3ピース青春文学ロックバンドのBURNOUT SYNDROMESが1月14日、東京・明治神宮会館で『渋谷区 新成人を祝う会』のアトラクションコーナーにゲスト出演した。「ヒカリアレ」や2月20日にリリースされる3rdアルバム『明星』に収録される「ナミタチヌ」など全5曲をアコースティックで演奏し、新成人にエールを送った。【取材=村上順一】

初の成人式でのパフォーマンス

BURNOUT SYNDROMES

 この日は快晴で清々しい冬の澄んだ空が広がっていた。村上龍氏の小説のタイトルでもあり、BURNOUT SYNDROMESの楽曲「文學少女」の歌詞にも引用されている『限りなく透明に近いブルー』、まさにそんな事を感じさせる空だった。

 到着し間もなくステージにセッティングをスタッフと始める3人。熊谷和海(Vo、Gt)は成人式での演奏は初めてだとワクワクした様子をみせる。今回はアコースティックでの演奏だが熊谷は、通常のバンド演奏時よりもエフェクターのスイッチング作業がないぶん、歌と演奏に集中できると意気込む。

 程なくしてリハーサルがスタート。石川大裕(Ba、Cho)のリコーダー演奏の部分を重点的に確認。音の伸ばし具合などにこだわりをみせる。楽屋では熊谷は発声練習、石川も歌詞の確認、廣瀬拓哉(Dr、Cho)は体を休めたりと、それぞれが準備を進めていく。その後も「文學少女」のハモりの最終確認をおこない3人はいざステージへ。

 幕が上がり、熊谷はアコギ、石川はタンバリン、廣瀬はカホンを基本にスネアやバスドラムといったミニマムなセットでスタンバイする3人の姿。廣瀬による威勢のよい「行くぞ、渋谷!」の掛け声が響き渡り「文學少女」でアトラクションコーナーはスタート。石川が手拍子を煽り、新成人も小気味よいビートに合わせクラップ。アコースティックということもあり、通常のバンドサウンドよりも、歌と歌詞がより鮮明に響いていた。

 続いてはアニメ『ハイキュー!!』の主題歌でBURNOUT SYNDROMESのメジャーデビュー曲である「FLY HIGH!!」を披露。オリジナルでは疾走感のある昂揚感を煽るナンバーだが、ミディアムテンポにアレンジされた同曲は、みずみずしさが増し楽曲の新たな一面を打ち出していた。歌詞にも登場する<サイハテの未来へ>という言葉は、新成人の背中を押してくれているようだった。そして、同じく『ハイキュー!!』のオープニングテーマ「ヒカリアレ」は、成人式のために書かれたのではないかと思えるほどのハマり具合を見せていた。輝かしい未来を祝福するかのような演奏と歌声で彩った。

好きな音楽は変わらずあなたを支えてくれます

BURNOUT SYNDROMES

 MCでは石川が自身の成人式について振り返った。6年前の成人式の日はライブに出演するためにバンドで渋谷に向かっていたという。しかし、横浜あたりで大雪で足止めを食らってしまい、ライブにも行けず、引き返すことも出来ず、高速道路で27時間過ごしたというエピソードを明かした。さらに続けて石川は成人式出れずに後悔していることがあるという。それは友人に会えなかったことだと話す。「すぐ隣りにいて名前を呼び会える、今日という日を大事にしてもらえたら」とメッセージを送った。

 メッセージに続いて、シングル「花一匁」のカップリングに収録された「夕闇通り探検隊」を届けた。熊谷はガットギターで優しい音色を奏で、目を閉じれば友達と過ごし楽しかった情景が浮かんでくる。石川のリコーダーの音色がノスタルジックな気分を運んでくるなか、しっとりと丁寧に楽曲を紡いだ。

 石川は「音楽はいつだって皆さんの為にある。20歳になると変わっていくことがあります。でも、好きな音楽は変わらずあなたを支えてくれます。願わくば僕らもそんなバンドでいたい、なりたい、なれると思ってステージに立っています。たどこかで皆さんと会いたいと思っています。それはライブだけではなく、ヘッドフォンの中でも…。僕らだって皆さんの人生に寄り添えるバンドでいたいと本気で願っています」と決意を語り、「大人というステージに旅立つ皆さんへの応援歌を作りました」と、ラストは2月20日にリリースされる3rdアルバム『明星』に収録されるバンドの新基軸を打ち出したナンバー「ナミタチヌ」を届けた。デモ音源の制作には、約500時間要したという情熱が存分に込められた同曲を、石川はキーボードを演奏し、廣瀬もドラムセットでプレイ。アコースティックながらも力強さを感じさせる演奏で、新成人にエールを送った。

 最後に石川が「いってらっしゃい」と新成人の背中を押すように見送り、『渋谷区 新成人を祝う会』を締めくくった。

セットリスト

01.文學少女
02.FLY HIGH!!
03.ヒカリアレ
04.夕闇通り探検隊
05.ナミタチヌ

記事タグ