シンガーのSouが8月19日、東京・品川ステラボールでワンマンツアー『Sou 2019 Summer Tour「深層から見た景色」』のツアーファイナル公演をおこなった。ツアーは7月31日にリリースされた2ndアルバム『深層から』を記念し、8月1日の名古屋、14日の大阪、19日の東京の東名阪をまわるというもの。ファイナルではこの日がSouの誕生日で、サプライズでバースデーケーキも登場し、スペシャルな1日となった。アンコール含め全19曲を熱唱し、10月13日にZepp DiverCityで追加公演をおこなうことを発表した。そのライブの模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】

音楽を続けるということ

Sou(撮影=清水基揮【Styler86】)

 東名阪を回ってきた自身初のワンマンツアーもいよいよ最終日。多くのオーディエンスがフロアを埋め尽くしていた。開演時刻になりSEが流れ、サポートメンバーがスタンバイ。フロアはコバルトブルーのペンライトで埋め尽くされるなか、Souがステージに登場。

「行くぞ東京!」

 ハツラツとした声を上げ、大歓声で応えるオーディエンス。自身が作詞・作曲した「愚者のパレード 」でライブの幕は開けた。ハンドマイクでステージを移動しながら、凛とした歌声を響かせるSou。ツアーファイナルということもあり、張り裂けそうなサビでの歌声に気合いも感じられる。Eveのカバー「トーキョーゲットー 」と2曲立て続けに披露し、序盤からアクセル全開のパフォーマンスで魅了していく。

 「最後まで楽しんでいって下さい」と、トリッキーなイントロが心を掴んだ「ハングリーニコル」、「もう生きているだけで褒めて頂戴」と立て続けに披露。ポテンシャルの高さを感じさせるステージは、時間を追うごとに熱量を高めていく、ライブならではの高揚感に包まれていく。

 Souは喋るのが難しいと話しながらも、オーディエンスと会話をするかのように話し、「こんなに沢山の人が来てくれてありがとうございます」と感謝を述べ、持ち前のキャラクターで和ませてくれる。

 ライブも中盤戦。ここから場面転換し、おしゃれなミディアムナンバー「flos」を披露。マイクスタンドを使用し、歌を重視したスタイルは歌い手としての矜持を感じさせ、丁寧に時に熱く歌い上げていく。そこから「いかないで 」や「ハレハレヤ」、「鯰(ナマズ) 」を披露し。天井から吊り下げられた短冊形のLEDパネルには歌詞が投影され、言葉の意味を音だけではなく視覚でも伝えていく。

 Souは21歳の誕生日を迎え、時の速さに驚きながらも、ここからは怒涛のアップチューン「Q」、「アイラ」と畳み掛け、オーディエンスを煽情。一体感のある空間を作り上げ、ニューアルバムの核となる「シンソウ」を投下。ライブのことを意識せず、曲としての完成度を高めたナンバーを、生でどのように歌い上げるのかに注目が集まる。Souはしっかりとこの曲に込められたメッセージを届け、海の底を感じさせるような「グレイの海」へと繋いだ。

 Souは歌手活動の6年間について「よくこんなに続いたな…」としみじみ。変わっていくことを考えていたというSouは「好きな音楽性とか色々変わったことはあるけど、1つ変わらない事は、それは音楽好きだということは変わらずに出来た。これからも一生音楽を続けていくと思うので見届けて下さい」と音楽への思いを綴った――。

幸せを噛み締めて素敵な曲を届けていきます

Sou(撮影=清水基揮【Styler86】)

 「ここにいる人達と繋げてくれた曲で、この曲を歌って終われるというのは幸せなことだと思います。最後まで心を込めて歌います――」。Souが世間に認知されたターニングポイントの一曲「心做し」を、感情をさらけ出すかのような、熱の入った歌声。オーディエンスも真剣にその歌声に耳を傾け聴き入る。

 本編ラストは「心做し」の対となる曲として作られた「証として」を届けた。光を感じさせるピアノの音色が響き渡る。希望ある輝かしい未来への道標を示したナンバーは、深層、アンダーグランドな世界から上がってくるような歌声。

 アンコールに応え、再びステージにSouとサポートメンバーが登場。爽快なロックチューン「ロケットサイダー」、続いてこの夏の思い出を刻むかのような「サマータイムレコード 」と盛り上がるナンバーで、さらにボルテージを高めた。

 「本当に残る曲が、あと1曲となりました」オーディエンスから、終わって欲しくない、もっと歌ってほしいという感情が溢れた声が響きわたる。記念写真を撮ろうとなった時、ここで、この日はSouの誕生日ということでバースデーケーキのサプライズ。バンドの生演奏をバックに「ハッピーバースデー」を会場全体で歌い上げ、Souの21歳の誕生日を祝福。Souもこの演出に「えっ!マジで!?」と興奮を隠せない様子。

 Souは「幸せを噛み締めて、この感謝を忘れずに、さらに素敵な歌と曲を届けられるように頑張ります」

 ラストは「ノイド」。最初と最後は自分で作った曲で挟みたかったと話し、このライブのセットリストへのこだわりが垣間見れた。「頭を空っぽにして思い残すことのないように楽しんでいってくれたら...」と投げかけ、始まったクールな一曲はこれからのSou、シンガーとしてだけではなく、アーティストとしての期待感を高めてくれるものだった。

 10月13日にZepp DiverCityで追加公演をおこなうことを発表。「また会いましょう――」この言葉で約束を交わし、新しい一歩を踏み出したライブの幕は閉じた。

セットリスト

『Sou 2019 Summer Tour「深層から見た景色」』

8月19日@品川ステラボール

01.愚者のパレード
02.トーキョーゲットー
03.ハングリーニコル
04.もう生きているだけで褒めて頂戴
05.エリカ
06.波に名前をつけること、僕らの呼吸に終わりがあること。
07.flos
08.いかないで
09.ハレハレヤ
10.鯰(ナマズ)
11.Q
12.アイラ
13.シンソウ
14.グレイの海
15.心做し
16.証として

ENCORE

EN1.ロケットサイダー
EN2.サマータイムレコード
EN3.ノイド

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