音楽には固執してない。でもからこそ、聴いた時に常に新鮮な気持ちでいられる

――では、そういった意味では、例えば将来「大女優の名前を挙げると?」と言われた時に、「福地桃子」という名前が入る、というような可能性も?(笑)

 いやいや、そんな!(笑)。でもいろんな役をやって経験を得るとともに、成長して大きくなっていきたいという思いはあります。

――では、今回の初主演、初出演というのは、本当に大きなスタートになりました、という感じもあるのでしょうね。

 そういう意識もあります。題材も普段は向けないような視点、敢えて焦点を当てないところ、そこに目を向けて、じっくり考えてみよう、というテーマもあると思っていたので、私もその中で普段自分が考えないことだや、見ないものなんかで楽しみながらやっていければと思いました。例えば普段は着ない服を、一回着てみたら似合うかもしれないと思ってチャレンジするとか。

――今後が楽しみですね。話は変わりますが、今回の作品では見事な和太鼓をプレーされていますが、あれは今回のために練習されたのですか?

 ほぼやったことがなかったんです。1カ月ほど練習期間をかけて、やりました。

――普段はもともとドラムをやっていたとか、そういう経験は? ほかの楽器も含めて?

 全くありません!(笑)。なのでいろいろビックリすることが多くて。

――ちなみにご自身には、音楽的な才能はあると思いますか?(笑)

 いや~どうでしょう?(笑)でも、音楽を楽しいと思う感性はあると思います。音楽を聴いていても楽しいとか。嫌いではないですね。

――劇中では住岡さんとセッションをする場面もありましたね。あれは一発撮りの格好ですか?

 はい! 本当に。ほぼ全編通しでやる格好でした。角度を変えて何度か、というところはありましたけど、基本的にそれほどカット撮りは繰り返したりしませんでした。1曲を通して撮影をさせていただいた時には本当にどんどん楽しくなってきていたので、その時の気持ちが、空気感としてそのまま映っているんじゃないかと思います。

――劇中で史織のおばあちゃんが“太鼓は、人の心をつなぐ”と言われるセリフがありましたが、そういうところが深く感じられるシーンでしたね。

 私もそう思います。あのシーンが、一番そのセリフ、太鼓を叩くシーンがいくつかあるんですけど、あのシーンが一番響くのかなと、そのセリフが当てはまるのがあのシーンかなと思っていて。

 やっぱり住岡さん演じる奏(かなで)も、いろいろ悩むことがあって、そんな自分が頑張ったことによって、頑張れる人がいたり、でもそのきっかけになったのは音楽で、何かしようと一歩、二人が踏み出した形に残るものなので、それを人に見てもらえるというのは、二人の姿が大きく見えた瞬間だなと思いました。

――前半の、気持ちがかなり沈んでいた史織の表情とは、対照的なシーンですよね。

 そうですね。それと実際に鹿児島で行われるおはら祭というお祭りのシーンがあるんですが、そのシーンは本当のお祭りに参加して。本当に11月の頭に毎年やっている鹿児島のビッグイベントなんですけど、そこに出させてもらうということで…。

――とても賑やかで、楽しそうなお祭りですよね。

 そうなんです! でも1カ月の練習ですごく太鼓ができる人を演じないといけない、というのが…太鼓を長く嗜んでいる方にも見てもらうので、本当に責任がいることだなと思って。うまいかどうかはやっぱりプロが見たらわかるし、でも本当にプロの演奏に近づけるように、プロの方の中でいっぱい吸収しようと思って。何かでも本当に、太鼓の練習はこの史織が成長していく中でも形でもあったので、一番頑張りました。

――では、今後ほかの作品でも叩かないといけませんね(笑)

 (笑)。でもほかの作品で、太鼓ができる役となったら、自信はあります!(笑)

――それは楽しみですね。一方で、普段は音楽を聴かれることはありますか?

 そうですね。車の中とかだと、ラジオを聴くことが多いです。携帯でも聴きますが、ラジオの方が好きです。

――普段からよく聴かれる方だと?

 必ずしもそれがないといけない訳ではなくて、携帯がないとやっていけないとかもあんまりないので、それに固執しているわけではないと思います。でもだからこそラジオとかで流れてくる曲とかで、新しい曲とか、知らなかった曲とかが聴けると”ああ、いい出会いがあったな”と思えるので、ランダムに聴くのが好きです。

――では、福地さんにとって音楽とは、どのようなものでしょう?

 固執してないからこそ、聴いた時に常に新鮮な気持ちでいられるものというか。これがないと生活できないというわけではない、でもだからこそ再認識、音楽の力を再認識できた、って時間があって。音楽は大好きです。歌を歌う合唱でも、みんなで歌うのと、一人で練習していた時って、感覚が全然違ったりして、音楽祭とか、歌の会とか、みんなで力を合わせて完成させるものというのは本当に感動します。

 だから常に新鮮な気持ちにしてくれるものだと思います。例えば常にいつもこの曲はこういう曲、という感覚はなく、前は“こういう時に聴きたい”みたいな感覚でとらえていた曲が、今はまた違う受け取り方になって、改めて聴いてみたら違う角度から自分をプッシュしてくれている気持ちになることもあります。

福地桃子

福地桃子

ヘアメイク:midori/スタイリスト:武久真理江


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