自分の在り方をシンプルに伝えられる曲

――そして、アグレッシブさがある「バクテリアch.」なのですが、このバクテリアという言葉はどこから出てきたのでしょうか。

酒井亮輔 <情報ばっか食べてんじゃねぇ>という言葉が歌詞の中にあるんですけど、バクテリアって何でも食べそうじゃないですか(笑)。何の変哲もないものだし、何にでもなれるものでもあり、自分次第で変わっていく生物だなと。それが話し合ってる時に出てきたんです。

――歌詞もネットというものへのメッセージだと思うのですが、真行寺さんはネットにどのような考えがありますか。

真行寺貴秋 ネットってすごく便利だと思うんですけど、実は、好きか?と言われたらあまりそうでもなくて。もちろんネットで注文したりもしますけど、実際に買いに行くのが好きなんです。そこに行って店員さんにも聞かずに色々探すのが楽しくて。

 すごく便利だけど順番がどうなのかなと思っていて。例えば食べ物が食べたくてその場所に行ってるのか、写真を撮りたくてついでに食べているのかとか、レビューをみてその商品をわかった気になってしまったりしているんじゃないかとか、僕の中で「それってどうなんだろう」って色々思うことがあります。それもあって自分はSNSをやめたという経緯もあるんです。

――使い方ですよね。何事も程々にと言いますか。

真行寺貴秋 この曲が一つ考えるようなきっかけになれば良いのかなと思います。最近放送されていたドラマの最終回で「ネットが殺してる」みたいな内容のものもあったので、ちょうどこの曲とリンクしているなとも思いました。

大山聡一 その最終回をネットで調べてるというね(笑)。

真行寺貴秋 そのドラマが流行っていたから気になって(笑)。

大山聡一 この曲は、こうするべきだというのを言っているわけではないところが良いなと、聞いた人にとってもすごく身近な歌だと思うんです。
人は多面性を持っていて、自分の中のポリシーとかはそれぞれあるけど、それに向かって生きる人ってそんなにいないんじゃないかなと。この曲の歌詞を通しても自分のことなんじゃないかと思うところがあると思うんです。
バクテリアのように自分のスタンスって見方によって変わると思うんです。チャンネルを変えるような感覚を持つと違った部分が見えてくる。自分自身が生まれ変わるわけじゃないんですけど、自分の在り方をシンプルに伝えられる曲だなと思います。

――ライブの在り方も変わってきてますよね。

大山聡一 そうですね。ライブも現場という感覚もありますけど、生配信をおこなったりして、それは否定的ではないです。普段ライブに来れない人にも届けられるという良い一面もあります。だけど、一番はその現場の空気感だというのは間違いないです。そのためにツアーで色んなところに行きたいなと思います。だんだん色んな事が麻痺してくるんですけど、地元に戻って甥っ子と接していると普段の自分が麻痺していることが垣間見えると言いますか。現場の熱量は大切にしたいです。

――それってすごく大切なことだと思います。真実はその現場にあると思います。さて、「帰り道のBlues」のような曲調はBRADIOとしては珍しいですよね?

真行寺貴秋 そんなには多くないですね。意外とこういった曲調は僕ら得意だと思っていて。最初のブロックはポエムみたいな感じで、ビートルズっぽい曲構成、サビがないみたいなニュアンスで、広がりのある曲になったかなと思います。僕の帰り道は1日あったことを思い返して、「あれ良かったなあ」とか振り返ることが多いんです。でも、電車は前に進んでいるという現象がすごく面白くて。それが出た曲になったんじゃないかなと思います。ネガティブで後ろ向きな感じだけど前に進むしかないんですよね。

――面白いですね。また曲の聞き方が変わりそうです。さて、最後に47都道府県ツアーも始まります。

大山聡一 初めて47都道府県をまわるのですが、色んなところで待っていてくれる人たちに会いに行けるという楽しみが今回の最大のコンセプトだと思うのですが、なかなか行けなかった地域もあったので、観たかったけど観れなかった人たちに来てもらえて、また観に行きたいと思えるツアーになったら良いなと思います。これだけ長いツアーですと、自然とバンドも進化して行くと思いますし、その期待感も僕らにはあります。今回全公演対バンで、一本一本が同じライブにはならないと思うので、その日だけの魅力を伝えていけたらいいなと思っています。

(おわり)

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