シンガーソングライター・ヒグチアイの楽曲「前線」のMVが公開され3カ月弱、興味深い現象が起きている。それは、YouTubeでの再生数の上昇もさることながら、コメント欄に海外からの反応が数多く見られるというものだ。コメント欄を見ると、約半数、それ以上の割合ではないかというほど、海外からのコメントが寄せられている。この現象について、ヒグチアイに直接話を聞いた。

 この件について聞くとヒグチアイは、「私は英語では歌詞を書かないでカタカナとかなんですけど、何に反応したのでしょうね?」と、逆に不思議そうな心境をあらわにした。海外に狙いを絞ったという意図があったかという問いには、海外のリスナーを特別意識したわけではないという答えが返ってきた。

 そして、楽曲、歌から発せられる見えない何かが伝わっているのではないかという個人的な見解を伝えると、「そうだったらいいなと思います。感覚的なところなんでしょうけど」と、好意的な反応を示した。そして、海外からのコメントも、楽曲とヒグチアイに対して好意的なものばかりだ。

 ゲスの極み乙女。などで活躍する川谷絵音がInstagramのストーリーズでこの楽曲を紹介したというエピソードがあるのだが、その件と海外からの反応は、直接紐づいていないと思われる。何故このような現象が起きているのか、率直な心境を聞いたところヒグチアイは以下のように語った。

 「日本語を大事にしているので、そもそも言葉が通じないというところが関係ないんだなという感じがしました。それを超えても感じ取っている、聴こうとしてくれている人がいるということは、いままで言葉だけだと思っていたけど、そうじゃない部分に引っかかってくれたんだなという感じがします。わからない言葉を知るという労力は大変だと思うから。それを超えてくれたのは本当に嬉しいです」

 そして、「英語が喋れるようになりたいし、世界へ行きたいと思うようになりました。海外に興味が出ました」と、海外進出への意欲も覗かせた。

 「前線」は、ヒグチアイのシングル三部作「前線」「どうかそのまま」「ラブソング」の第一弾作品。三部作が全て収録されたメジャー 3rdフルアルバム『一声讃歌』は9月25日にリリースされる。

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