子供扱いしない、上質な大人の世界を知ってもらいたい

東儀秀樹

――息子さんのちっち君は今回「大地の鼓動」と「明日の風」の2曲、作曲で参加されています。

 これは、彼が小学校6年生の時の作品なんです。他にも曲を作っていて、それが「明日の風」という曲なんだけど、「パパが演奏しそうな曲を作ったよ」と言っていたピアノ曲なんです。聴くととても素敵なメロディで、本当に僕が演奏してそうな雰囲気の曲だったのです。それならば篳篥やギターで録音してみようと編曲し直して収録しました。彼も最近はロックだけじゃなく篳篥も吹いてみたいと楽器をオモチャみたいにして遊んでいるから、そのまま幅広く楽しめる音楽家の道もあるんじゃないかなと感じてはいます。

――過度な期待はプレッシャーにもなってしまうこともありますよね?

 プレッシャーになってしまうのは良くないと思うけど、その期待をワクワク、一緒に楽しむというのは家族として大事な事だと思うんです。よく、ドラマとかでお前は俺の息子だから○○になるのなんか無理だ」という話があるけど、子どもにどれだけの可能性があるかなんて、誰にもわからないんだから、わからないのなら最上級の夢を一緒に見て、だんだん淘汰されていくのが本当であって、最初から否定するのは良くないと思うんです。

――そう両親に言ってもらえたらすごく嬉しいです。

 ちっちが昔、宇宙飛行士になりたいと話していた時も「きっと出来るよ」と話して盛り上がって、僕も宇宙のことにはずっと興味があってことも相まってある仕事で僕はロシアの宇宙飛行士の訓練センターに行ったんです。

――えっ!

 そこで本格的な宇宙飛行士の訓練まで受けてきたことがあるんです。鉄のカプセルに入って加速にどれだけ耐えられるかとか無重力の訓練とかしましたから(笑)。訓練は一通り受けていて、宇宙飛行士なれる第1段階はクリアしています。宇宙飛行士に興味があるんだということを表明していたからこそ体験に至ったわけです。一般的には宇宙飛行士なんて夢のまた夢だと思うかも知れないですけど、現実的に考えていた人が実際なっているんだと思うんです。なので夢を抱くのはそれを非現実だと思わないことだと思います。

――東儀さんのお子さんと一緒に楽しめるというスタンスが素晴らしいです。

 子供扱いしない、上質な大人の世界を知ってもらいたいと思っているんです。世の中、子ども向きなモノが多くて、それに対して大人が迎合するという状況に問題を感じます。上を見て「あんな大人になりたい」と大人の社会に目を向けてもらいたいんです。大人の居場所がガツンとあって、子どもが近づいて来た時に大人が「もっと勉強して来い、まだ早い」といえる図式が日本には必要なんです。僕の場合は子どもを大人の世界に引っ張り回すんですよ。そのためにはまず大人たちがしっかりと上質にならないといけない。

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