音楽ソロ活動10周年を迎えた遊助が7月3日、活動の第2章の幕開けを飾るシングル「千羽鶴」をリリース。2009年3月に1stシングル「ひまわり」でソロデビュー。その後も遊助は10年間コンスタントに作品を発表しており、本作は27枚目のシングルとなる。表題曲「千羽鶴」は遊助の想いを乗せて届ける爽やかな応援ソングで、夏の風物詩の甲子園を連想させるような遊助らしい1曲だ。「千羽鶴」に込めた想いや、精力的に音楽活動を積み重ねてきた10年間を経た音楽観、心境の変化に迫った。【取材=平吉賢治/撮影=木村陽仁】

「みんなが待っていることに上乗せして返す」

遊助

――今作「千羽鶴」にはどんな想いが込められていますか?

 千羽鶴の祈りや願い、勝利への繋がりなども想像しながら、前に進んで行く人達はもちろん、その人達の背中を押している人達へのエールを送れるような曲で、その人たちの目線で書いてみようと思いました。

――遊助さんはソロとして10年間コンスタントに音楽活動をされていていますが、スタンスに変化はありますか?

 そのときの自分の感情もあるし、自分から見た景色も少なからず反映されていると思います。基本的に軸は変わっていません。最初の方は遊助以外の上地雄輔としての役者やタレントのイメージもあったりしたから、「ここは押さえておこう」とか「ここはこういう風に使った方がいい」とか「みんなはこれを待っているかもしれない」という、俯瞰で自分を見ているプロデュース目線がどこかにありました。だから“変えていった”という方が正しいのかもしれないです。

――時代により自ら変化することを意識しているのですね。

 客観的に、僕という具材を使ってどう見せていくかは、その場その時代であらゆる要素で考えていました。自分が「これが言いたい」ということよりも、みんなが「何を待っているのか」ということを常に考えるようにしています。好きなことだけやりたいとか、俺はこうなんだということは、そこまでないんです。必要としてくれている人に少しでも笑顔になってもらったり、涙を流したいんだったら手助けをして寄り添うような言葉を紡ごうと思っています。音楽に限らずバラエティや役者としてもそうだと思います。今自分が何をしたいかということより、「これを待っているな」ということに少し上乗せして返すということの連続なんです。

――求められているものにプラスして返すということは、サービス精神でもありますね。

 良く言うとそうかもしれません。気を遣うというか心配性なのか…。一つやることに対して常に何個も準備をしています。かと言って、自分から「こんなん出来ました!」というほうではないんです。

――常に準備をしておいて、チャンスがあったらいくつも選択肢の中から出すと。

 振られたらドンと出す感じです。その準備は心と頭の中に全部入っていて、正解と間違いがあるんですけど自分なりの選択肢からベストの判断を出すんです。「どれがみんなが待っている遊助なのかな」というものを考えています。

――色々な引き出しを常に準備しておけることは凄く器用なことだと思います。

 そうかもしれません。ちょっと変わっているんですよ(笑)。10年間ソロ活動をしてきましたけど、ちょっとづつの裏切りって大事だと思うんです。裏切り過ぎると違うし、予想通り行っても面白くないし。僕である意味がなくなっちゃうので。

――その点は先ほどの「みんなが待っていることに少し上乗せして返す」ということの積み重ねですね。

 常に少しづつ裏切り続けたいんです。期待され過ぎたら逆に思い切りつまらないものを作ってみようとか(笑)。次のために一回ここで落としておこう、という思いがあったり。

――それは戦略ですよね。そのあたりのバランスが整っていると感じます。

 合っているかどうかわからないんですけど(笑)。

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