EXILE USAが6月28日、書籍「NEO ZIPANG」を発売した。世界各国を回ってきたEXILE USAが日本の素晴らしさを伝えようと、高橋歩氏と共著。自分たちがかっこいいって思った日本というものを一冊にまとめたと話す「NEO ZIPANG」とは。(※USAのUは実際にはウムラウト記号付き)

『NEO ZIPANG』

─まず、はじめに書籍『NEO ZIPANG』を制作することになったきっかけから教えてください。

 日本中、世界中の人とダンスでつながることで、今よりも少しでも、みんなが“ハッピー”になってくれることを信じ「DANCEARTH」というプロジェクトを2006年に立ち上げました。世界各地でその土地由来のオドリをオドリこなすということを続けて、今では世界20カ国以上で実現させているのですが、そのときに現地のいろんな民族の方が、自分たちの国や民族に誇りをもって「私たちのオドリはこれです」って、力強く踊って見せてくれて。そういう現地の人の姿を目の当たりにするとき、ふっと思ったのが「僕たちのオドリってなんだろう」っていうことだったんです。当時は「自分たちの国の踊りってこれだよね」って、自信をもって言えるものがなく、それはちょっと恥ずかしいことであり、まだまだ自分の国のことを知らないなって思ったので、まず日本の伝統である「祭り」から、祭りでオドル旅を2013年に始めたのがきっかけです。

─EXILEとして活動をしながら、世界を旅するのは大変なことですし、旅先も相当過酷な場所があったのではないですか?

 そうですね。「地球が僕らのダンスフロア」っていうスローガンを掲げて始めたので、ネイティブアメリカンの岩山の上とかジャマイカのスラム街でオドッたり…。とにかく踊りがあるところならどこへでも行くというスタイルで飛び込んでいっていました。今回の『NEO ZIP ANG』の出版は、まさにそういった旅がきっかけになっていて、今後日本という国を世界の人たちに広めたいと思ったときに、あまりにも素敵なものがありすぎて、何から伝えていいかわからない。でも僕らなりに、全部は無理だけど自分たちがかっこいいって思った日本というものを一冊にまとめました。この本の特徴はビジュアルが満載で、テキストは日英バイリンガルで作られていること。海外の人でもすぐに日本の文化やプロダクトの素晴らしさがわかるように仕上げました。まだ日本を知らない外国の人たちに「日本って素晴らしいでしょ」って自慢できるような本が作りたかったのです。

─本書は高橋歩さんとの共著となっていますが、どういったいきさつからですか?

 もう20年来の仲で、「DANCE EARTH」をスタートしたときも一緒にいろいろと活動していました。歩さんは元々「サンクチュアリ出版」の代表だったことから、今まで出させてもらった書籍はすべてサンクチュアリ出版から出させてもらったり。もちろん仕事だけでなく、飲み友達でもあるし、本当にいろんな世界を一緒に見てきた人なので、ふたりで本を作る流れはすごく自然でしたね。この本によって、来年の東京オリンピック・パラリンピックを機に、日本の魅力を世界のたくさんの人に知ってもらえるきっかけにもなるので楽しみです。

─高橋さんも常にさまざまなところに行っていますよね。

 そういう意味では、すごく波長が合いますね。一緒に世界に出て、実際に現地でいろいろ見て経験をしたからこそ、外から見た日本のよさみたいなものに気付くことができましたから。例えばトイレひとつをとっても、日本の場合はこんなにも素晴らしいわけじゃないですか。高級車のようなデザインの便座は日本だけだと思うんですよね(笑)。海外に行ったら便座とかないですし。日本の便座は寒いときは温まっていますし、自動で上げ下げできるし、清潔だし、こんなおもてなし、ほかの国では絶対にないですからね(笑)。

