「『アシンメトリー』のテイクは凄く気に入っている」

――サウンド面では今作はダンサンブルでハウスがベースになっていますね。

 4つ打ちっぽいサウンドは多いんです。もともと安田レイという名前でデビューする前に元気ロケッツという名前でハウスミュージックをやっていて、小学校6年生から歌を歌っていたんです。名前を明かさずに存在しないという設定でやっていて、声もけっこう加工していたんです。でも私はやっぱり自分の名前で生身の人間として歌いたいなという感情がどんどん大きくなってきて、20歳の時に、いまと同じプロデューサーの玉井健二さんが「よし、じゃあレイちゃん20歳になることだし安田レイという名前でデビューしよう」という風になったんです。だから「安田レイ=4つ打ちサウンド」というイメージはあると思います。

――安田さんの歌の、音符で表せないリズムや歌い回しが4つ打ちに凄く合うと感じました。

 感覚的なところもあるんですけど、レコーディングは超自由に表現させて頂いているので、本当にやりたいようにやっていますね。プロデューサーの玉井さんも「それはレイちゃんのカラーだからそれでいこう」って、すぐにGoサインを出してくれるので凄くやりやすいですし、窮屈だと感じることは本当にないくらいのびのびとやらせて頂いているので、凄くありがたい環境にいるなと思います。本当に感謝しています!

――2曲目の「Not Enough」もハウスビートですが、好きな音楽としてはエレクトロやダンスミュージック?

 私のルーツとしてあるのはR&Bがあって音楽を好きになってというのが凄く強いんです。最初に遡ると宇多田ヒカルさんです。アリシア・キーズとかキーシャ・コール、アッシャーとか、そういうR&Bの音楽に触れて、どんどん世界が広まりました。いまでもR&Bやソウルの要素を持ったアーティストの楽曲を聴くことが多いです。

――先ほどの「安田レイ第二章」というところからは、R&Bやソウルミュージックでみられる歌の深さや精神性が増した、という風に感じます。今作でも特にそう思いました。

 引き算ができるようになったというか。デビューして何年か、この前くらいまでは「フルパワーで歌わなきゃ」という意識があったんです。「120、200%、全力で!」という。でも全部が全力だと楽曲の深みが生まれないというか。AメロBメロでだんだん上がっていってサビでバンッといくから感動するので。そういう意識はしていたんですけど、最近はもっとできるようになったというか、「もっと引くところは引いて、足すところは足す」という強弱というか。色んな音楽を聴いたり色んなアーティストさんと会ったりという環境の変化も大きな変化のひとつだと思います。

 この間もTwitterに書いたんですけど、小6から歌をやっているけど、昔の自分の声はあまり好きじゃなかったんですけど、最近は自分の声が好きだなと思う瞬間があるんです。特にこの「アシンメトリー」は自分でも音の鳴りというか、玉井さんも「今日凄く鳴ってたね!」っていう風に言われたし、私自身も「こういう声を出したかったな」と思ったので、このテイクは凄く気に入っています!

――歌を歌う上で意識的に変化させようという部分もあったのでしょうか?

 歌は考えすぎてきっちり正確にやる、となるときっと面白みがなくなるところがあると思うので、まずは直感的に、耳に入ってきた音と自分から出てきた感情を混ぜ合わせて歌うというのは絶対なくしてはいけないと思います。テイクが終わったときにディレクションなどがあった場合は考えて、という感じで。歌っているときは頭で考え過ぎないようにしています。

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