まねきケチャが1月5日、TOKYO DOME CITY HALLでワンマン公演「TDCでまねきケチャ2019!」を開催。昨年9月24日の日本武道館ワンマン公演をもって藤川千愛が卒業。中川美優、宮内凛、松下玲緒菜、深瀬美桜の4人体制となったが、新メンバー篠原葵が加入し昨年12月15日の大阪パルティッタ公演で初お披露目。今公演で本格的に新体制の新たな船出を切った。【取材=長澤智典】

新生まねきケチャ

撮影=高階裕幸 & 野田凌平

 3階まで人が埋まった場内。今の彼女たちの人気を考えればそうだろう。それ以上に今日は、新メンバーに加わったばかりの篠原葵を含む、新体制になったまねきケチャがどんなステージングを見せてくれるのかに、会場に足を運んだ人たちの興味関心の視線は注がれていたとも想像する。

 ライブは、ファンたちのテンションをいきなりマックスへ導くように「告白のススメ」からスタート。フロア中から沸き上がる、「お前が一番」や「俺もー」の大コール。この空気、早くも限界を越えそうだ。観客たちの熱気に煽られテンションが上がり続ければ、「わたしのこと推してくれなきゃヤダヤダヤダ」などメンバーたちの告白を聴くたびに、胸のドキドキ指数もメーターが壊れたよう天井知らずで上がり続ける。「すごく」「ドキドキ」な空気に触れているだけで、早くも感情が崩壊しそう。彼女たちの「好きって言って欲しい」の甘い告白の数々へ触れるたび、心はメロメロ状態だ。

 弾けた演奏に合わせ身体をシェイクしながら歌った「ありよりのあり」。胸をバクバクさせるこの楽しさ、これってありだよね。フロア中の人たちを見据えながら、格好良い仕種で煽るメンバーたち。その想いへ応えようと、フロア中から沸き上がる「オイオイオイオイ」の熱い声。「これってありかな?」、もちろん、ありですよ。むしろ、もっともっと理性を破壊するくらいに可愛い衝撃をぶつけてくれ!

 会場中を揺らすほどの「うりゃおい」の声が飛びかったのが、「冗談じゃないね」。ライブで常に一体化した熱狂を描き続けてきた楽曲でメンバーの歌に合わせ、フロア中から次々と合いの手が飛び交い続ける。メンバーと一緒に、心一つに「うりゃおい!」やMixを入れるこの時間がたまらなく愛おしい。むしろ、「うりゃおい!」と叫ばないことのほうが「冗談じゃないね!!」。

 「たくさんジャンプする準備出来てますかー」の声に続いて、まねきケチャが届けたのが「ジャンプ」。“Everybody Jump”と煽る声に合わせ、フロア中の人たちが一斉にジャンプ。まねきケチャの楽曲はどれも体感型。間奏では深瀬美桜が一回転するパフォーマンスも披露。歌に合わせ弾け飛んでこそ、まねきケチャのライブの楽しみ方だ。

 胸をウキウキ弾ませる和な香りも含んだポップチューン「いつかどこかで」では、キュートな仕種や甘えた歌声を魅力に、ファンの気持ちへ寄り添う彼女たち。軽やかにステップを踏みながら踊る様もチャーミングだ。甘えたそぶりで歌われるたび、熱い声で想いを舞台上へ届けずにいれなかった。キャッチーなポップチューンにも関わらず、ここまで熱狂を描き上げるのも、ファンたちの昂る感情のパワーがあってこそ。「いつかどこかで」は、放送中のアニメ『おこしやす、ちとせちゃん』のテーマ曲。アニメの14話には、まねきケチャのメンバーが副音声で参加したそう。

 光をつかむように、勢いを持って「キミに届け」が駆けだした。暖かな表情で、熱と光をギュッと握りしめるように歌う彼女たちに向け、フロア中が沸き上がる。メンバーの可愛い「オイオイ」の煽りに、熱狂を返す観客たち。途中、ダンサーたちも招き入れ、メンバー全員で肩を組みながら歌う場面も。サビで<もしも願いが叶うなら僕の横が君にとって心から安らげる場所になれたらいいのにな><この想いキミに届け>と歌いかける彼女たち。もちろん、その想いは胸の奥底まで十分届いている。むしろ、僕らの想いも5人の胸の奥の奥まで届けばいいな。

 「みんな、たくさんのハートを作る準備は出来ていますか」、彼女たちはどこか甘えたそぶりとツンとした表情を重ねながら「漫画みたいに恋したい」をプレゼント。楽曲を通して見えてくるツンデレな姿に、心がキュッと惹かれてゆく。女の子の心の内側に隠しておいた裏腹な恋した乙女心を、彼女たちは舞台劇を演じるように歌いかけてきた。女の子らしいチャーミングな仕種で歌い踊る様を見つめるたびに、ハートのドキドキ指数がバクバク上がっていく。いつしかハートもピンクどころか真っ赤に染まっていた。それって、ドキドキし過ぎたから?