─便座からガンダムまで、掲載内容が幅広くてびっくりしました(笑)。

 とにかく今回は日本という国の魅力を、歩さんやスタッフさんとみんなで何度も話し合いました。それをテーブルの上にのせたときには、ネタがあふれんばかりになって(笑)。そこから選ぶのがすごく大変でしたね。いくらビジュアル重視で文字が少なめの作りでも、あまり範囲を広げすぎて数を増やしてしまうと、見る人も飽きがくると思ったので全体を3章に分けました。まずは日本っていう国自体がもつキャラクターを紹介することで、ここでは日本には四季や、その都度楽しめる行事があること、あと日本人は4つの文字を使い分ける民族であったり、八百万の神という、すべてのものには神さまが宿っているっていう教えなど、日本という国のキャラクターを最初に知ってもらうっていう。その上で次は、日本の文化的な宝物である花火や伝統的なものを紹介して、さらに次の章ではネオカルチャーじゃないですけど、花火×最新テクノロジーや茶道×現代アートなど、伝統×ハイテク技術みたいなものを紹介しています。古きよき伝統のみならず、新しいことにもチャレンジしている今の日本というものも知ってほしいんです。

─では、ずばりUSAさんが思う日本の魅力とは?

 いっぱいあって語り尽くせないのでこの本を作りました(笑)。ただまあそうですね、まず、自分がダンスが好きで、エンタテインメントのお仕事をさせてもらっているので、そういう意味では、日本はエンタメの宝庫であることは魅力だと思います。というのも「オドリ」という側面を切り口にしても、日本には30万以上のお祭りが存在するんですよね。それだけでも大分すごいと思うんですけど(笑)。そして世界の人から見た日本人のイメージって、シャイであまりオドったり歌ったりしないっていうものですけど、でもいざというときは老若男女、日本人はみんなオドれるエネルギーをもっていて。しかもそれは地域や伝統によってみんなバラバラで、それぞれがオリジナルのお祭りを楽しんでいるっていう。この小さな島国こそ、お祭りの数は世界一だと思うんです。そう考えると日本は世界でいちばんオドル国だと、そういう部分も魅力だと思いますね。

─今後世界に向けて日本から発信していきたいことは?

 自分の夢としては日本の食や伝統芸能、テクノロジー、また娯楽も含めて、素敵なものをぎゅっと集めたお祭りを作りあげて、日本から世界に輸出していきたいです。それができたらみんなが幸せになると思うんですよね。輪になってオドルっていうのは日本独自の文化ですし、これからみんながひとつの輪になっていくっていうことが必要だと思うので。そういった魂を伝えていけたらいいなと思います。いつか、ファッションや音楽、オドリなどを融合させた新たなカルチャーを「NEO ZIPANG」と呼んで発信していきたいです。その思いは常に軸になっていますね。そのために今日本舞踊を習ったり、カルチャーをもう一度学び直しているところです。伝統を壊すなっていう意見はすごくありますけど、そもそも日本という国はいろんな世界の様式を柔軟に受け入れて、それを洗練させて日本ならではの様式美に昇華させてきた民族で、そういう部分には長けているんです。それは今でも変わらないし変えちゃいけないと思っています。

─最後に、本の発売を楽しみにしている読者の皆さんにメッセージをお願いします。

 13世紀にヨーロッパの冒険家・マルコポーロが見つけた黄金の国・ZIPANGは、今でも伝統と最新技術をミックスしながら進化し輝き続けているということ、日本ってすごいんだっていうことを世界に自慢できるような本になっているので、これを持って世界の人に教えてほしいです。また未来を作る子どもたちにも、絵本感覚で見せてあげてほしいです。自分たちの国はこんなに素晴らしいということを、この本を通じて教えてあげてください。書籍の最後には、僕のドリームノートっていうのがあって、今後やっていきたいことが書いてあります。そこには「NEO ZIPANG」という新たなジャンルや「ネオテキーラ」、「ダンス語」など新しい言語も紹介し解説しているので、そこもぜひチェックしてください。

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