1stアルバム『星の羽ばたく夜は』をリリースした蓮花。彼女は、2015年にゲーム『ファイアーエムブレムif』のヒロインの劇中歌「if~ひとり思う~」でデビュー。以降はアニメ『信長の忍び』シリーズの楽曲などを歌い、その儚く切ない歌声にはファンも多い。ファン待望となる本作には、BREAKERZのAKIHIDE、元GARNET CROWの岡本仁志、数多くのアニソンを手がけるツカダタカシゲ、AKB48グループの楽曲を多く手がける川浦正大など多彩な作曲家が参加。「デビューからの集大成で、感謝の気持ちを表したアルバムになった」と話す蓮花に、アルバムに込めた想いや制作エピソードを聞いた。【取材=榑林史章】

ブラッシュアップを繰り返して制作

――デビューから約3年経ちますが、ついに1stアルバムをリリースされますね。

 出させていただける喜びでいっぱいです。その分、丁寧に時間をかけて作ることができたので、素直にここまでやって来られてうれしいです。

――アルバムでテーマにしたことは何ですか?

 一言で言うと、感謝の気持ちを聴いてくださる方一人ひとりに伝えたかったです。言葉で伝えることもできるけど、歌にしたり歌詞にしたほうが、より心の深いところまで伝わるんじゃないかと思いました。それで表題曲の「星の羽ばたく夜は」も、感謝の気持ちを伝えたい相手に手紙を書くような気持ちで作詞をしました。

――「星の羽ばたく」という表現が独特ですね。

 満点の星空をイメージして、星が瞬いている様子を他の言葉で表現できないか考えました。「羽」という漢字が好きで、「星」とすごく合っているとも思ったのでこう付けました。

――この曲とはデビューする以前の4年くらい前に出会ったと伺っています。

 はい。歌詞の1番ではスタッフさんや周りの方への感謝を伝えていて、当時書いた部分です。2番はファンへの感謝を書いていて、ここはデビュー以降経験を重ねていく中で、少しずつ書き直していってやっと完成したという感じです。

――この「星の羽ばたく夜は」は、元GARNET CROWの岡本仁志さんが作編曲されています。参加クリエーターは、どんな風に決めていきましたか?

 基本的には、たくさんの楽曲のストックの中からスタッフさんと選んで、そこからイメージを膨らませて歌詞を書いています。そうやってデビュー前から常に曲をいただいて歌詞を書くということを繰り返していて、たくさん曲ができた中から今みなさんに聴いて欲しい曲を集めたのが今作です。「星の羽ばたく夜は」のように、ブラッシュアップを繰り返した曲もあります。

――自分の中で曲を選んだ基準は?

 デビュー曲の「if~ひとり思う~」の歌い方や声のイメージに近い、美しさや切なさがある歌を選びました。日々たくさん歌っていると、曲ごとに声の表情や色合いが違ってしまうので、アルバムでは1枚を通してその部分を統一させたいというのはありました。だから、歌い直した曲もあって、美しさや切なさを保ちながら、さまざまな曲を表現しました。歌詞の面で、生々しさのある曲もあるので、その部分でのバランスも考えました。

――新曲「ただ一つ」は、雑踏の音も入っていて、ストーリーを感じさせますね。

 東京で過ごす日々で、素直に思ったことをそのまま書いている感じです。簡単に崩れてしまうような関係はいらないから、本物だけが欲しい、と。街を行く人もみんな声に出さないだけで、きっと同じように思っているんじゃないかと思うんです。雑踏の音は、東京感を表現したくて入れていただきました。

――「ツキノカケラ」という曲は、孤独を歌いながら前向きな雰囲気です。

 聴いた人が、肩の力を抜いてもらえる曲を作りたいと思って歌いました。人は、誰かが一緒にいても孤独を感じることがあると思うんですよね。どんな人にでもスッと入る素直な言葉を綴りたいと思って書いたので、この曲を聴いて一息ついてもらえたら嬉しいです。

――また、「時を越え」は、今までの蓮花さんのイメージとは全く違った、疾走感と格好良さのある曲になりましたね。

 イントロから格好良くて、蓮花の新しい一面を感じていただける曲です。疾走感のあるロックテイストで、歌詞も熱いので、歌い方も自然と力強くなりました。メロディの上がり下がりが激しくて難易度が高い曲ですが、そういう曲だからこそ、今までとは違う歌い方ができたと思っています。昨年の7月に開催した「デビュー3周年ライブ ~Live Voice#~」でも披露したのですが、その時はDIMENSIONの小野塚さんによるライブボサノバのアレンジで歌ったんです。首をゆっくり左右に振るようなゆったりした感じだったので、昨年のライブをご覧頂いた方は「まさか、あの曲が!」と、驚いていただけると思います。

――歌詞も、他の曲にはない激しさがあります。

 苦しい時期があっても、それを乗り越えたからこそ今があると伝えたくて、自分をさらけ出すような気持ちで書きました。自分もこういうことがあったと、共感してくださる方も多いと思いますね。

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