 雄大なEDMナンバー「Guess!!」に乗せ、彼女たちは<guess guess guess>と歌いかけてきた。腹の奥底へズンズンッと響く四つ打ちのビートに身を任せながら、彼女たちに甘えた歌声で<guess guess guess>と言われるたび、心地好い快楽と興奮を覚えていく。「あなたを一番愛してるのは誰?」と歌いかける彼女たち。このプレイ、なかなか刺激的じゃない?

新曲「ワンチャンス」

撮影=高階裕幸 & 野田凌平

 ここで新曲「ワンチャンス」を披露。次のシングルのカップリング収録になる楽曲。<今夜きみとワンチャン(ス)><ワンチャン(ス)>と掛け合うパートも出てくるように、ライブで一緒に熱を共有出来る内容だ。ライブで初披露にも関わらず、会場中の人たちはすかさずノリをつかみ、フロア中に絶叫を響かせていた。まねきケチャのメンバーもプロだが、ここへ集うお客さんたちも熱狂を描き出すプロフェッショナルたち。その手腕をしっかり見せらつけられた気分だ。

 次は、新体制の5人では初披露となった「一刀両断」。とはいえ、ライブではお馴染みの楽曲。舞台もフロアも互いに昂る感情をぶつけながら熱狂を味わい尽くしていた。メンバーたちも手に刀変わりのペンライトを持ち、騒ぐファンたちへ向け<振りかざせ 伝家の宝刀 一刀両断><ぶった斬れ 斬れ 斬れ 斬れ 斬り崩せ>と歌いながら光るペンライトを振り降ろし続けていた。

 篠原は一度ステージを降り、ここから数曲だけ4人編成のステージへ。届けたのが、会場内に高まる熱い気持ちを作り上げる「あたしの残り全部あげる」だ。<あたしの残り全部あげる>と感情的に歌われる度に、心が嬉しく高ぶり続けていく。メンバーがソロパートを歌うごとにフロア中のペンライトの色が次々変わるのもお馴染みの光景。むしろ、心の痛みをさらすように感情的に歌いかける彼女たちの歌声を受けとめる度、僕らの胸の内側にも、その想いを全部抱きしめたい感情のアドレナリンが駆け巡っていた。この感覚が、たまんない!!

 ここで「企画コーナー」で「今年の豊富」を書いた書き初めをおこなった。「晴」と書いた宮内は「今年成人式なんですよ。成人式は晴れの日であり、今日は晴れの舞台。そこから「晴」にしました」と報告。「垢抜け」と書いた、篠原は「ずっと前から垢抜けたいなと思っていたんですけど、まねきケチャの先輩方が大人だから、さらに垢抜けたいなと思って」と抱負を語った。「チャレンジ」と書いたのは深瀬で「2019年は自分の出来ることを増やそうと思って書きました」と語った後に「スカイダイビング」にチャレンジしたいと伝えた。

 「かまない」と書いたのは松下で「MCですごい噛んじゃうんですよ。まねきケチャと言う時も、大事な時に“きけ”で噛んじゃうんです」と告白。最後に披露した中川の書いた言葉は「記憶」。「昨年はお酒で記憶を飛ばすことが多く、今年は記憶を飛ばさないように程よく呑みます」と語っていた。

 ライブの後半戦は4人編成で歌うタオルナンバーの「SPLASH」からスタート。<弾けろSPLASH 解き放て自分を!!>の言葉通り、メンバーも観客たちも、タオルやペンライトを振りながら一気に騒ぎだした。間奏では「うりゃおい!」の声やMixも飛び交えば、メンバーの動きを真似ながら熱した声を張り上げる様子はお馴染みの光景。チープスリルでハイパーなダンスチップチューンに合わせ、頭の螺子を緩めて一緒に馬鹿騒ぎしていけ!

