のん

 女優・のんが今月9日、アニメ映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(20日全国公開)スペシャルライブ付き特別試写会に出席した。イベントでは、映画の音楽を担当するコトリンゴが書き下ろしの新曲「試験栽培」とオープニングテーマ「悲しくてやりきれない」の2曲がライブ演奏され、のんがそれに聴き入る姿が印象的だった。

 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、2016年に公開され累計動員数210万人の大ヒットを記録した漫画家こうの史代さん原作、片渕須直監督によるアニメ映画『この世界の片隅に』に250カットを超える新エピソード、遊郭の女性テル役に花澤香菜が新たに参加した長尺版。

 のんは花柄のあしらわれた薄いグリーンのゆったりとしたドレスに、黄緑のハイヒールを合わせたファッションで登場。試写会の前にコトリンゴとともに映画制作中のエピソードなどを語った。

 そして、コトリンゴがスペシャルライブを披露。ステージでは、ピアノを奏でるコトリンゴとその前方でサックスを吹く奏者の副田整歩のすぐ隣に用意された椅子に腰かけ、手を前に組んで演奏に静かに耳を傾けていた。

 「試験栽培」はインストゥルメンタルの楽曲でコトリンゴの奏でる軽快なリズムのピアノの音に応えるように副田のサックスの音が合わさり、会場を和ませる柔らかな雰囲気を感じた。

 「悲しくてやりきれない」は、1968年3月にザ・フォーク・クルセダーズがリリースした楽曲のカバー。愁いを帯びた歌詞を独特の幻想的な歌声でコトリンゴが歌い、映画のオープニングでぐっと世界観に引き込まれた人も多いのではないだろうか。

 この日のステージではコトリンゴが「大人の感じで」と特別に副田の演奏とともにアレンジされたスペシャルな共演で届けた。福田のサックスの音が悲しみの彷徨のように会場に響き、それを癒すような優しいコトリンゴの歌声が染み込むように広がった。サビではのんが目を閉じながら、体を揺らして一緒にサビを口ずさむ様子も見られた。

 ライブ後、のんは「最高でした。何度も鳥肌立って感動しました」と彼女たちのステージに感動した様子。

 のんは、2018年5月に1stアルバム『スーパーヒーローズ』をリリース。今年6月にはミニアルバム『ベビーフェイス』を発表するなど音楽活動にも精力的。そんな彼女の音楽に対する愛情を垣間見れたイベントとなった。これまでの彼女の音楽はロックでパンク寄りな印象だが、この日の体験が彼女の音楽にどういう影響を与えるかも楽しみにしたい。【松尾模糊】

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