時代によって歌詞の書き方にも変化が

ko-dai

――さて、4月10日に31枚目となるシングル「好き」がリリースされます。ストレートなバラードでSonar Pocketの王道イメージがあります。

ko-dai この曲は昨年作り始めて、今年レコーディングしたんですけど、アルバムで色んなSonar Pocketを見せて、音楽としての新たな一面、挑戦をしてきた中で、普遍的なラブソングを作って、原点に戻ってリリースしてみようと思いました。好きだからこそ生まれる感情をテーマにしていて、好きだからこそヤキモチを焼いて、不安になったりしてしまう男の脆さや弱さ、Sonar Pocketらしさを楽曲に落とし込みました。

――原点回帰な部分もあるんですね。

ko-dai そうです。僕らのラブソングはすごく主観で、主人公が1人で訴えかけるように愛を伝えていくラブソングなので、両極あるんですけど、壮大ではないパーソナルな部分を打ち出したSonar Pocketの1つのラブソングの形を見せたいなと思いました。

――歌詞はSonar Pocket名義ですけど、どのように制作していったのでしょうか。

eyeron まずko-daiが叩き上げを書いて、そこからみんなで話し合って変えていきました。自分が歌っているところは何パターンも出して、その中でどれにしようかみたいな。みんなの意見を聞いて絶対数が多い方が良いので。

――周りの意見も重要なんですね。昨年リリースされたフルアルバム『flower』に収録された「青」では松井五郎さんと共作されていましたが、その時の技法が生きている部分も?

ko-dai この曲では技法は使わなかったです。どちらかというと作詞におけるテクニックを排除して、自分たちの経験や友人の経験をもとに書いたので、純粋に好きという感情から生まれた、その奥にあるものを描いたので、すごく直接的でわかりやすくて、感情移入が出来る歌詞になったと思います。

――そういえば、先日Twitterでファンの方の恋愛相談に乗っていましたね。

ko-dai 最初はリプに返事をしますと書いたんですけど、夜のいい時間だったと思うんですけど5000件ぐらい来て、もうこれは無理だと思って、選別しようと恋愛相談に切り替えました(笑)。中には「20年一緒にいるんですけど束縛してしまいます」という話だったり、それってすごく幸せなんじゃないかなと思ったり。

eyeron そういう色んな恋愛があるので、今回どこを切り取ったとしても、誰かにハマる歌詞にしたいというのもありました。Aからの続きでBではなく、一つひとつで完結しているんです。もしかしたらそれは新しい技法かも知れないですね。今の時代はどこを切り取られて載るかわからないからこそ、一つひとつ区切れている方が良いのかなと。

ko-dai パッと聴いた時に「続きも聴きたいな」と思ってもらえないと、次の曲に飛ばされてしまう可能性もあるじゃないですか? 人と音楽の出会い方というのをすごく大事にしています。サブスクで聴かれる時代だからこそ、僕らの音楽にしっかり出会ってもらいたいので、頭サビから始まっているというのもあります。今はメディアも充実して趣味趣向もたくさんあるので、その中で最大公約数を出して歌詞にするのが難しい時代だと思うんです。なので、2011年頃はあるあるソングのような、みんなに共感してもらいたいと思って作っていました。だけど、今それを求めて僕らが曲を作ると嘘っぽくなってしまうと思いました。みんなに共感してもらう難しさを感じているので、わかる人にだけ届いてくれたらいいかなと。

eyeron もしかしたらみんなに共感出来るような歌詞にしたら、ボヤけてしまう可能性もあるかも知れないです。

matty 個の時代になってきていますから。

――時代によって書き方にも変化があるんですね。私は<自分勝手なルール >という一文に共感しました。皆さんにもルールはありますか。

ko-dai 男性は自分だけのルールがある人って多いと思うんです。

eyeron きっと男の本質だよね。

matty ありますね。恋愛ではないんですけど、僕の場合はお風呂に浸かりながら水を2リットル飲むんですよ。もう飲まないと出れない、気が済まない体になってしまったんです(笑)。

eyeron 僕の場合は何かにつけて正当化してしまうんです。失敗したとしても悩むのではなくポジティブに考えた方が良いと思っていて、それが自分ルールになっています。過去に価値はないなと思っていて、未来にしか価値を感じていないんです。過去は変えられないですから。

ko-dai 僕はやりたいと思ったことはすぐにやるというのが、自分ルールかも知れないです。まず、それが自宅の近くにあるかを調べます。この前も焼き肉が食べたくなって、予約しなくても行列に並べば入れるお店だったので、1時間ぐらい並んで食べました(笑)。

――私は割とそこで満足してしまうタイプで、そこから行動に移すのが難しいです。

ko-dai とりあえずやってみて合わなかったら「やめればいいな」と思ってやれば行動にも移しやすいと思います。僕は過去にファスティングをやってみたんですけど、体に合わなくてもうやらないと決めましたから。今はボルダリングを始めましたし、とりあえずやってみるというのがルールです。僕は経験を買った方が良いと思っていて、お金を貯めるより使って色んな経験をして、景色を見る方が僕は好きなんです。でも、僕は割と飽きやすいんですけど、その中で唯一飽きないのが音楽なんです。

matty 飽きられたら困るけどね(笑)。経験が多い方が豊かな人生になると思います。時間というものは限られているので、その中で自分の感覚を養っていくことは大切な事だと思います。

eyeron 人生は一度しかないですから。

――私も好奇心から行動に移せるようになりたいです。さて、「好き」のMVはko-daiさんが原案からキャスティングまでやられたんですよね。

ko-dai 学園モノを作ってみたくて、歌詞をなぞっても映像としては面白くならないなと思って、敢えて聴覚と視覚で別物にしました。一つの作品としてショートムービーにしました。この作品は演技力が必要だと感じてオーディションを開かせてもらって、主演の2人の演技は圧倒的でした。オーディション用の台本を作って、2人1組で演技してもらったのですが、この2人はそこにアドリブも入れてきてましたから。女性の方は結構悩んだんですけど、清楚で笑顔が素敵だったので彼女に決めました。

matty 今回の作品を観て、ko-daiは本当にクリエイティブなことが好きなんだなと改めて思いました。原案とキャスティングも見て、将来は監督になるんじゃないかなと思わせてくれました。作品ももちろん良かったんですけど、そっちの可能性を強く感じてしまいました。


記事タグ

関連記事は下にスクロールすると見られます。