直接会って伝えていく機会を増やしていきたい

――もう一つの新曲「Quiet」も音は柔らかいのに、歌詞が強い感じというか、攻めていますね。

 「Quiet」はちょっと遊ばせていただい楽曲です。唯一アルバム曲になるので、自由度がきく曲だったから、「やりたいことをやろう」という話になりました。曲は私がチョイスしたんですけど、歌詞に関しては「今まで言ったことのないことを言いたいんです」とスタッフに伝えしました。ファンの方は“明るくていつでも笑っている千晃”みたいなイメージがあると思うんですけど、私も「黙っていて」と言いいたくなることもあります(笑)。否定的な自分もいますよ、と。せっかくソロでやらせていただいているし、こういった部分も出していってもいいんだろうな、と思って作った曲です。

――でも曲がかわいいから、オブラートに包まれていますよね(笑)。

 気持ちよさに包まれながらも、言っていることは「実は」と言う(笑)。そのバランスがとても好きです。歌詞の中の<とは言え、一個人の意見デス>はとてもずるい言葉だなと思っているんです(笑)。そして「brand new」と「Quiet」は一度立ち止まってから再びスタートした以降の曲だったので、この2つに関しては、サウンド的には一貫性を持てているのかなと思います。

――ライブでの見せ方も今後変わりそうですか?

 変わってくると思います。今年の夏に初めてバックバンドを抱えてイベントに出たんですけど、そこからさらに音というものにはまってしまって。実際「brand new」とか「Quiet」を生バンドでやったらすごく格好良いと思います。

――新曲2つは新しい伊藤さんが出ていますが、収録曲の中で「ツキミキミ」という、月を見上げて好きな人のことを想うラブソングは、これまでの伊藤さんというか、私たちが知っている伊藤さんっぽさがとても出ている感じがしました。

 「ツキミキミ」までは、ファンの人たちにとにかく何かお返ししたくて、「これだったら喜んでもらえるんじゃないか」というものをベースに考えてきました。だから「今までの千晃さんらしい」と感じていただいたのは、ファンの人たちに向けたかったという思いからだと思います。

――新しい伊藤さんも、これまでの伊藤さんも一緒に入ったアルバムなんですね。

 そうですね。応援してくださる方は「千晃はなぜこれをやってくれないの?」というよりも「千晃のやりたいことをやって。私たちはいつでも受け止めてあげるから」と言ってくださることが多くて。甘えっぱなしではよくないと思うんですけど、ありがたいことに、いろいろなことに挑戦できるのは、その方たちが応援していてくださるおかげだと感じています。

――今後の活動の方向性を教えていただけますか?

 音楽に関してはやりたい方向性が明確に見えてきたので、それをよりいいものにしていきたいです。今は自分のやりたい音楽をやっているけれど、受け取る側の気持ちよさ、相手目線も徐々にちゃんと取り入れていきたいし。今回、いろいろな人を巻き込みながら作ったのが楽しかったんです。だからこれからもいろいろな人と関わって気持ちを聞いて、それを音楽に落とし込めたらいいなと考えています。あとはソロとしてのレベルも上げながら、きちんとパフォーマンスできる機会をたくさん作っていけたらと。私は人と人が直接会って伝えることがすごく好きなので、その機会を年々増やしていけたらいいな、と思っています。

(おわり)

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