生駒里奈、矢部昌暉(DISH//)がW主演を務める舞台『暁のヨナ~烽火の祈り編~』が23日まで東京・EXシアター六本木で上演されている。草凪みずほ氏による人気漫画『暁のヨナ』が原作。謀反によって王都を追われた王女・ヨナ(生駒里奈)が、専属護衛のハク(矢部昌暉)と共に、神託に従い不思議な力を持つ者たちと生き抜く姿を描く。本作が舞台化の第3弾、原作の8巻から13巻をもとに物語が進む。生駒・矢部ともに挑戦だったという前作から引き続いて同じ役を演じる。「少し余裕が出てきた」という2人が見せる新たな魅力とは。2人に同じく前作と同様にスウォン役を演じる陳内将を加えた3氏に意気込みを聞いた。

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それぞれの成長、壁にぶつかるのも楽しい

 インタビューの機会を得たのは通し稽古が終わった翌日。清々しい表情で3人は現れた。原作の1巻から11巻を扱った前作『暁のヨナ ~緋色の宿命編~』から1年が経つ。前回よりも通し稽古は早く実施できたようで、生駒は「続編ですので良いものを作ろうという気持ちはより強くて、この段階で通し稽古が出来ていろんなものが見えてきました」と期待感を膨らませた。

 一方の矢部は続編で同じ役を演じるのは今回が初めて。「役としても自分としてももっとパワーアップして成長した姿を見せたいと思います」と意気込み。ハクは五将軍の一人で大刀を扱う。「大刀の扱いはなかなか難しいです。重いですし、大きいので振り回すのが大変で。ハクは強い将軍なのですが、僕はまだ余裕がなくて必死」と謙遜したが、前回では猛者の如く大刀を振り回す圧巻の殺陣を披露している。

 ヨナやハクとは幼馴染みだが、ヨナの父で国王を裏切り、自身がその地位に就くスウォンを演じる陳内将。生駒、矢部と同じく前回に引き続いての同じ役となる。陳内も早い段階で通し稽古が出来たこと「皆でより良くしたいという気持ちを共有できたことが良かったです。それが今回の強みにもなると思います」と手応え。

 ただ、スウォンは今回、ヨナ一行との“共演”が少なく「同じ空間にいないのが寂しい」とも。生駒も「お客さんになった気持ちで見ています」と逆に新鮮に感じているようで、陳内は「自分が国王を殺さなかったら…寂しさもあります」とユーモアを交えて周囲を笑わせた。

生駒里奈

生駒里奈

 前回と比べ少し余裕も出てきたという生駒と矢部。この1年での成長を実感しているという。

生駒里奈「『暁のヨナ』以降は私的にも難しく感じる舞台に立て続けに出演させて頂きました。お芝居での声の出し方や殺陣も勉強して、一気に自分の経験値が上がった印象があります。だからこそ前回になかった余裕が少し出てきて。台本の読み方もこの1年で変わりましたし、もちろん人間は生きていて何かしらの壁に毎日ぶつかりますが、それも楽しいなと思えています」

矢部昌暉「前回の時は芝居の経験も少なくて、演出家の大関真さんにビシビシと鍛えてもらいました。そこで台本の読み方や発声の仕方などをたくさん学んで。ヨナの公演を皮切りにより沢山舞台に出させてもらう機会が増えましたし、変わったと思います」。

 その矢部は『暁のヨナ ~緋色の宿命編~』を終えたあとにおこなったインタビューでは「普段の感じとは全然違うキャラ設定でしたので大変でした。のどを潰してしまった事もあって…でもその経験もあってのどはすごく強くなって。殺陣自体が初めてで、でも殺陣をやったことで演じる幅が広がりました。しかも、一発目が『ヨナ』だったから大変でしたけど嬉しかったです」と手ごたえを口にしていた。

矢部昌暉

矢部昌暉

 一方の陳内は前作でスウォンを気品と風格漂う姿で表現させていた。舞台としては10年以上のキャリアを持つが、演じることの難しさを改めて感じているという。

陳内将「関わる人たちが前回と違いますので、スウォンとしてこの作品を支えたり、その一部になる難しさを改めて感じています。前回はストーリーを全うすれば見える役柄の人物像がありました。でも、今回は心と裏腹な表情、セリフを言っているバランス加減がそのままやってもいけないし、作りすぎても作品とのバランスとしては難しい。でも役者は面白いなとも思えて、良い経験になっています」

 原作では8巻~13巻にあたる。王都を追われたヨナ、そのヨナを守るハク、そして王に君臨するスウォンは新たな展開を迎える。そして今回は新キャストに塩﨑太智(M!LK)、曽野舜太(M!LK)、山中柔太朗(M!LK)らが加わる。ヨナ、ハク、そしてスウォンそれぞれ役としての見どころは。

生駒里奈「ヨナは一段階成長していて心の強さが出てきていますが、『強くなりたい、守らなきゃ』ともがいている姿がお話のベースになっています。もちろん原作とは異なる部分もあって草凪先生が監修をされていて。それで、最後のシーンが昨日上がってきてようやく繋がったという印象。そこから考え直そうと思い見どころもいろいろと考えていますが、ヨナ一人では『強さ』は足りない。仲間の力があってこそなので、どうやって人の心を動かすのか、そういうところがヨナの魅力、見どころになっていくと思います」

矢部昌暉「前回はほぼほぼ戦っていて、強くてかっこいいハクというイメージがあったと思います。対して今回は戦うところももちろんありますが、ヨナに対する思い、スウォンに対する現在と過去の思いが交差したり、ヨナ一行が身分を隠して行動するシーンのなかでハクの面白い部分も垣間見えたり、より人間らしいハクが見られると思います。ですので本番に向けて、もっともっとその時のハクの感情を詰めてより人間味を出せたらと思います」

 一方の陳内「やっぱり矢部昌暉がアフターライブをやるのが一番の見どころ」と変化球。生駒も「面白かったよね!」と笑顔を見せると矢部も照れ笑いを浮かべ「一緒に出てくださいよ! 緊張するから」。仲の良さを感じさせるが、陳内は改めて「「スウォンのホアホアと抜けている感じを今回出したいと思います。ホワというところと王たる姿勢、殺されるんじゃないかという怖さも秘めている、そうした二面性を見てもらいたいです」

陳内将

陳内将

 成長した生駒と矢部。そして新境地を見出そうとしている陳内。その3人に加えて、新たな加わるキャスト陣。更にパワーアップした『暁のヨナ』が期待できそうだ。ここからは一問一答。

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