想いが溢れ過ぎた「彼女たちの備忘録」

――続いてはアルバムタイトルにも関係性の深い「彼女たちの備忘録」ですが、アルバムタイトルの水色とは?

 今回の作品が10代最後の作品なんですけど、成長する過程の曲がたくさんあるなと思いました。この曲はその成長していくことを書いているんですけど、成長過程というのが私のイメージでは水色でした。青春は青ですが、それよりも淡い青で水彩画のような感じなんです。

――この「彼女たちの備忘録」は幼馴染とのことを書いているのですが、具体的にはどのような関係なんですか。

 3歳から中学生まで一緒にいた女の子なんです。物心ついた時から一緒だったので、特に普段から喋らなくても繋がっている感覚があるような間柄でした。でも、お互い別の高校に行くことになってしまって、私も友人も自分の高校の友達と遊ぶようになりました。その中で私は音楽を始めてライブをするようになったんですけど、彼女を誘ってもあまり来てくれなくて…。

――毎回誘っていたんですか。

 最初の頃は誘ってました。でも、断られるのが怖くなって、だんだん誘わなくなってしまって。それもあって、今もあまり人を誘うのが苦手なんです。やっぱり断られるのって嫌じゃないですか(笑)。上京する前の最後のワンマンライブには誘ったんですけど、用事があって来れないと言われてしまって、仲が良いと思っていたのに、「ワンマンも来てくれないんだ」と凹んで…。私が音楽をやっていることに、興味がないんだと思ってしまいました。

――そう思ってしまってもしょうがないですよね。

 でも、そのあと彼女から連絡が来たんです。本当にワンマンの日は用事があって行けなかったと話してくれて、逆に私のことを忘れてしまっているんじゃないか、と彼女も思っていたみたいなんです。それを聞いて「私と思っていることは一緒だったんだ!」と思い、この曲を書きました。もう、それがわかったその日のうちに曲が出来ちゃったんです(笑)。

――果歩さんは基本、きっかけがあると曲作りは早いですよね。逆に時間が掛かった曲もあるんですか。

 「紀行日記」の歌詞はけっこう考えたので、“すぐ”という感じではなかったです。

――「彼女たちの備忘録」で特に気に入っている歌詞の部分はありますか。

 <あれは淡い淡い水彩画のような青だろう 水を足せば、すぐに透明に戻ってしまうくらいの>という、この色の喩えは上手く出来たなとお気に入りの歌詞です。昔、図工の時間にパレットに絵の具を出して、水で薄めたりして遊んでいて、その時のイメージが降りてきて、この歌詞ができました。私は小さい頃の方が友情というものが見えやすい、感じやすいと思っていて、大人になって特に言葉を交わさなくて「大丈夫」という状態が、淡い水色のように思えたんです。

――それにしても「彼女たちの備忘録」は言葉数が多いですね。パッと見た感じですと、ラップかなと思ってしまうくらい。

 想いが溢れ過ぎてしまいました(笑)。

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