4人組ロックバンドのフレデリックが10月9日、2nd EP『VISION』をリリース。現在5つのSEASONに分け、全国をロードするフレデリックが提示した楽曲はまだ見ぬ未来、2020年2月24日に開催される横浜アリーナ公演『FREDERHYTHM ARENA 2020 ~終わらないMUSIC~』への“VISION”を楽曲に落とし込んだ。MusicVoiceでは過去に「オワラセナイト」、「トウメイニンゲン」、「かなしいうれしい」、「TOGENKYO」、「LIGHT」のMV撮影に密着してきた。今回は『VISION』の監督を努めた新進気鋭の映像集団「BABEL LABEL」の山口健人氏を招いて、フレデリックの4人とMV撮影のエピソードや、映像に込められたメッセージについて話を聞いた。【取材=村上順一/撮影=冨田味我】

歌詞の言葉からイマジネーションが膨らんだ

――山口さんはこの「VISION」を初めて聴いた時、どのような印象を受けましたか。

山口健人 初めて聴いた時は、音ももちろんなんですけど、言葉がガツンと来るという印象を受けました。言葉が音に乗ってくる感じでした。なので、歌詞の言葉からイマジネーションが膨らみました。そこからこういう事がやりたいとすぐに出てきました。

BABEL LABEL・山口健人

高橋武 山口さんが仰ったように、言葉が刺さってくるというのは僕も一緒でした。横浜アリーナが決まっていたので、それがバンドの意思として、そこに向かっていく想いをメンバーで共有できる曲だなと感じましたし、でも、それはバンドだけのものではなくて、聴いてくれるお客さんにとっても、それぞれが向かいたい方向を意識させてくれる曲なんじゃないかなと思います。バンドの意思であると同時に外にも広がっていける曲だと感じています。

――言葉というところで、今作はさらに鋭さや鮮明さが増したなと感じました。「VISION」はどのような想いで作られたのでしょうか。

三原康司 テーマは未来です。自分たちがライブをしていく中で、神戸のアリーナに最初に立って、2回目のアリーナとなる横浜アリーナも早い段階で発表しました。未来というものみんなに提示して、築き上げてきたものを、明確に出していく、というのが僕らがやっていきたいことなんです。そうすることによって音楽というものがより伝わっていくと思いました。横浜アリーナだったり、その先に対して「これからのフレデリックは面白くなっていくんだよ」、というのを表現したのが「VISION」なんです。

――フレデリックは前回のアリーナ公演、神戸 ワールド記念ホールの前に「たりないeye」という曲をリリースして、今作の「VISION」と“見る”という行為に繋がる曲を提示する印象があります。これはどのような思いがあるのでしょうか。

三原康司 本当に大事なものって自分の目で見た方が良いと思っています。僕たちもアリーナに一度立って自分たちの目でみたからこそ、言えることがあると思うんです。大きな目標を達成することに見えるものがあるからこそ、目というものはすごく大事だなと思っています。

――隆児さんは今作のMVを撮影してみて「今までと違うな」と感じたところはありましたか。

赤頭隆児 もっと派手に動いて欲しいとか要望はあったんですけど、山口さんと年齢が近いということもあって、友達みたいな感覚で撮影出来たのは、今までとはちょっと違うと感じたところでした。 撮影した時は年齢のことは知らなかったんですけど、なぜかそういう雰囲気があったんです。

山口健人 僕はプロフィールを調べて行ったので、わかってましたけど(笑)。

三原健司 年齢が近いというのは大きかったと思います。すごく歳上の監督さんとやらせて頂くことも多いんですけど、「激しく動いて」という要望一つとっても、やっぱりニュアンスは変わってきます。今回は考えている感覚が近いのか、砕けた感じで言ってくれるので、それもやりやすいなと思いましたし、近い世代で作って行くのもいいなと思いました。

三原健司

――世代が近いことによる新しい感覚もあったんですね。山口さんは色んなアーティストさんを撮影されていますが、フレデリックのどの部分をフォーカスしたいなと思いましたか。

山口健人 フレデリックに限らずなんですけど、MVを撮る時はアーティストさんによる演奏シーンやイメージシーンを撮ることはありますが、他の役者さんを使ってやる場合と違って、自分の理想があってこう動いて欲しいというのは、ほぼないんです。僕が演出するフレデリックよりも、元々のフレデリックの魅力があります。なので、その元からある魅力を引き出そうというのはありました。どうしたらもっとカッコよく見えるのか、というところは意識してやっています。

――過去のMVもチェックされました?

山口健人 観ました。フレデリックのMVはどれも特色があったと思うんです。リズムに合わせて気持ちの良い動きをするみたいな。でも、今回はそれとは違う方向で出来たなと思っています。

――確かに今までの作品とはテイストが違いますよね。今回、メンバーの他に2人の役者さんも登場しますが、男性の役者さん、康司さんにちょっと似ているなと思ったのですが…。

山口健人 それ良く言われるんです。周りの人にMVを観せたら、「似てるよね」って。意図していたわけではないんです。

三原康司 えっ、俺ですか? カッコいい人に似ている、と言われるのは嬉しいです。

三原康司

――皆さん、そう思いませんでした?

三原健司 確かに言われてみるとカメラに映ったものは似ているかも知れないですけど、撮影の時は似ているとは思わなかったです。

――そうだったんですね。あと、女性が登場しますが過去作にも女性というのは印象的に登場しています。山口さんはどのような意図で登場させたのでしょうか。

山口健人 確かにフレデリックの作品には女性は印象的に登場しますけど、特に意識したわけではなかったです。誰かが誰かを追いかける、というシチュエーションを作る時に、男性と女性というのが自然だと思いました。「VISION」という作品の追いかけるべき象徴としての意味があって、輝ける未来と言いますか、可能性がある未来の象徴です。

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