シンガーソングライターのみゆはんが5月22日、シングル「エチュード」をリリースした。みゆはんは2017年2月にミニアルバム『自己スキーマ』でメジャーデビュー。音楽、デザイナー、声優、モデルなどマルチに活動、多岐に渡りシーンやカテゴリ・音楽にもとらわれないマルチアーティストとして多方面から注目を集めている。「エチュード」は、GLAYのTERUやGReeeeNなど多彩なアーティストの参加が話題になった、今年3月リリースの2ndアルバム『闇鍋』に参加した、THE BACK HORNの菅波栄純(Gt)が作詞・作曲・編曲とギター演奏も手がけた。同曲は、アニメ『八月のシンデレラナイン』のOP主題歌としても話題だ。カップリングには、コミュ障と自称するみゆはんの「本当はもっと人と関わって生きていきたい」という本音を込めた「No me」を収録。インタビューではその想いや今後の活動について聞いた。【取材・撮影=榑林史章】

Twitterでコミュ障のリハビリ

「エチュード」みゆはん盤(通常盤)

――みゆはんさんと言うと、“コミュ障シンガーソングライター”として有名ですが、『闇鍋』には様々なアーティストが参加していますし、今回の「エチュード」も高校野球と夏が題材になったアニメのOP主題歌で、みゆはんさんに対するこれまでのイメージとは少し変化が見られます。徐々に外に出て人と関われるようになってきたそうですが、どういったきっかけがあったんですか?

 ずっと他人と関わることが苦手だったんですけど、それでも人と関わることはあったわけで、そういう時にコミュ障という言葉が弊害になっていたんです。「コミュ障だから関わりづらい人だ」という見られ方をしてしまって、難しい人間だと思われてしまうことが多くて、それはシンガーソングライターという仕事をする上では、あまりいいことではないと思っていました。

――それでチャンスを逃してしまうこともありますからね。

 コミュ障だけど、決して人と関わり合いたくないわけではなくて、本音ではもっと人と関わりたいと思っているんです。人とご飯に行ったり遊びに行ったりすることもやりたいし、いろんな人と知り合って友だちになりたいと思っていて。でも自分からコミュ障だと決めつけてしまっているうちは、相手も心の扉を開いてはくれない。それで、そういう自分を変えようと思って。

 その第一歩として、沖縄旅行に行ったんですけど、沖縄の方はすごく気軽に話しかけてくださって、沖縄の方と関わっていくうちに、人とコミュニケーションを取ることが、すごく楽しいなと思うようになりました。そこで意識がすごく変わって、これからもっと自分から人と関わって仕事をしていきたいと思ったんです。それで『闇鍋』というアルバムが出来ました。

――今回のシングル「エチュード」のカップリングに収録した「No me」という曲は、そういうみゆはんさんの心の奥にあった「もっと人と関わりたい」と思っていた気持ちが、歌詞に反映されていますね。コミュ障のままの自分ではダメだということで、「No me」というタイトルに?

 この曲は新しく作ったんですけど、自分を変えたいという気持ちが表に現れて、こういう曲になったと思います。あと、タイトルの「No me」にはもう一つ意味があって。『八月のシンデレラナイン』に出てくるキャラクターで、生徒会長の能見志保さんという役の声優をやらせていただいているんです。それで、能見さんと「No me」を掛けているところもあります。

――なるほど。「No me」はギターを弾きながら作ったんですか?

 そうです。基本的には携帯に鼻歌のメロディを録音して、それにギターでコードを付けていきます。

――メロディは、どういう時に浮かぶんですか?

 一番多いのは、お風呂に入っている時です。そのために買ったわけではないけど、携帯は防水なので安心です。

――「No me」は、胸を締め付けられるような切なさがありながら、爽やかな前向きさがあります。この曲を聴いて、勇気づけられる人は多いんじゃないかと思います。ネットもいいけどもっと人と関わろうよ、という。

 はい。ぜひたくさんの方に聴いて欲しいです。でも、ネットも楽しいですよ。例えば私の場合は、Twitterのリプ返(リプに対する返事)が、ある種のリハビリにもなったんです。

――そうなんですね。

 Twitterは5年くらい前からやっているんですけど、リプ返するようになったのも、コミュ障を直したいと思っていたからで。直接会うのとは違うけど、人と会話が出来るようになるきっかけになればいいなと思って。

――そのかいがあってか、Twitterの投稿頻度が多いミュージシャンランキング(エキサイトニュース)でダントツの1位だったそうですね。

 こういうことをニュースにしてくださった方に、「ありがとうございます」って思います(笑)。自分のツイート数は気にしたことがなかったんですけど、そのニュースを受けて投稿件数を確認したら13万件もあったんです。でもちゃんとしたツイートよりも、リプライがほとんどだったんですけど、改めて自分は“Twitter廃人”だなって思いました(笑)。

――裏を返せば、コミュ能力がめちゃめちゃ高いとも言えるわけで。

 ネットでは、どんな人とでもばんばんコミュニケーションが取れるようになりました。これを励みに、これからもTwitterは続けて行こうと思います。


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