口パクと言われるのはうれしい

majiko

――数多くコラボしてきたharuka nakamuraさんとの楽曲「グラマー」は、いかがですか。

 この曲でharukaさんは地元の小さな大会で優勝したそうです。当時、彼のおじいさんが亡くなってしまって、大変なおばあさんのために作った曲だったと。そんな大事な曲を提供していただけるのか、とおどろきましたね。最初は「グランマ」という曲だったそうですが、魅力的な女性という意味もある「グラマー」というタイトルになりました。

 そう思って聴くと、この曲は結構エモいんです。アレンジはすり合わせが必要な部分がありましたが「こういう方がいい」といろんな意見がチーム内から出て、いい制作でした。私の意見も多く反映させてもらっていて、特にアウトロのメロディはアルバムの中でも、一番うるっとする場面のひとつになったと思ってます。

――アレンジはmajikoさん、harukaさん、木下哲さんの3名がクレジットされています。実際に顔をあわせて作りました?

 harukaさんはライブでいろいろと旅をしているので、データのやりとりで制作しました。harukaさんの指名で私と哲ちゃんがかかわる事になったので、嬉しかったですね。

ミニアルバム『AUBE』のときは「声」をポンと渡してくださって、それがリードっぽい曲となってとてもありがたかったし、縁を感じています。あとは「グラマー」のアレンジで「声」と似ている部分があって。それがharukaさんらしさだな、みたいなイメージが私と哲ちゃんの中にあります。

――自作曲の「ワンダーランド」についても教えてください。

 「ノクチルカの夜」、「パラノイア」からの「ワンダーランド」という流れを作りたくて作りました。これを自分の色として打ち出していきたいというのがあって、「パラノイア」もアルバムに入れたかったんですよね。

 クラリネットをはじめて曲に入れてます。 スウィングジャズやエレクトロスウィングが好きなので、クラリネットとか弦のリフを考えるのが楽しかったです。レコーディングはなにが正解かもわからず、演奏者の方にお任せししました。全部よく聴こえるんですよ(笑)。

――前回のインタビューで「踊れる曲を作りたい」というお話がありましたが、「MONSTER PARTY」を聴いて、この曲のことなのかなと思いました。

 そうです。この曲はライブを想定して作りました。サビではみんなで歌えるゾーンを作ったんですけど、これも挑戦で。ライブで「みんなで練習しよう!」とか、MCで言うのかと思うとちょっとドキドキします(笑)。私自身がバンドじゃないからできる曲だとも思うんですよ。編成にとらわれず、こういうサウンドも打ち出したいという表明でもあります。

――といってもライブでは、バンドセットで演奏しますよね?

 はい。ただ極力音源と同じ感じにはしたいので、同期(PCで演奏と同時に流す音源)を使わないと無理です。1回だけ使わずに表現できるか、実験したことがあるのですが「FRACTAL」とか「ノクチルカの夜」とかは表現不可能でした。うすくなってしまうというか、私の声と合わなくなってしまうんですよ。

 でもたまに「同期で弦が鳴っていると萎える」という人もいます。「ステージにない楽器の音が聴こえる」みたいなこともありますね。でも人や予算を考えたら、全楽器を呼ぶなんて現実的に厳しいじゃないですか。

――同期に声が入っていたりすると「口パクだ」と誤解もありそうです。

 「口パク」って言われるのは嬉しいです。そんなにCDに近い感じでできているんだと思えるので。あと音源と演奏するには音のバランスが難しいので、そこも勉強です。現場のハコの響きによって同期のミックスも変えなきゃいけないので、そこは信頼するエンジニアの方にお願いしている感じです。

記事タグ

関連記事は下にスクロールすると見られます。