シンガーソングライターの琴音が3月6日、1st E.P.『明日へ』でメジャーデビュー。新潟在住の高校2年生。中学生のときから音楽活動をスタートし、テレビ朝日『今夜、誕生!音楽チャンプ』でグランドチャンプを獲得したことで注目された。『明日へ』は、琴音が「少しでも前を向いてもらえれば」という想いで制作した1枚。今の自分がいるのは周りの支えがあってのことという感謝の気持ちや決意を込めた「ここにいること」など4曲を収録。シンプルながらしっとりとしたサウンドと、エモーショナルで表現力豊かな歌声は、高校生とは思えない大人っぽさを帯びており、業界での評価も高い。「音楽は自分の支え」と話し、音楽を愛してやまない気持ちや胸の奥に秘めた熱いものを感じた琴音にデビューへの想いや今後の目標について聞いた。【取材=榑林史章】

人との関わりや体験が曲に繋がる

――1st E.P.「明日へ」はどういう曲を収録するか、何かテーマを決めたのですか?

『明日へ』通常盤 ジャケ写

 タイトルは最後に決めました。収録曲が決まって、すべて収録し終えた後に「どうしようか」と。収録曲すべてに通じているものをタイトルにするべきだろうと思って、「明日へ」と付けました。今作は、聴いてくださった方への励ましになったらいいなとか、聴いて元気になってもらえたらいいなと思って。

――明日への活力になって欲しい1枚みたいな、未来に向かってではなく、明日が頑張れると言うかそういう感じ?

 そういう感じ。少しでも前を向いてもらえたらという感じです。

――琴音さんは4月から高校3年生になるわけですが、音楽と学業の両立は中学生のときからやっているんですよね。

 はい。以前は新潟県外に出て活動することはなくて、行っても週末に新潟市内とか近郊で、そのときは親に車で送ってもらったりしていました。今は毎週末東京にきて、リハーサルをしたりレコーディングをしたりしているので、活動的な部分ではとても忙しくなりました。でも、いちばん大変だったのは、中学から高校になって生活が変わったのもあって、高校1年のときだったかもしれません。2年生になると受験科目に合わせて教科数が減ったし、日常生活の効率化も図れるようになったので、今はちゃんとやれているかなと思います。

――学校生活で大変だったことやいろいろな経験が、歌詞や曲に表れていくんでしょうね。

 それはあると思います。学生は、学校にいる時間や友だちといる時間が長いので、そこでの人との関わりや体験が曲に繋がっていくことが往々にしてあります。

――とは言え、「明日へ」は、学生に限らず大人が聴いても胸に響くものだと思いました。そこは同世代だけじゃなく、幅広く聴いて欲しいという意識が?

 あまり聴く人を限定せず、いろんな人が元気になってもらえれば、それが一番いいと思っています。だから歌詞に学校を想像させる言葉はほとんど出てこないです。実際の学生が、「今自分は青春時代にいる」とは思わないし、そういうことすら考えない。意識しないから、学校のことや青春っぽい言葉が出てこないのだと思います。ただ、「しののめ」という曲は提供曲なのですが、外側の人から見ると私はそういう風に見えているんだなと客観的な視点を知ることができて面白かったです。

――作編曲は河野圭さん、作詞は小松令奈さんですね。お二人とはお話をして?

 小松さんはライブを観ていただいたのですが、ご挨拶程度でそんなにがっつりお話はしていないので、その少ない情報量で私を捉えてくださっているなと思いました。たとえば歌詞の最初の2行にある<時計が止まった部屋でギター抱えてる>というフレーズは、まさしく私のことだなと思います。

――時間を忘れてギターに没頭しているみたいな?

 たぶんそういう意味で書いてくださったと思うのですが…家に音楽室があって、そこの時計が壊れていて本当に止まっているときがあって(笑)。

――タイトルの「しののめ」という言葉は、夜明けという意味もあって、今の旅立ちの季節にもぴったりですね。学校の校歌にもよく出てくる言葉です。

 なるほど。そう考えると、青春時代の歌という絵がより見えてきますね。


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