露した「ウルトラマンガイア」。全日本ジュニア、ジュニアグランプリファイナル、世界ジュニアと、ジュニアの全タイトルを獲得した「パガニーニの主題による狂詩曲」。羽生結弦の存在をアピールした2012年世界選手権「Romeo & Juliet」。平昌五輪金、66年ぶりの五輪2連覇を達成した「SEIMEI」。そして羽生結弦の原点「Origin」など、当日は20曲を越える楽曲が演奏される。

 「幼少の頃の曲は温かく微笑ましい曲があり、年月を経て大人になっていくと、思うことも変わり表現したいことが変わるにつれて、複雑な曲や和の世界の曲も選ばれるようになります。そういった流れを知ることで、羽生選手がそのときに考えていたことや表現したかったことがわかります」(塩入)

 「きっと、自分の心に響くものを選んでいるのだと思います。この曲で何を届けられるか、そこまで考えて選んでいるでしょう。きっと今回のプログラムを見た羽生選手のファンは、そのときどきの羽生選手の演技を思い浮かべてもらえるでしょう」(川井)

「本物のアーティストだ」と思わせたエピソード

川井郁子

 羽生選手は、川井の楽曲「ホワイト・レジェンド」でたびたびスケートを披露している。羽生選手から手紙をもらったこともあるそうで、その手紙は家宝になっているそうだ。

 「3.11の復興エキシビションのときに、羽生選手の故郷・仙台で「ホワイト・レジェンド」使ってくださったことをきっかけに、被災地のみなさんへというエキシビションの折りにときどき使ってくださっています。「ホワイト・レジェンド」を選んでくださった理由は、“あの曲に悲しみから立ち上がろうとする人の心を感じた”とのことでした。実は、自分の曲で「ホワイト・レジェンド」が一番スケートに合うんじゃないかと思っていて、曲の持つ悲しみと強さを理解してくださったことは、とてもうれしかったです」(川井)

 塩入は、『メダリスト・オン・アイス』などで何度も共演しているとのこと。2015年のエキシビションでは「天と地のレクイエム」という曲で共演した。そのときの「本物のアーティストだ」と思わせたエピソードを披露した。

 「フィギュアは時間軸がすごく大切で、決まった音楽に演技を合わせることで、タイミングを取るのが普通です。だから生演奏でも、僕らはテンポ感にすごく気をつかいます。でもそのときは、“自由に弾いてほしい”と。同曲は震災への絶望感とか無力感とか全部込められた曲なのですが、それを表現してくれさえすれば、“どんなテンポでも踊れます”と言ったんです。これぞ本当のアーティスト、本当のコラボレーションだと感じました。演奏する僕らにも、エネルギーを与えてくれるスケーターです」(塩入)

塩入俊哉

 見る者の心を揺さぶる、羽生結弦選手の演技、それを支える音楽。羽生選手の魅力を、音楽という切り口から楽しむコンサート。新しい魅力を、たくさん発見できそうだ。【文=榑林史章】

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