世界初のエレキバイオリン&ダンスユニット・平安式舞提琴隊が2月23日、東京・恵比寿クレアートで『デビューアルバム「源氏物語」リリース記念コンサート』がおこなわれた。平安式舞提琴隊はYURiEとKiRAの2人編成で、和とEDMが融合した楽曲とエレキバイオリンを演奏しながらシンクロしたダンスを行うという類い稀なパフォーマンスが話題を呼び、YouTubeのMVが120万回再生を超えるなど日本のみならず世界中からも注目を集めている新進気鋭のユニット。今回は結成から約2年、CDデビューを記念したスペシャルコンサート。「極楽浄土」や「千本桜」、オリジナル曲などアンコール含め全13曲を届けたコンサートの模様を以下にレポート。

 オープン二ングは、一世風靡セピアのカバー曲「前略、道の上より」でスタート。威勢のいい掛け声とダンス、エレキバイオリンの力強い演奏で会場を一気に盛り上げた。

平安式舞提琴隊(撮影=片山拓)

 「みなさん、こんばんはー!!」と元気な挨拶から始まった2人のMCでは、デビュー記念コンサートに駆けつけた会場のファンに向けて何度も感謝の気持ちを述べているのが印象的だった。お客さんとも「今日はどこからいらっしゃったんですか?」と、ぎこちなく質問する場面も。演奏しているときの力強さとはまた違った、初々しく可愛らしい2人のMCに会場もあたたかい笑いにつつまれた。

 続いての2曲は、GARNiDELiAの大ヒット曲「極楽浄土」のカバーで艶やかな振り付けと演奏を披露したかと思えば、REOLの人気ナンバー「宵々古今」では黒マスクを装着し、一見強面かつクールなダンスで客席を魅了した。

 軽快なMCを挟んだのち披露されたのはアンルイスの名曲「ああ無情」。ロックな演奏で始まったかと思えば、世代(!?)の観客と「フッフー!」という息のあった合いの手で盛りあがったり、「しもしも!」というバブリーキュートなコーラスが登場したりと最初から最後まで楽しませる一曲だった。

 そして、照明が落ち、雰囲気をがらりと変えてを魅せたはアルバムにも収録されているオリジナル曲「十五夜逢瀬」だ。1200年の時を超え、満月の夜に奇跡の出会いをした男女のせつないラブストーリーが、2人の透き通った声で芝居として演じられ、一気に感情移入させられてからの楽曲スタート。

 ストーリーに沿ったフォーメーションを交えながら、幼少期からバイオリンに取り組んでいる二人の情感豊かな演奏、そして楽曲の世界観を表現する振り付けに会場は静かに魅了され、バイオリンとダンスだけではない、平安式舞提琴隊の新たな可能性を感じた。

 前半最後の楽曲は、大人気アニメ”進撃の巨人“のカバー曲「紅蓮の弓矢」。この曲のMVは特に海外からの人気が高いという。MV同様のダイナミックな振り付けで二人の大きなジャンプも盛り込まれている。ここまで高いジャンプをするバイオリニストはまずお目にかかれないだろう。会場の熱気も最高潮に高まって前半終了となった。

「紅蓮の弓矢」の大ジャンプ(撮影=片山拓)

 そして休憩をはさみ、後半がスタート。後半一曲目はYMOの「東風」。約40年前の楽曲だが、EDMを取り入れた斬新なアレンジはまさにYMOをリスペクトする新しい世代の楽曲として生まれ変わっていた。続いてのGARNiDELiAのカバー「桃源恋歌」。アジアな雰囲気が漂うキュートな楽曲ではYURiEのしなやかなダンスが魅力的だ。

 そしてここからの2曲はオリジナル楽曲が続く。アルバムのリード曲である「源氏物語」ではシンクロしたダンスと演奏に加え、YURiEが源氏物語の登場人物、夕顔がもし現代の女性だったら…という気持ちを代弁した力強い高速ラップを披露。

 続いて、アルバム中もっともEDM色の強い曲「無双論踊」を初披露。このライブのために新たに振り付けたダンスに加え、「シャッフルダンス」に挑戦するなど、ダンスの技量も一段階成長した姿をファンの前で披露した。

平安式舞提琴隊(撮影=片山拓)

 コンサートの終盤、人気曲「残酷な天使のテーゼ」「ライオン」をスタンディングしたファンとともに、ペンライトを振りながら会場と一体になって大いに盛り上がり、コンサートの本編は幕を閉じた。

 そして、「ブテキン!ブテキン!」と自然に生まれた“ブテキン”コールに応え、グッズTシャツに着替えて再登場。観客に感謝を述べながら、平安式舞提琴隊でも大人気のボカロ曲「千本桜」を披露。力強い演奏とダンスで公演の最後を華やかに飾った。

 終了後、客席に3度にわたり深々と頭を下げ、抱き合ってコンサートの成功を喜んだYURiEとKiRA。日本にとどまらず、世界での活躍を夢見る2人のスタートを飾るにふさわしいコンサートとなった。


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