デビュー39年目に突入したスターダスト☆レビューが7月24日、シングル「うしみつジャンボリー」をリリースした。TVアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』のED主題歌で、鬼太郎のファミリー感を打ち出した楽しい1曲に仕上がった。インタビューでは昨年10月に開催され、今年6月26日に映像&CDとしてリリースされた『楽園音楽祭 2018 in モリコロパーク』のことやライブでも定番曲である「木蘭の涙」について、ギタリストの佐橋佳幸をプロデューサーに作り上げた「うしみつジャンボリー」の制作背景など、多岐にわたりフロントマンである根本要に話を聞いた。【取材=村上順一/撮影=木村陽仁】

ライブは“今”を伝えたい

根本要

――『楽園音楽祭 2018 in モリコロパーク』でおこなわれた映像作品がリリースされました。DVDを拝見させて頂いたのですが凄く楽しそうでした。

 一昨年は大雨だったんですけど、今回はびっくりするくらいの快晴でとてもいい映像がとれました。あの場所は「愛・地球博」の跡地なのですが、緑に囲まれたロケーションが素晴らしく、あの場所でライブ収録できて幸せでした。

――ライブは健康がテーマでしたね。

 ハイ、オープニングからメンバー全員血圧計をつけての登場で、最初に自分の血圧を発表してから演奏に入りました(笑)。というのも僕がが去年脳血栓で入院したひと月後のライブだったので、みんなで健康に気をつけようと(笑)。スタッフもライブの開催中止を検討したらしいんですが、たまたま早期発見ということもあり10日程度の検査入院だけで済みました。

――早期発見とのことですが、なぜ気づくことができたのでしょうか。

 番組中唇が半分だけ痺れたんですよ。半分だけって「もしかしたら脳に関与してるかも」と病院に行ってMRIを撮ったら即入院で。脳梗塞や心筋梗塞は発症してから24時間が一番病状が変化するらしいので、とにかく24時間は安静にしてくれと。自分でも入院したのは初めてで、よく考えたらうちのメンバーも全員入院経験なしで、これがバンド長生きの秘訣でもあったんだって改めて思いましたよ。

――メンバーみなさん健康なのですね。

 もう39年目になりましたけど、活動休止したり、僕らの都合でコンサート中止というのは一度もないです。還暦前後のメンバーですから、おのずと健康第一になるんですけど、それよりライブが楽しいから健康を保てるというのはあると思うんです。そこが一番大きいかな。

――現在のライブスケジュールを拝見させて頂いたのですが、すごい公演数です…。

 『還暦少年』ツアーは81公演だけど、皆さんが「大変ですね」と言うほど大変なことをしているつもりは一つもなくて。結局、ミュージシャンはレコーディングをするか、ライブをするかしかないんですよ。レコーディングって年に1、2度くらいしかしないじゃないですか? その期間だって、今は自宅で作業をしたりして、スタジオに入るのはふた月あるかないかだと思うんです。そうしたらあと残り10カ月。それこそ自由にライブが出来る期間なんです。ミュージシャンはどこでミュージシャンと実感するのかといったら、やっぱり楽器を持ってステージに出るときだと思うんですよね。

――要さんはライブをどのように考えておこなっていますか。

 僕はいつでも“今”を伝えたいんです。デビュー曲を今でも歌っているけど、あの時より確実に上手くなってると思うんです。自分達が積み重ねてきたライブの経験値とか、今でもみんなかなり練習してますけど、そんな風に成長してきた自分とか「今やると、こんな感じだよ」ということを伝えたいんです。僕らは日々変わっているんだということを伝えたい。それにはやっぱりMCもかなり需要なポイントですが(笑)。

――近年のライブ映像はMCの部分がカットされていたりするんです。でも、スターダスト☆レビューはMCもきちんと収録されていますね。

 僕らのMCはかなり長いので(笑)、飛ばしてもいいようにチャプターも切ってあります。ライブ映って通常日にちも場所もちゃんとクレジットされていますよね。たとえMCでもこの日にやったことをすべて伝えたいんです。よっぽどどうでもいい話でない限りはその日にあったことは全部お見せしてますね。

 その日にあったことが全て生で盛り込まれるというか。音楽だけじゃなくて、スターダスト☆レビューという空気そのものがライブというんじゃないかなと。これは僕らに限ったことではないと思います。

――副音声にしてDVDを観ると、ライブに臨む姿勢などについても話されていて、セットリストの組み方など感銘を受けました。

 副音声ってライブの中では伝えられなかったことや、やってみて思ったことが解説出来るから、ウチのDVDには必ず収録されてます。メンバー全員で映像を観ながらあれやこれや語ってます。セットリストに関して言えば、長年の経験で、お客さんのテンションが下がってくるときってわかるんですよ。新曲ばっかりやったら最初は「おお!」ってなるけど、あんまり長く続くと「んん?」という感じになる。だから、間に馴染みのある曲を入れたり、曲を解説した後に聴いてもらったり。何となくテーマを決めて、その辺をバランスとりながら選曲していきますね。映画でもスリラーかコメディかくらいはあらかじめ知っておきたいじゃないですか? それもあって僕はセットリストもあらかじめ知りたい方なんですよ。

――わかります。私も知ったうえでちょっとイメージを作っておきたいタイプです。

 とは言っても、事前にセットリストを見たくない人もいますよね。その辺の配慮も必要だとは思うけど、僕自身はいまを楽しむ気持ちがあれば、セットリストを知ろうが知るまいが関係ないかなと思っています。どんな人にも「楽しかった!」と思って帰ってもらえるように作っているしね。それこそスターダスト☆レビューという名前すら知らなくて、「凄い!」って感動させたいんです。

――副音声も間が空くこともなく、ずっと喋ってらっしゃいますね(笑)。

 僕が副音声を始めたきっかけは、ザ・バンドのDVD『ラスト・ワルツ』で、副音声でメンバーと監督が喋っているんです。とても嬉しい企画だったけど、彼らは元々喋り手ではないから間が空いたりして、「なんだこの副音声は? でも企画としては面白い」とウチも始めました。映像を観ながら収録してるので、当日を思い出して新たな情報も出てくるし、何より後日時間が経ってからの収録なので、俯瞰で観られるよさもありますよね。

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