サウンドチェックで曲が生まれた

――「Lost Game」は、映画『HELLO WORLD』のサントラ盤に収録されたもののフルバージョンです。映画『HELLO WORLD』のサウンドトラックはOKAMOTO'Sが手がけていますね。

 OKAMOTO'Sさんとはツーマンをやらせてもらったり、フェスで一緒になったりなどでデビュー初期から親交があったんです。彼らは顔が広いから共通の友だちもたくさんいたので、仲良くなるのにそう時間はかからなかったです。「Lost Game」は、映画『HELLO WORLD』の中で壮大なシーンで流れるんですけど、OKAMOTO'Sの中で、ここで流れるボーカルは誰が良いかイメージして僕たちに声をかけてくれました。

――映画の映像を見て、「Lost Game」を作ったんですか?

 この映画はセリフの声を最初に録って、アニメの映像をそれに合わせて作るというやり方だったんですね。音楽もそれと同時進行でどんどん作っていて。OKAMOTO'Sを中心に、彼らと親交の深いプロデューサーやアーティストを自分たちでブッキングしてサントラを作っていて。僕らが声をかけてもらった時はほとんど終盤で、どのシーンに誰が音楽を付けるかもすでに決まっていて、ピンポイントでそのシーンに音楽を付けてほしいというオファーでした。

――同じアニメ作品という部分では、『キャロル&チューズデイ』での経験が活かされたと思いますか?

 キャラクターの気持ちを想像して作るという部分で、『HELLO WORLD』の主人公になり切って「彼だったら何を言うだろう?」と入り込んで考えることが出来たのは、『キャロル&チューズデイ』での経験が活きたのかなと思います。でも、要領がまったく違ったので。「Kiss Me」はシーンに関係なく一曲をドンッて投げて歌ってもらったけど、「Lost Game」の場合は『HELLO WORLD』のここのシーンで流れるものをお願いしますというオファーだったんです。

 小節数やサビの秒数、ここで一旦曲が終わってここからまた流れて来るなど曲の流れが細かく決まっていて。小節数によって、歌詞で言えることも限られてしまうし、劇伴はすごく難しいものだなと思いました。かなりスタミナを必要とするので、OKAMOTO'Sはすごく頑張ったなと思います。でも同時に、面白そうだなとも思いました。

――「Get Ready」は、ファンキーなナンバーですね。昔のファンクであればホーンがガンガンに入っているわけですが、そこからホーンを抜いてしまったみたいな感じで、作りとして面白いと思いました。

 僕たちのメンバーにはそもそもホーンがいないので、入れるなら最後に足すという工程になるんですけど、最初は実際にホーンを吹いてもらったものをサンプリングして使うことを考えていたんです。でも作っていったら、必要がなくなってしまって。自分たちのバンドのメンバーだけで完結出来てしまったので。ファンクとロックのミックスじゃないけど、よりロック感が出て、タテのノリを感じてもらえる仕上がりになったのは、逆にホーンを入れなかったからじゃないかって思います。

――どういうきっかけで作った曲だったんですか?

 今年の夏はたくさんのフェスに出演させていただいたんですけど、サウンドチェックの時にアドリブで音を出していたんですね。それがきっかけになって、「今日サウンドチェックでやったここを、今度はこうしてみない?」みたいな感じで、サウンドチェックで出していた音が徐々に曲になっていって。それが格好良かったから、じゃあ1曲にしちゃおうというノリで出来ました。

――サウンドチェックのたびに、曲がどんどん完成していったみたいな感じだったんですね。ライブでサウンドチェックの様子を見ていたお客さんは「あれが曲になった!」と思って嬉しいでしょうね。

 気づいてくれたら嬉しいです。だからタイトルが「Get Ready(準備する)」だし、歌詞も<Let me check it one two>と歌っています。今からフェスで暴れるぞ! というテンションのまま作った感じです。

――そういう話しを聞くと、ワクワクしますね。

 僕たちってもともとの音源と比べて、ライブはロック色が強く出るんですね。その感じを、逆に音源に持ってくることが出来たって思います。

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