音楽の接点、ミュージカルは続けた方がいい

――さて、ここからは音楽に絡めたお話を聞きたいと思います。普段どういった音楽を聴いていますか?

 特にこだわって「これ」というのはないんですけど、そのとき流れてきたものを聴いているという感じですね。特に好きなのはback numberさんや星野源さん、高橋優さんの曲を聴いています。

――『劇団プレステージ』に所属されていた時は、楽曲制作にも挑戦されていました。その時は福山さんの曲も好きと話されていました。

 福山さんは今も聴いています。福山さんは超憧れで、ラジオもやらせてもらっていたんですけど、それも福山さんが学長という名のもとのラジオで。まさか福山さんが作り上げたものに関わらせて頂くとは思っていなかったので嬉しかったです。憧れです。カッコいいし、ああいう大人になりたいです。

――福山さんは歌と芝居の二刀流なので、今後、ソロで歌をやっていくことも?

 いやいや、それはないですけど(笑)。役者をやるうえでもちろん歌えたほうが絶対に良いので、そういう意味で歌はできたほうがいいし、やっていきたいんです。だけど、福山さんみたいに歌手でやっていくということはないです(笑)。役者のほうで一花咲かせたいとも思っていますから、まずはそこに重点を置いて頑張っていきたいです。

――今回はミュージカルということで歌も関わってきますが、猪塚さんは良い声をされていますね。

 ありがたいことに、それは凄くよく言われます。歌の先生にも声の響きや質がすごく良いと言われていて、めちゃくちゃ嬉しいです。「ミュージカルを絶対にやっていきな」とも言われます。

――それではこの作品を機に。

 そうですね。進出して行きたいです。

――ミュージカルのほうに?

 特に限定をするわけではないですけど、ひとつの可能性として広げていけたらなと思いますし、上手く行けば歌手としての活動も(笑)。

――今後、歌を聴いてみたいですね。

 そう言ってくださる方がいるとやる気になるので、どんどん言ってほしいです(笑)。

――どんどん言っていきます(笑)。back numberさんなど、色々な方がお好きとのことですが、それはメロディと歌詞と、どちらに惹かれるのでしょうか?

 メロディかもしれないです。僕が音楽を聴くときは、あとから歌詞がついてくる感覚です。メロディから入って、「こんないいこと言ってたんだ」という。変わっているのかもしれないですけど。みなさん「歌詞がいい」と言うじゃないですか? 歌詞もいいんですけど、僕からしたらそれは後付けで。まずメロディから入って「聴いてて楽しい、じゃあ歌詞は何て言っているだろう?」という感じです。リンクして入ってこないというところがあるんです。

――以前作曲されたときもメロディが先行?

 そうです。5曲くらい作ってもらって、それで自分の一番気に入ったメロディを選んでそこに歌詞を付けるというやりかたをしたんです。

――けっこう色んな曲に対して「これは自分にはできない」など細かく言っていらしたのが印象的でした。普段から音楽とよく向き合っていると思いまして。

 そういう意味では、普段から聴く音楽も、そういうメロディで自分に合うか合わないかを判断しているからだと思うんです。特に意識して研究しているとか、触れ合っているつもりはないんですけど、「とっつきやすい曲」とか、「自分が歌うんだったら無理だな」と、それをメロディとか曲で判断するんです。

――今回の作品では音楽とどう向き合っていくかというのもポイントですね。

 与えられたものがもしあるのであれば、それを一生懸命やるし、好きになるようにもちろん聴きますし。だから楽しみですね。ロックミュージカルですから。

――先ほど「魂に訴えかけていく」と話されていました。

 作品の内容的にも、女性が自由を勝ち取るための話なので、気持ちの強い曲が多いと思うんです。そういう意味ではロックというのは合っているのではないかと思います。

――歌にも感情を押し殺して歌うのと、感情を吐き出す歌う方法がありますが、今回は感情が出るような歌い方になるのかもしれないですね。

 そっちの方が多いと思います。そういう意味では、世間的に、アメリカ社会的に、女性の地位とか、そういう面で押し殺さなければいけないものがあったり、それを吐き出す方法が歌でもあったと思うんです。そういうものの緩急というか、差も一つの魅力になるんじゃないかなという気はしています。

 僕はあの女性達のなかに現れる、問題を起こすような男性なので、果たして魂の叫びになるかどうかちょっと疑問なんですけど(笑)。どっちかというと、女性がワッと主張するような歌だったり、気持ちを抑える歌が多いと思います。良い曲はたくさんあると思うので、そこは楽しんでほしいですね。

――最後に、ご自身にとって音楽とはどういう存在でしょうか?

 普段から生活の一部というほど聴くタイプではなくて、そのとき、その仕事に合わせて聴いたり、雰囲気作りのためにすごく必要なものという印象が僕のなかでは一番強いです。何をするにも聴いているという感じではなくて、このときのいまの自分の状態に合わせて聴くとか、仕事のために「この雰囲気にしたいから聴く」という役回りというか。自分を鼓舞させて挑むためのものでもあります。

猪塚健太

猪塚健太

(おわり)

記事タグ

関連記事は下にスクロールすると見られます。