 フロア中から熱いMixの声が飛び交った性急なダンスチップナンバー「カクカクシカジカ」でも、メンバーの歌に巧みに合いの手を入れながら、会場中にカラフルな光揺れる光景を描きだしていた。<カクカクカシカジカとどのつまり>、君らと一緒に最高の熱狂を作り続けたいということなんです。<昨日のあたしに負けたくないの><もっともっと好きになって欲しいの>と懇願するように歌われる度、その歌声を、切なさを抱いたその姿をギュッと抱きしめたい気持ちに心が支配されていた。<こんなあたしじゃ駄目ですか?><昨日のあたしに負けたくないの>と歌うその気持ちを全力で包み込みたくなる。舞台に向けて伸ばしていた無数の手は、そんな気持ちの現れだ。

 ステージを覆いだした白い煙。メンバーたちの小悪魔なセリフに導かれ流れたのが、まねきケチャ流モンスターホラー、ハロウィンナンバーの「モンスターとケチャ」だ。会場中の人たちも、妖しくも気持ちを騒がせる楽曲に触発され、絶叫と一緒に熱い想いを舞台上へぶつけだす。この妖しい宴の中、彼女たちへ誘われるままに踊れや踊れ。誰もが心をモンスターに変身させ、彼女たちと妖しく楽しい宴に興じていた。

まねきケチャという居場所に本当に感謝

撮影=高階裕幸 & 野田凌平

 ここで篠原が戻り、ふたたび5人編成へ。宮内は「2年連続でTOKYO DOME CITY HALLに立って晴れ姿を見せられて嬉しいです。これからも進化した姿を見せていきたいです」。松下は「今年は新体制になって5人で新しい夢を叶えていきたいなと思います」。深瀬は、「まねきケチャという居場所に本当に感謝しています。まだまだ上を目指していきます」。篠原は「もっと自信を持って歌い踊れるようしに努力していきます」、中川は「去年より駄目だったねと言われないように頑張ります」と語った。

 「ありきたりな言葉で」のイントロが流れた途端、フロア中から大声で向上が飛び交いだした。<君と一緒にいたいんだ>と、「ありきたりな言葉で構わないよ ありふれた言葉だっていいんだよ」<聞かせてよ>と歌われる度に、胸の高まりが止まらない。「愛してる」「俺もー」「愛してる」「誰よりもー」と叫ぶ声は、本気で彼女たちを求めていく熱愛な感情だ。 歌が進む度に気持ちに熱い想いが込み上げる。彼女たちが「愛してる」と歌う度に、「俺もー」「誰よりもー」と張り裂けんばかりの感情で叫びたい。互いに強く求め合う、この瞬間がたまらなく好きた。「世界で一番愛してる」と叫ぶ観客たちの言葉が、とても美しく響いてきた。

 会場中を覆った熱気をパートナーに、彼女たちは晴れやかで爽やかなポップチューン「虹を探しに」を可愛らしい仕種混じりに歌い出した。その無垢な姿が、とても可愛らしく軽やかな姿として瞼に焼きついた。光の絨毯の上をスキップするように歌う姿に触れながら、とてもほっこりとした気持ちに心は包まれていた。

 最後は、やはりこの歌だ。<嗚呼全部全部君のせいかも この世界はまるで地獄だね>と歌われる度に起きる熱い手拍子。次第に気持ちも上がりだす。「きみわずらいに触れる度、胸に潤んだ熱い感情が湧き上がる。楽曲が華やかさを増すほどに、彼女たちに<全部全部君のせいかも>と歌われる度、彼女たちの温かな心の声に高ぶりを抑えきれない。恋したときのどうしようもない胸の高ぶり。あのときと同じよう痛く胸を、でも嬉しさを持って締めつける。終盤には、頭上から雪が降る演出も。僕らは、ただただ心焦がし切るまで声を張り上げ叫び続けていたかった。それこそが、まねきケチャを好きになってしまった僕らファンたちの「きみわずらい」なんだもの。

 アンコールは、ひと足早く春の季節を手繰り寄せるように「妄想桜」を歌唱。舞い散る桜の花びらの映像を背景に、彼女たち自身もヒラヒラ舞い踊るように、華やかで軽やかな歌やパフォーマンスを描きだしていった。中川に「あなたが好きなの」と言われた瞬間に昂った感情も忘れられない。

 この華やかな風景を持って、楽曲は「相思い」へ。胸をキュッと潤す旋律からの幕開け。透き通る歌声を魅力に、触れた人たちの心模様も透明に、無垢に染め上げていく。この歌の歌唱中、スモークが多すぎて、メンバーが歌いながらむせてしまうアクシデントも発生。哀切な心模様をロマンチックな思い出と重ね合わせながら、彼女たちは「あの頃の愛しき風景」を一人ひとりの心に映し出してくれた。

 最後にまねきケチャは、ふたたび新曲の「ワンチャンス」を披露。冒頭から生まれた「今夜きみと ワンチャンス」「ワンチャンス」「あるかもね ワンチャンス」「ワンチャンス」の熱い掛け合い。楽曲自体も激しさを持って駆けだすように、これからのまねきケチャのステージの中で、ライブで熱い一体化を描き出す新しい楽曲が加わった。

 この日より、新メンバー篠原を加えた5人体制で新たな船出へ本格的に乗り出したまねきケチャ。彼女たちがこれからどんな未来を描くための航路を進むのか、これからも引き続き追いかけていきたい。

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