俳優の寛一郎が、映画『下忍 赤い影』(10月4日公開、山口義高監督)で主演を務める。幕末を舞台に、忍者組織の最下層である「下忍」の末裔である寛一郎演じる竜が、勝海舟(津田寛治)から受けた「江戸に嫁がせた薩摩藩の姫・静(山口まゆ)を奪還して国に送り戻せ」という密命を遂行するなかで「自分とは何か」を見出していく物語。結木滉星が主演を務める『下忍 青い影』(11月15日公開)の対となる作品だ。アクション監修は『キングダム』などで知られるアクション俳優の坂口拓。寛一郎や結木らが劇中で繰り広げる格闘シーンは目を見張る。体を張ったアクション、そのための稽古期間は「青春だった」と語る寛一郎。本作、そして「自分が何者なのか」を探し続ける主人公・竜に何を見たのか。【取材・撮影=木村武雄】

青春を味わったアクション

――アクションがすごかったですね。

 ありがとうございます。正直、大変でした(笑)。アクションをやること自体が初めてで、最初はどうなるか不安もありました。でも、アクションを監修された坂口さん、そしてそのお弟子さんという素晴らしいチームの下で何とか乗り切ることができました。

――そのアクションですが、本番を迎える前にどんな準備をされてきましたか?

 もともと撮影期間が、『下忍 赤い影』『下忍 青い影』それぞれ10日間、計20日間あって。撮影に入る前の1週間、アクションチームにみっちり稽古してもらいました。それでなんとか基礎ができたという感じでした。

――殺陣は運動神経が重要になってきますか?

 もちろん、運動神経がないよりはあった方がいいと思いますが、相手の動きに反応する、リアクションのうまさが大事だと思います。やっぱりアクションチームの方は動きも上手ですし、ないより速い。それは経験や日頃の稽古の積み重ねによって養われているものだと思います。

――実際に当たっているようにも見えますが、ケガはありませんでしたか?

 擦り傷ぐらいはありましたが、大きなケガがなくて良かったです。そうなってしまったら撮影が止まってしまいますから。アクションチームの方はやっぱりプロですから、当たっているようで当たっていないという際どい受け止め方はされています。安全に終われて良かったです。

――間合いといいますか、相手とのコミュニケーションも大事でしたか?

 特にアクションはコミュニケーションがすごく大事だと思いました。気の使い合いではないけど、細かいやりとりと言いますか。「こっちから行くので」「はい、わかりました」というチェックを入念するなど、助け合いが大事でした。その点、結木滉星くんとはすごくやりやすかったです。良いコミュニケーションが取れました。

――結木さんが演じた尚と、序盤で決闘するシーンがありました。

 あのシーンは撮影の序盤でやりました。結木くんとはアクション練習からずっと一緒に“相棒”としてやってきましたから、良い形で撮れたと思います。本当に、真面目に作品と向き合っていました。

――真面目に向き合わなければならないほど大変だった、ということですね。

 そうです! 稽古も1日4~5時間やっていましたし、もう毎日が筋肉痛で(笑)。

――部活のようですね(笑)。

 まさに部活でした! 学生時代は部活をやっていなかったので「部活はこんな感じかな?」って。青春を味わっていましたね。

――なんと言ってもクライマックスの5分にもおよぶ格闘シーンは見ものです。

 ありがとうございます。あれは長回しでほぼワンテイク。あれこそチーム力があってこそ頑張れたシーンです。

――息を切らせているのも印象的でした。

 少し足していますけど、普通に疲れていました(笑)。カメラに映っていない時も戦っているので「相当疲れている」ということを表現したくてああいう形になりました。

――ただ、時代劇ではなかなか疲れた様子は見ないですよね?

 そうなんですよ。侍は疲れたところを見せてはいけないらしくて、息を吸った瞬間に相手に攻撃されたら反応ができないようです。でも忍びは関係ないというか、そもそも忍びの仕事は密偵や暗殺ですからね。だけど今回は真正面から挑んでいますが…(笑)。

寛一郎

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